翠:「力試し、ですか?」
俺がこの世界に来てから1日。本当は帰りたかったけど、「君はまず寝よう!」とすまない先生に釘を刺されて、促されるまま保健室のベッドで寝かされた。
そして朝起きて教室に入ったら、突然すまない先生に「君の力試しをしないかい?」と言われた。
翠:「なんで急にそんなことを…」
すま:「いや〜、純粋に気になってね!」
翠:「はぁ…」
_まぁ、今のすまない先生の力を確認したいし、魔法の練習にもなるか。
翠:「_じゃあ、お願い、します」
_と、言うことで、今俺らはバトルフィールドにいる。
レド:「この戦い、一体どうなるんだろうな」
銀:「昨日の様子からすると、多分すまない先生でも本気出さないと勝てないかもな…」
ブラ:「昨日貴方は何を見たんです?」
_うーん、そこまでないと思うけどな…
俺の弱点はすぐに油断することだ。そこだけはいつも先生に指摘されて来た。
だから今日こそは気をつけないとな。
すま:「さぁ、戦いを開始するよ!君から来ていいからね!」
_へぇ、なるほど。それじゃあ
翠:「…じゃ、遠慮なく」
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【すまない先生目線】
翠君がにやけながら呟いたと同時に_
「「!?」」
さっきまでそこにいたはずの翠君が消えた。
_なるほどね。どうやら身体能力も上がってるようだ。
気を集中させて周りを警戒する。
さて、翠君は一体どこから出て来る_
翠:「_ッ」
すま:「おっと、危ない」
翠君が出てきた瞬間をギリギリで回避する。
翠:「クッソ…」
すま:「中々やるねぇ、翠君」
少しだけ挑発するような喋り方をする。
すま:「それじゃ、今度は僕の番かな?」
_そうだな…最初の技はこれかな?
すま:「『すまないハリケーン』!!」
翠:「ッ!?」
僕が技を放った瞬間に翠君は間一髪で避ける。
すま:「遠慮なんていらないよ!これは君の力を試しているからね!手加減無しにかかっておいで」
そう言うと彼は少しだけ反応した。
まぁ、多分魔法を使い慣れてないんだろう。
翠:「…もう、一か八かだな」
そんなことを彼が言うと_
すま:「_あっつ!!」
どこからか火が出てきた。しかも結構体力を削られた。
だが火の攻撃が止むことはなさそうだ。
すま:「ぐっ、!『すまないガリバー』!」
あまりにも勝ち目がないから、足掻きで技を発動させる。これならさすがに_
翠:「!『シルバーバリア』」
_あ、そうだった!彼は”翠君”であって、”ミスター銀さん”でもある。完全に忘れていた。
そうして僕の放った技は僕目掛けてやってくる。
でも、彼の攻撃も止んだみたいだ。
_なら、今がチャンスだよな。
すま:「ッ」
翠:「!?」
_彼の視覚に潜り込んでからの…
すま:「『すまない武神連山』!!」 ※技名違ってたらごめんなさい
翠:「ぐ、ッ…」
どうやらこの攻撃を耐えたみたいだ。
どうなってるんだ?翠くんの身体。
そして次の攻撃は_
すま:「!?あっぶな!」
彼がヘファイストスに貰った能力、それもかなり鍛えてあるものだ。
次々と刃物が飛んでくる。
(あまりにも殺意が高い来がするのは気のせいなのか…?)
そう思った時、
「「翠(さん)!!」」
と、観客席からミスターブラックとミスター銀さんの声がした。
その声にはっとして翠くんを見る。
すま:「_!?」
そこにはうずくまってる翠くんがいた。しかもすごく唸っているようだ。
すま:「翠くん!大丈夫か!?」
慌てて翠くんに近付く。結構呼吸が浅いようだ。
翠「_せ、せ…」
すま:「!?」
翠くんが呟いた瞬間、翠くんは気を失ったのか、身体が倒れてきたので、僕は反射で支える。
「「すまない先生!」」
そこへみんなが慌てた様子でやって来た。
銀:「すまない先生!翠は!?」
すま:「今は大丈夫だ、みんな」
その言葉にみんなはホッとする。
すま:「とりあえず、僕は翠くんを保健室に連れて行くから、みんなは教室に戻っておくように!」
そう言って、僕は走って保健室に向かった。
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【翠視点】
翠:「…ん、此処は…」
目を覚ますと、さっきの場所とは違う景色が広がった。どうやら此処は保健室のようだ。
_なんで保健室にいるんだろう?
そう思った時、
すま:「あ、起きた?」
すまない先生から声をかけられた。
翠:「ぁ、はい、おはようございます…」
すま:「うん、おはよう
ところで、さっきのことは覚えているかい? 」
さっきのこと……確か先生と対決してて、すまない先生の攻撃を食らって、それから_
_あれ?
翠:「何、してた…?」
攻撃を食らった後のことを覚えてない…なんで?
俺が慌てていると、すまない先生は「そっか、」とだけ言って、俺の頭を撫でた。
すま:「翠くんは暴走寸前になってたんだよ。今も、身体が痛むでしょ?」
そう言われてから、気付いた。たしかに少し身体が痛い。
_俺、暴走するところだったんだ…
俺が落ち込んでると、すまない先生がベッドの縁に座った。
すま:「そんなに落ち込む必要はないさ。君の頑張った証拠だよ?それに、まだ君は使ったことが無かったようだし、その負担でもあるんじゃないかな?」
翠:「………でも、」
すま:「はいはい、でもはなし!それにしても、翠くんはやっぱりすごいね!慣れてない魔法を扱えてたんだ、まだまだ力加減とかに問題はあるけど、これから一緒に頑張ればいい!」
翠「………はい、ありがとうございます、」
すま:「あぁ。ほら、元気だして!」
そう言ってすまない先生がまた俺の頭を撫でてきた。
嬉しくはあるんだけど、なんか、ムッとくる。
翠:「…すまない先生、頭撫でるの止めてください」
すま:「すまないが、翠くんが元気出すまで続けるよ!」
翠:「元気出ましたから!なので止めてください!」
そう言うと、やっとすまない先生は頭を撫でる手を止めてくれた。
すま:「とりあえず、今日はもう遅いし、君も身体痛いだろうから、もう此処で寝てていいよ、僕も残るから」
翠:「すまない先生もですか!?」
すま:「うん。だって、君のことを見ないといけないし」
翠:「は、はぁ…」
なんか納得いかないのは気のせいだろうか…
でもまぁ、すまない先生がいてくれるっていうのなら、安心だ。
そう思いながら、俺はゆっくりと眼を閉じた。
𝕋𝕠 𝕓𝕖 𝕔𝕠𝕟𝕥𝕚𝕟𝕦𝕖𝕕
(下手でごめんなさい)
コメント
6件
うぇいうぇい( ~ᐕ)~、翠君可愛すぎ案件、 そしてすまない先生強ぇ