テラーノベル
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「あー……」
目が覚めると、知らない場所にいた。
「確か昨日私は ZAロワイヤルにいて…………あれ、じゃあなんでここに」
ロワイヤルが終わったら、そのままベンチで寝るつもりだった。
「…………いや、本当にどこ?ここ。」
部屋を見渡し、観察する。
まず、窓際にあるのは今私が寝ているベッド。
つぎに、その隣にあるのはランプ。
そして、丸い机と丸い椅子。
「……チッどこだよここ……」
誰もいないし何もおこらない。
「誰の家だよ……」
お気付きだろうか。
この女、シオンは寝起きがとんでもなく悪い。
???「ようやっと起きたか」
誰かがノックもなしに部屋に入ってきた。
「誰だよ……。」
そもそもノックしないなんてあり得ない、そうおもって一髪蹴りをかまそうとした。
ら、足が掴まれて動けなくなった。
???「おはようさん」
少し微笑みながら入ってきたその人はよりにもよって自分の上司であった。
そのことに気づきサァーっと血の気が引いていき、目が覚めてくる。
「ああああああああああ……!?申し訳ございませんカラスバさん…………」
カラスバ「寝起き機嫌悪いんやな。ええもん見せてもらったわ」
そう言って笑うカラスバさん
カラスバ「にしても、いい蹴りやなぁ」
「あー、いや、幼少期、両親が亡くなる前、パルデアに住んでまして。」
少し彼の耳がぴくっと動いた。
「そこのチリ……チリちゃんに教えてもらったんです」
(主 チリちゃんなら武道もできそうだなぁと言う想像。)
カラスバ「へぇ、パルデア四天王の」
「そうなんです。また今度かえってきぃや〜って言われてるんですけど、帰ったらまたチャンピオンにならされるので…」
カラスバ「すごいやん。うちにパルデアチャンピオンが生まれるってことやろ?」
「そうですねぇ」
カラスバ「まぁいまはオレもお前のこと返す気ないさかい、まだいかせへんで」
「え」
カラスバ「で…シオン。」
すごい威圧感と怖い顔に思わず足がすくんだ。
カラスバ「オレ…無理すんなや、って言ったやんな…?」
「あ、えっとぉ……」
カラスバ「何道でぶっ倒れてんねん!!お前、オレが来んかったら今頃どうなってたと思うとんねん!!」
「ひっ…ご、ごめんなさい…!!それは、仕事のことだとおもってて…」
カラスバ「体調管理も仕事のうちや。…今度から寝不足とかないようにきぃつけぇや」
「は、はい…」
カラスバ「それと」
「は、はい。なんでしょう」
カラスバ「今日は…MZ団のサポートしたってや」
「support…わかりました」
カラスバ「発音ええな」
カラスバ「あぁ、別に服装とか髪型とか決まってへんし、お前服少ないやろうし、買ってきぃ」
「ぉわ、え?あの、えぇ…。いいんですか…?」
すごい金額のお金を渡されて少し戸惑う。まぁ確かに、スーツとスラックスと、私服用のラフなものしかないけど…。
カラスバ「髪型も髪色も好きなようにかえてきぃ。紫はなくてもええで。お前悪タイプやろ?」
「いやぁ、好きな髪色がちょうど…紫と黒なんです」
カラスバ「ほーか。ほな、行ってらっしゃい」
「はーい」
あぁ、あの部屋は私の部屋でいいらしい。
家もないやろ?ええで、とのこと。
甘いなぁ。あの人。ちゃんと怖いのに。
わたしはブティックを歩き回る。
「…あ、カラスバさんと同じ色の靴」
お揃いの靴を見つけたので、いいなとおもって買っておく。
少し歩いたところに、可愛らしいワンピースがあったのでそれを買い、ポーチは蜘蛛の巣の黒色。髪型はウルフカットの紫、インナーブラックにしてもらった。靴下は長めのグラデーションソックス。
基本的に黒と紫で固めている。
ピアスは片耳に三つ、片方に一つのセットピアスのシルバーを買った。
メイクとカラコンは持ち合わせたものを。
