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結愛
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桜井 かな
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ありあ
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2026年8月28日
放送とⅩにしか興味がない私にとって、文化祭の準備は凄く楽しみ…ただ正直クラス準備は嫌だった。別に1の7に居場所がないわけではないのだが、普通に準備するだけでは、何も面白くない。さあ、どうしようか。
そんな時、放送委員長からこんな連絡がきた。
正直、このLINEを待っていた。これで合法的に、私の大好きな放送室に、閉じこもることが出来る。
「ごめん、僕ちょっと放送の仕事行ってくる~!」
そう言って私は、所属している1の7オタサーの姫からお菓子を窃盗し、放送室に向かった。
先輩方もクラス準備に向かい、放送室には私だけになってしまった。私は数学Aの4STEPを開き、こまめにXも確認しながら、淡々とシャープペンシルを動かした。
あまり面識のない先生が、放送室に入室してきた。
「あ、今君だけ?ちょっと頼みがあるんだけど、1年4組の〇〇君が行方不明だから、応接室に呼び出してほしいんだよ。」
「分かりました。」
こういう仕事は、1時間に1回程度しかない。この仕事の為に、私は1の7を抜けてきたのだ。
「連絡します。1年4組の〇〇さん、至急オウチェツしつ…応接室に来てください。」
噛んでしまった。放送委員として情けない。
とはいえ先生には感謝されたので、まあ、良い仕事はしたのだろうか。
私はXを開き、鍵垢にツイートした。
それ以降も生徒会や放送室からの運搬などを試行錯誤しながらやりこなし、空いてる時間には4STEPを進めていった。たまに放送委員が入ってくると、「ずっと1人でやってたの?」と白い目で見られる。まあ、自分が選んだ道だ。仕方がない。
文化祭準備も終盤に差し掛かった頃、同じ部門の放送委員からLINEが来た。
優しさには感謝しつつも、私は、自分の仕事が奪われたくないという思いが上回ってしまい、このような、なんとも情けない返事をしてしまった。
クラス準備も終わったようで、着々と放送委員が放送室に戻ってきた。午後の時間はほぼ全て、放送室にいたことを告げると、周囲からは感謝されるとともに、どこか冷たい目で見られる。それでも私は、「明日の放送の準備も頑張りましょう!!」と言わんばかりに、先輩についていった。
しかし、徐々に私は、とんでもないものを失ったのではないかと、鋭い焦燥感、絶望感に刺されるのである。
ちなみに、文化祭直後に行われた考査で、数学Aは37点だった。
コメント
1件
読み終わりました。文化祭準備を放送室にこもるという選択、いいですね。放送委員長からのLINEで、「合法的に閉じこもれる」ために」とクラスをたという」という発想がまず好きです。1人で淡々と4STEPで進め、Xをこまめに確認しなが開く日常感がリアル。噛んでしまった「オウチェツしつ…も」のくだり、情けなさとに白い目も含めて「自分選んだ道」と割り切るところに、共感します。最後の「とんでもないものを失った」という焦燥感と絶望感…数学Aの、37点。すごく刺さます。完結しているのか続くのか気になる末路です。