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24 - 第十二話:スキンシップが増えた気がする(千秋視点)

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2024年10月31日

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最近、神風の行動が少し変わった気がする。特にスキンシップが増えたというか、なんだか近くにいることが多くなった。前までは、あれだけしつこかったのに、急に控えめになったと思ったら、今度は逆に無邪気さが戻ってきた。

「月見ー!月見ー!」と、朝から大声で呼びかけてくる神風。いつものように教室に入ってくると、まるで子供のように嬉しそうに笑っている。私は心の中で「また始まった」と思いつつも、その声が響くと、どうしても無視できなくなる。


そして、彼の近くにいると、何度も背中を抱きしめられるようなことが増えてきた。今日は特にひどくて、私が友達と話していると、後ろから突然バックハグされて、「お、やっと見つけた!」って言われた。


思わず「えっ、何!?」と驚いた。友達も「なんかいい雰囲気じゃない?」とニヤニヤしている。私は一瞬、どう反応したらいいのか分からなくなった。心臓がドキドキして、神風の手が私の肩に回っている感触に、何だか戸惑ってしまう。


「ちょ、やめてよ!みんな見てるから!」私は無理やりその手を振りほどくが、神風は悪びれた様子もなく、「だって、月見が可愛いから!」なんて言い放つ。もう、全然冷静でいられない。友達はさらに盛り上がって、「お似合い!」と茶化してくるし、恥ずかしさが限界を超えそう。


でも、そんな神風を見ていると、嫌な気持ちにはならない。むしろ、彼の無邪気な笑顔を見ると、少しだけ心が温かくなる。なんだか不思議な感覚だ。


放課後、教室を出るときも、また神風が私の横に来て、「月見、帰り道一緒に帰ろうぜ!」と元気に誘ってくる。普段なら無視するところだけど、今回はなんだか素直に頷いてしまった。


「いいよ」と言った瞬間、神風は満面の笑みを浮かべて、私の肩に腕を回した。周りの友達が驚いて見ているのがわかるけど、私は意外とその状況を楽しんでいた。


「最近、スキンシップが多い気がするんだけど……これって、私が特別なのかな?」と思ってしまう自分がいた。


「月見、そんなこと考えてたの?俺はみんなに優しくしてるだけだよ!」と神風が笑った。


でも、私はその言葉を信じたくなかった。だって、彼が私に向ける笑顔は、いつもより特別な気がしたから。スキンシップが増えていることで、私の心は少しずつ変わってきているのを感じていた。彼と一緒にいると、なんだか楽しいし、少しだけドキドキする。


これから先、神風との関係がどうなるのか、私自身も楽しみになってきた。彼の無邪気さに振り回されるのは、少しだけ心地よくなってきている。もしかしたら、彼がそばにいることが、私にとっての新しい日常になるかもしれない。

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