まつ毛はもともと長い方なので、黒で目力を上げる。
ジト目だからなぁ…私。
カラコンはつけない。元々の赤色だ。
リップは薄めのオレンジ色。コーラスだ。
そして、サビ組に戻ってきた。自分のお金で全て買ったのでカラスバさんから渡されたお金は使ってない。
「カラスバさん。」
カラスバ「なんや、シオンか」
そう言って私を見たカラスバさんは少し驚いたような表情をした。
カラスバ「……へぇ、服と髪型だけでこんなに変わるもんなんやなぁ」
「あはは。似合ってます?」
カラスバ「よう似合うてはるよ。えらいかわいらしいわぁ」
「あ、あと、お金、返しますね」
カラスバ「貯金せぇ。返してほしくて渡したんとちゃいます」
「はい」
カラスバ「で、MZ団に仕事を頼んでん」
「えぇ、存じ上げております」
カラスバ「ほんで、野生ポケモンうろついていはるとこもあるし、援護したってや」
「わかりました。あの、ジプソさんを見かけないのですが、どこに?」
少し間が空いて、カラスバさんが口を開いた。
カラスバ「あぁ、ジプソなら…
ゴミのお片付けに行ったで?」
にこにこと笑顔でそう言うカラスバさんに少し恐怖を覚えて後退る。
無言の圧、というか。触れてはいけないオーラ、というか。
全身が戦慄くような、そんな恐怖。
カラスバ「何怖がってはるん?…あぁ、怪我するかも、とかか?あいつは強いから怪我なんてせんで」
「っ、ちが、」
怖くて喉から声が出ない。
カラスバ「何に怖がってるん?オレに言うてみ?」
いえない、あなたが怖いです、なんて、言えない。
「あ、…」
カラスバ「どうしたん?」
私に向かって声が発せられる。
カラスバ「ほら、言うてみ?」
問いかけられる。また恐怖する。
カラスバ「言えへんことなんて…秘密なんて、なんもないやろ?」
カラスバさんは、にこにこと笑みを浮かべたまま、目を冷たくした。
まさに、蛇に睨まれたカエルである。
「いえ、…なに、も」
辛うじて発せることができた。
単語の一つ一つしか発すことができない恐怖。
カラスバ「…オレが怖いか?」
私の心を見透かしたようなその一言。
私の顔は前にあるエレベーターを向いていたが、その一言をきき、また彼の方に向き直る。
カラスバ「ほんなら、MZ団の仕事の手伝いは他の奴らに任せて、あっちのソファに座りましょか」
はいと言うまで立ち上がれないやつだ。
カラスバさんの隣に私が座る。
座ってカラスバさんの方を向く。
その黄色の目が。月のように綺麗な目が、私をみる。
カラスバ「怖がることなんてないで?オレ、シオンのこと結構気に入ってるねん」
その言葉を聞くしかなかった。自分が何かを発することを許されない空気感だったら。
カラスバ「だから、オレが飽きへんうちは…サビ組におってくれたら、別にお前のことを痛めつけることなんてしまへん」
先ほどのパルデアの話の時のように、私にこういう。
カラスバ「だから、どこにもいかんようにな」
カラスバ「出たら…そうやなぁ。
…裏切り者や言うて、お前のこといてこますやろなぁ」
いてこます、意味がわからなかったけれども、不穏な言葉なのだろうと悟った。
「わかり、ました」
そう言うと満足したのかその威圧感は解け、いつものように椅子に座って作業をしていた。
「あ、の。私は何をすれば?」
カラスバ「あー…せや、オマエ音楽は得意か?」
「音楽…まぁ、心得はありますが」
カラスバ「へぇ…なんか曲作ってくれん?気分アガるような曲」
「はぁ」
わたしはPCをお借りし、音楽を作成する。
まず、このサビ組はどう言うイメージか。
ピアノを使うようなクラシック系はあわない。
となると、やはりギター。
じゃあベースはギター。ロックな感じも合うし。
あとー…和風、ってところかなぁ。
ギター、ドラム、和音を入れよう。
あと付け足しは……
そうこうして作っていると、2時間もたたないうちに出来上がった。
