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「行ってきます」
失音侑香里《しつねゆかり》が、家を出ていく
返事は、なかった
下を向きながらいつも歩く、、
道を踏み外すのが怖いから、
私は、失敗作だから、
学校に着いた
でも、陽キャ達に席を取られてしまっている
「…あの、」
「は?お前誰?」
ギロッと睨まれる
「何でもありません、」
私は、逃げた、
私の事、、知らないから座ってるんだ、
覚えておかなくちゃ、、、
ガチャ,
先生が来た
私の席にいた人達はみんな散っていった
そして私だけが立っていた
「おーい、、失音!席に着け」
「さっきまで、陽キャ達が、座っていて、」
「また、谷沢達か、いい加減にしろよお前らも、、あと、失音お前ももっと強くなれ」
「…はい、」
あぁ、ほらまた間違えた、これで、何度、何回目、?
周りがざわつく
「谷沢も大概だけど、失音もいい加減いう勇気出せよw」
「谷沢、嫉妬怖w」
私は、解釈が馬鹿だから
ねぇ、ほら、なにいわれたって、あざけ笑い、アザだらけ、
授業中、、私は、答えられないのにいっぱい当てられる
「ここ!分かるか?失音」
「…分かりません、」
「ちゃんと話聞いてろよー!」
一時笑いが起きる嘲笑い、
「い、いや、あの、私ちゃんと話は聞いてましたよ?ただ、理解できなかっただけで、」
嘲笑いがもっと刺さるものになる
むき出して痛い痛い
強がって痛い痛い
息詰まって痛い痛い、、
どうして、無駄に、むき出し、、強がりそして息が詰まるんだろう、
私は失敗作だから理解ができなかった、、
昼休み、お弁当もないから、一人で屋上にいて、景色を見ていると
「おい、お前ほんとにウザいな、」
「?」
「おいおい、失敗作には理解不能か!?」
「うん、」
「それなら、体に染み込ませないとな!」
私は、殴られた
「痛い、」
「いいか!そういう涼しい態度がムカつくんだよ!お前なんか要らない子だ!この世に要らない!」
今度は蹴りをいれてきた
どうして、こんなことするんだろ、、
涼しい顔、?なら、もっともっと笑顔でいればいいかな?
なんか、心が、ぽっかり空いた感じ、
ぽっかり空いたなら塞がないと、
ねぇ、ほら、塞いでたって、じんわり浮き出る傷痕
そういえば、殴ったり蹴ったりって、ダメな行為なんじゃなかったっけ、
というか、この人、誰だ、?
先生が来た
見回りの先生だ、、先生に聞きたい、
殴ったり蹴ったりって、いけない行為なのか、
その前に、この人が誰なのかを聞いた方がいいのかな、?
そもそも、この状況で先生は気にかけるんじゃないのかな、?
先生は一瞬こちらを見た
だけど、なにも見なかったのかのように他のところへ行った
あぁ、ほらまた誤魔化した、見て見ぬふりお上手ね、
やっぱり、なにいわれたって、誰も私を望まないんだ、
そもそも、望まないんだから、私の事とやかくいう人、、私しかいないか、
昼休み、終了のチャイムが鳴る
そして、私を蹴ったり殴ったりしてきた人は
舌打ちして教室に戻っていった
よし、私も、教室に帰ろう
笑顔で、、なぜか妙に見られた、何でだろう、
授業が終わり、、部活に入っていない私は、帰ろうとした、だけど、先生に呼び止められた
深刻な顔をして先生は恐る恐る言った
「失音、、多分お前は、なにやったって頑張ったってダメだ、、その上、失音は内気だ
だから、このままじゃ、卒業、、難しいぞ」
なにやったって頑張ったってダメ、?
知ってる
ママにもそういわれた
卒業、難しい、?何が問題なんだろう、
「なんで、卒業が難しいとダメなんですか?」
先生はため息をついた
「もう、帰っていいぞ」
どうして教えてくれないの、?
分からない、私が、失敗作だから、?
「ただいま、マ、お母さん、」
「あら、ゆかちゃんお帰り🎵」
私は、愛されたくて、偽った
本当はママと呼びたい、、
だけど、「ママ」と呼ぶと、一日中家から放り出される
何でだろう、分からない、だけど、いやだから、
「お母さん」というと夕飯と朝食は作ってくれる
昼食は中学生の頃までは作ってもらえてた
だけど、もう、義務教育は終わったから
高校生からは別に昼食がなくてもいいらしい、、
夕飯を食べて、、お風呂に入り
ベットについたときに人形に語りかける
これが私の日課
「改めていわれちゃった、私って失敗作だってさって、いらない子なんだってなにやったって頑張ったって駄目らしいや、、あと、もっと笑った方がいいみたい、」
泣いてしまう、この時間だけは、
この時間だけは、泣かせてほしい、
家族の誰からも本当の意味では愛されていない
んだから、
そして、眠りについた
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