僕だけが知っている、怪物の言葉。
僕の隣にはいつも怪物が立っている。そう三枝(みえだ)が気が付いたのはほんの最近の話である。弁当の匂いがする午後の教室。床に振りまかれた無数の砂。怪物達の呻き声。……怪物の呻き声?そう頭の中で考えた時には人の姿はなかった。
怪物についてわかっていることといえば、うるさい、奇行に走る、理解し難い言語力。そして大概が子供だ。何故こんなにも突然、怪物達が湧き出てきたかは分からない。だが、大人や極わずかの子供はさも当然そうに怪物達に接する。三枝がおかしいのか、世界が狂ったのか、理解出来ない。
だが、決まって怪物達は、三枝の邪魔をする。
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