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北斗が立ち上がり、腕を交差してトレーナーの裾を掴み、一気に下から上へはぎ取った
真っ白なランニングシャツに、胸筋が割れて張り付いている
アリスは、北斗が目の前で全部脱ぐつもりであることに気づき、真っ白なシーツを胸まで引き上げた
ベッドは柔らかく清潔で、ここにも心地よいバラの香りがする
アリスは視界の隅で動く北斗を見ないようにバラを見回した
北斗が温室の明かりをリモコンで消した。それでもこの温室は蛍光ライトのような、月明かりを浴びて充分明るかった。彼はジーンズのベルトのバックルをグッと右に引っ張りながら、アリスを見て言った
「こっちを見てもいいんだよ」
さりげなく声をかけてきた
「君と違って俺はまったく恥ずかしくない」
アリスは胸元までシーツを引っ張り上げ、中では体育座りをし、勇気を出して遠慮がちに北斗をチラリと見た
・・・・そして・・・・目が離せなくなった
彼は見事な眺めだった、上半身は肩が盛り上がり非常に頑丈そうだった
黒のボクサーショーツ姿で、今は丁寧にジーンズを折りたたんでいる、几帳面な性格だ
思わずそこにも目が行く、とんでもなく大きく膨れていた
アリスにこれほど見られているのに、くつろいだ様子の彼は、ベッドに腰をおろしてブーツを脱ぎ始めた
逆三角形の背中は大きく広く、真ん中にくっきりとへこんだ筋があり、その両サイドが厚い筋肉で覆われている
全体に日焼けした黄褐色の肌が、磨いたかのように光っている
アリスは彼の少しづつあらわになっていく見事な肉体に魅了され、恥じらいもほとんど忘れかけていた
それまでは服を脱いだ男性を見たこともなければ、祖父ですら、きちんと身なりを整えた所以外目にしたことがなかった
家族以外にも常に24時間体制で、お手伝いや庭師などの使用人がいた伊藤家では、アリスや母同様、パジャマ姿で家の中をウロつくだけでも、眉をひそめられたものだ
それだけにアリスは北斗の驚くべき裸体に目を奪われた
その体は逞しく、彼の股間を見ると自分に、欲望をそそられてくれている証は、ハッキリと天に向かって屹立していた
彼は器用に支柱に巻き付いて、ひときわ大きく咲いている白のバラを、一輪摘み取った
「トゲがあるからちょっと待って」
綺麗にトゲ取り用のナイフで、トゲを取り除き、ベッドに座っているアリスに一歩・・・一歩と近づいた
アリスは酸欠をおこしそうになっていた
ギシッと彼がベッドに膝を着くと、彼の重みでそこだけ沈んだ
北斗の顔がアリスに近づいた
二人の顔の距離はもう30センチもなかった
アリスは無垢な瞳で彼にされることに、ワクワクしていた
彼はそっとバラの花でアリスの頬を撫でた
ひんやりと火照った頬に気持ち良い・・・
彼は滑らかな花びらで・・・・優しく・・・うやうやしく・・・・
ゆっくりとアリスの顔の輪郭をなでる、そして首筋までいくと、アリスはうっとりと目を閉じのけぞった
あらわになった鎖骨や二の腕の後ろを花びらで優しく撫でられると、ゾクゾクする快感に鳥肌が立ち、股間に火が付いたようだった
北斗が右耳に髪をかけ、そこに白のバラの花を挿して、アリスを優しく押し倒した
隠していたシーツをはがされても、もうアリスはまったく抵抗する気力がなくなった
胸元の腕もほどき、両側にだらりと広げた
彼に見てほしかった
すべてを差し出したかった
北斗の熱い視線を受けながら月明かりの中・・・・
真っ白なシーツに髪を扇型に広げ
一糸まとわぬ姿で寝そべった
今自分を飾っているのは、耳元の白いバラだけ・・・・
「・・・・とんでもないな・・・」
彼はアリスの全身を眺めて真顔でささやいた
「美しすぎて、失神しそうだ・・・・・ 」
その言葉にじんわりアリスの瞳に涙が溢れる
自分の人生で・・・・
今まで本当の意味でこれほど自分を、心から賞賛してくれた人はいただろうか
:*゜..:。:.::.*゜
目を閉じてアリスは祈った
どうかこの人が謎にかかっている「伊藤アリスが美しく見える」魔法が、ずっと冷めませんように・・・・
..:。:.::.*゜:.