TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
シェアするシェアする
報告する

何かおかしい。

家のベットからいきなりこの街にたどり着くなんて…


「……」

「……じゃあ、君さ、別世界から来たんじゃない?」

「べ、別…世界…」

「そう。この前、本で読んだんだ。」

「……」


さらに何か聞こうとすると、ホシノが眠そうに欠伸を漏らした。


「あ、ごめんね。もう、寝ようか」

「……」


静かに頷いた。


「おやすみ、ホシノ」

「……」


なにも言わず、会釈を返された。



……別世界…か。

どんな所なんだろうな。

きっとあの本みたいに…未来都市!って感じの…

銀色の金属でできた大きな建物に…発達した機械…


でも、もし…そうだとしたら…ホシノは元の場所に帰りたいのかな…

元の世界に……



⭐︎


隣から、すうすうと可愛い寝息が聞こえてくる。

現24歳の女がこんな…こんな…歳の離れた男の子の隣で寝てもいいのだろうか…


彼は…こんな大人の隣で寝ても気にしないのか?

なんだか対応も…同い年またはそれ以下の…年端のいかぬ幼女に対する対応のようだった。

何回か頭撫でられたりしたし…


まさか…


嫌な予感がして、部屋の隅にある鏡の前に立つ。

そのまさかだ。

私の姿はとても24とは思えない程の幼女へと変わっていた。

見た感じ10歳あたりだろうか…


その姿を見て絶句した。

どうりで対応がおかしい訳だ。家具の大きさの、違和感にも納得がいった。

彼に…リボルトに手を引かれる時点で気づくべきだったかもしれない。

いらない、こんな異世界転生特典いらない…


一体…どうやって元の場所に帰ればいいんだ…

異世界転生のお決まりは…魔王かなんかを倒して…だけど…そんな治安の悪い所には見えなかった。

酔っ払った海賊達の宴…みたいな。そんな雰囲気だった。

くるくると回って踊りたくなる…そんな陽気な世界。


「ふあぁ……」


流石につかれたんだろうな…私は。

この幼い体には中々の重労働だったらしい、酒場の手伝いというのは…

鏡に映る私の瞳は眠そうにゆれていた。


「鏡よ…鏡……」


世界でいちばん哀れなのは……だぁれ……


なんて。

早く寝ないとね。

ベットに入ると、意外にもストンと眠りに落ちてしまった。

この作品はいかがでしたか?

21

コメント

0

👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!

チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