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「なつきちゃん…ごめん」
「ふぇ?はんへへふか?(え?なんでですか)」
「いや、口に出しちゃって…」
なつきちゃんは床からティッシュを見つけ出すと広げて口の中の粘液を包んだ。
「あはは、たか兄が無理やり出したわけでもないのに。優しいですね」
「でも…」
「大丈夫です!」慣れてるから、と心で付け加える
「どうです?すっきりしました?」
なんて爽やかに聞いてくるんだ…
「うん、すっきりした」素直に答えた。
「ま、今日はここまでですかね?バレたら大変ですし」
そういうとなつきちゃんは机の上にあった辞書を手に取り扉を開けた。
リビングに戻り、キッチンのあやのに辞書を借りれたから帰る、と伝えると
「早かったね。あの部屋の中から何かを探すなんて大変だったでしょ?もっと時間掛かるかと思ってたよ。なつき、あんたもっと部屋を片付けなきゃ…」とお小言が始まった。
僕となつきちゃんはお互い目を合わせ、ぷっと笑った。
次回は何を探しに行くことにしようか…