「カラスバさん!どうですか?」
カラスバ「…へぇ、いいやん」
「本当ですか!?」
カラスバ「ほんまや。戦う時に投げれて欲しいほどな」
「戦闘BGMでいいんじゃないですか?」
カラスバ「ええな、それ」
(主 そうして生まれたのが皆さんご存知カラスバさんの戦闘曲です)
時はたち、MZ団がまたこちらにきた。
「ランクアップ戦?」
キョウヤ「そう!俺、次のランクアップの相手がカラスバさんなんだよ」
「おぉ…頑張ってね!」
カラスバ「で?やるんか?」
キョウヤ「その顔歪ませます!!」
試合は白熱して、わたしの作った戦闘曲が流れていた。
カラスバ「ペンドラー!オマエとやったらこの局面も笑顔で切り抜けられるで!!」
お互い最後の一匹となった時、カラスバさんが相棒のペンドラーをメガ進化させ、キョウヤくんはエンブオーをメガ進化させた。
お互いHPもギリギリ。
さらにエンブオーはどくづきで毒を喰らっている。
そして最後、カラスバさんのダストシュートよりも早く、キョウヤくんのフレアドライブがあたった。
その反動によってキョウヤくんのエンブオーが倒れた。
引き分け…?
とおもった時、キョウヤくんはアブソルを繰り出した。
よって、この勝負はキョウヤくんが勝った。
「すごい!すごいねキョウヤくん!カラスバさんに勝つなんて……!!」
キョウヤ「ありがとうございました、カラスバさん」
カラスバ「久しぶりに楽しかったわ。んで、契りのわざマシンや!!」
カラスバさんは少し微笑んだ顔でキョウヤくんにわざマシンをわたし、グータッチをする。
その時何やら話していたが、わたしはテンションが爆上がりだったため、聞いていない。
そして、キャウヤくんはランクCにランクアップした。
そして、また次の用事があるから、と走ってサビ組を抜けていった。
ジプソ「まさに嵐のようなお方ですね…」
カラスバ「ほんまやで、急に来たかと思えば勝って急に帰りよるし」
「忙しいんでしょうね〜。」
カラスバ「やろうな」
カラスバ「で」
「?」
ジプソ「どうかされましたかカラスバさま」
カラスバ「オレ今からホテルZに泊まりに行くわ」
「え」
ジプソ「…そうですか。明日の朝にはお迎えにあがります」
カラスバ「はいはい」
ジプソさんは心配で言ってるのだろうに、当のカラスバさんは適当に返事をしている。
カラスバ「シオンも来るか?あのねぇちゃんと話したいことあるんちゃうん?」
まぁ、話したいことはたくさんあるけど…。
ジプソ「いってきたらどうです?楽しんできてください」
「いいんですか?朝帰ってきたら沢山お手伝いしますので…」
ジプソ「わかりました、では」
サビ組をでて、歩いてホテルZに向かう。
途中で服を買ってもらった。
そこで思い出した
「カラスバさん!私ね、この前服を買った時に、カラスバさんとお揃いの靴を見つけなんです!ほら、今履いてる。」
カラスバ「……あんまかわいらしいことすんなや」
何を言ったのかわからなかったのでもう一度、と言ったが、独り言だ、と流されてしまった。
行く道、ポケモンセンターやワイルドゾーン、タワーなど、いろいろなものがあった。
はじめていくホテルZは草が生えていて、それが壁にまで登っている。だが、なぜかそれさえおしゃれに思えてくる建物だった。
「こんな場所にあるなんて、秘密基地見たい……!!」
カラスバ「そうやなぁ」
カラスバさんは笑いながらそう言った。
奥まった場所にあるせいか、あまり宿泊客が来ないのだそう。
もったいない、こんなにいい場所なのに。
私たちはドアを開けてホテルZの中へ一歩を踏み出した。
(主 いつかイメ画描こうかな…アナログだけど…)
コメント
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面白すぎんか?!うちカラスバとユカリの時に流れる戦闘BGM大好き