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莉奈の言葉にはどんな意味が込められていたのだろう。受け入れてもらえたのだろうか、それとも軽蔑されたのか僕には分からない。これでも頑張って伝えたつもりだ。僕のどうしようもない我儘を莉奈に伝えてしまった。そしてこの願いが叶ったとしてもその先には謎自恋魔?なんてものがあるのだろう。「ごめん、怒ってる?」「怒ってないよ。」莉奈はそう言ってくれる。でもそれは優しいからだってことも分かってる。僕たちは阿吽の呼吸でビートがずれているような気がする。もしこれがドラマや映画ならスタッフロールまでは乗り切れたのだろう。でも僕はそんな映画二度と観たくない。起承転結全てが最悪だ。でも僕は彼女の「怒ってないよ」という一言を信じてしまう。僕は通称恋愛対象年齢になった。いやいや、何訳のわからないことを言ってるんだろう。でも高校2年というこの年齢は誰かに恋をしても怒られるものではないと思う。それでも愛を悪んで守った位相が正しく歪み始めている。1人でそんなことを考えているなんて僕は最低だな。きっと僕たちはこれからも傷つけ合うんだろう。何回も何回も。いや正確には僕が一方的に莉奈の事を傷つけてしまうかもしれない。それでも何故だか僕と莉奈は大丈夫だって莉奈が優しい言葉をかけるから信じちゃうじゃん。