テラーノベル
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夏祭り。屋台を回ったり、花火を見たり、楽しいことが多いイベント。
「Scythe!」
「Vine〜」
Scytheは軽く手を振ってこちらへ向かってくる。
「早速屋台いきましょ!」
衝動的に彼女の手を握って歩き始める。
「なんで手繋いでんの」
「へ?…あ」
彼女の問いに顔が熱くなる。でも彼女はそんなあたしを見て微笑んだ。
「かわいい」
「〜〜っっ…!!Scythe!!」
恥ずかしくて手を離そうとしたけれど、彼女は強く握って離さない。
「もう…早く屋台行かないと売り切れちゃうわ!!」
話を変えて屋台へ向かうけれど、まだ心臓はドキドキと高鳴るだけで、落ち着くには時間がかかりそうだった。
「りんご飴…焼きそば…かき氷…ふふ、たくさんあって選べないわね」
カラフルに彩られた屋台。美味しそうな良い香りが漂っている。
「かき氷食べない?二人で」
「二人で?いいけど…」
同じものを買って食べるということだろうか?まさかひとつのものを二人で…なんてあるわけない。
(あるわけないこと無かった…)
Scytheは多めのかき氷をひとつ頼んで、二人で食べようとしていた。
「早くしないと溶けるけど」
ほとんどはScytheが食べていて、あたしは一口しか食べれていなかった。
「あーんしてほしいの?仕方ない子だね」
「へ?そんなこと言ってな」
「あーん」
口元にスプーンですくったかき氷を近づけられて、仕方なく口に含んだ。
「おいしい…」
「でしょ?…あこれアタシのスプーンだった」
「へ??!!」
「まあ関節キスぐらいどうってことないでしょ」
「どうってことないことない!!!Scytheが口につけたスプーンを…あたし…」
「なに?嫌だった?」
「嫌…じゃないし…むしろ…その」
「…ふふ」
「笑わないで!!」
「そろそろ帰らなくちゃ、ありがとう!楽しかったわ!」
時計を確認してScytheに別れを告げる。
「待って」
「へ?」
振り向いた途端腰を抱かれてハグをされた。
「…?」
彼女の香水の香りが間近で香る。
「愛してる」
驚く前に彼女に口を塞がれて少し凭れる。
彼女の胸が密着して足が絡み合う。
「じゃ、また明日」
唇が離れると、彼女はあっさりしていて、そのまま去ろうとしていた。
「あ、へ…」
顔が熱くて鼓動は早まって、もう全てがぐちゃぐちゃで…
(ばか…)
まだ賑やかな夏祭りはあたしの気持ちをかき消した。
空を見上げると、大きな花火が街を照らしていた。
コメント
4件
最高…我が生涯に一片の悔いなし…(鼻血)
きたーーーー!!!!!!!通知見てすっ飛んできましたほんとに尊い尊い尊い可愛い😢😢😢😢純愛百合ほど素晴らしいものはありませんね、、、、、素晴らし過ぎて毎回同じ様なコメントでやばい😭いっつも更新楽しみにし正座して待ってますこのcpカワウ尊過ぎる、❣️❣️いつも元気貰ってますありがとうございます😭😭😭😭