次に目を覚ました時、初めに見た光景は全く見覚えのない白い天井。目の前がボーっとする。頭には謎の痛みもあった。これだけで自分が結構危ない状態というのがわかる。でも、もうこれでいいんじゃないかなって思った、思ってしまった。このまま死んじゃえばいいのに…今の何も価値のない俺なんて…生きている資格もないや…もう、好きにさせて…これ以上、俺に何も求めないで…また意識を飛ばす…そう思った瞬間、…
「ぃあ゛っ!!」
訳もわからない謎の心臓の痛み。急にきたからなのかすごく痛く感じた。なんだ…痛い、痛い…すごく痛いっ、
「ゲホッ、ゲボッ…!」
目の前が赤く染まった。自分の血か…吐血したんだって気づいた、もう…ダメか、死ぬのか本当に、心臓の痛みに加えて頭まで痛くなってきた。
「ぃあ”っ‼︎ひっ、…ゲホッ、ぐっ、ぁっ、あ”っ、!い”だっ…!ひぁ”っ、…!ゔっ、」
初めての痛み…痛い、痛い…腕を擦ったせいか、血が垂れ流れてしまっていたがそんなの構わずに、俺はその腕で必死に心臓の部分を握りしめる。誰かがかけてくれたのであろう上着がしわくちゃになってしまった。
「せら、…!?一旦落ち着いてっ、、…!大丈夫だからっ、大丈夫だからっ、ねっ、…!」
「ッせらお…お願いだからっ、!!」
いつの間に、…こんな、こんな姿のおれ、見せたくなかったのに、なんでなんでな
「ひっ、あ、ぁぁあ”っ、い゛ぁ?!?」
「セラ夫、いいですから…何にも考えなくて!」
「__、…___‼︎_____、__」
何を言っているのかわからないが紛れもなくこの声は仲間の声で、落ち着こうとゆっくり呼吸をし始めた。
ーーー
「……っ、ふー…はっ…ッ…」
「…落ち着きました、?」
「…うん…ッ…ありがと…」
「あのさ…俺ら…全部聞かせて欲しい、せらお…お前が辛いこと全部。」
「別に……」
ふい、と背中を向けると妙な緊張感が走る。ぶるりと震えた腕をさすって、何が最適な返答なのか思考を巡らせた。しかし考えは一向にまとまらず、沈黙の時間が延長されて余計に怪しくなってしまうだけだった。
「…」
――絶対、バレている。こんなの触らずともお見通しだったはずだ。彼らの心理は大体解る。俺はこの人達に隠し事なんて出来ない。
「はぁ…リストカット、寝不足、ストレスに…」
本当に痛いところを容赦なくついてくる、当たり前か、発言と行動が食い違っている。その場しのぎにすらならない言い訳を、これ以上考えられない。思考もうまく回らないし、墓穴を掘るよりは正直に話してしまった方がよいのかもしれない。そう思うと一気に力が抜けて、へたり込みそうになったところを支えられた。
「ごめ、っ、ごめんなさッ…おれ…めいわく…かけたくなかった…、」
上手く誤魔化せもしない悔しさと情けなさが渦巻いて、ぼろりと涙が出てくる。
「…僕たちにとってセラは必要だよ、迷惑って仲間なんだからかけられて当たり前、もう…無理しないでよ。」
なんでだろう、必要とされてることが嬉しくて涙が溢れ出す。惜しみなく注がれる優しさと安心感が憎くいけど嬉しい。
悔しいけど、この人達には敵わない。――でもそれって、裏を返せば味方としてとても頼もしいのかも。
ーーー
「ふはっ、顔ぐっちゃぐちゃやぞ?着替えて…手当てして…あと」
「……あと…、?」
雲雀に顔を拭かれながらこれからのことを話される、情けないな…と思いながらもありがたく優しさをしみじみ感じていた
「…僕らに隠してた罰、あとお前のこと真冬の外を半袖で走って見つけたご褒美ちょーだいよ、セラ。」
嫌な予感が…する。
コメント
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ほんとに天才すぎますだいすきです 😭😭😭😭😭😭😭 続き待ってます 👊🏻💞