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🐝 病み
死パロ 学パロ
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🐝 💡
「」 『』
ここから先は分かりやすさ重視の為, 名前は伏せません。(ご了承ください
・・・
緋八side
死のうと思っていた。
去年の今日、夏祭りにライと二人で行った。
俺達が住んでいる狭い狭い港町には子供達は入っては行けない森がある。
その森の入口には鳥居があり、その森の奥には綺麗な砂浜があるらしい。
花火の火花が散る頃に
俺はライとその砂浜のある海で死のうと思っていた。
「 ___ 」
『 ____ 』
でも呆気なくライに止められ
その未練を抱えながら過ごしてきた。
今年もライから連絡が来た
『 夏祭り行こう!』
「 ええよ 」
『 六時頃にマナん家行くね!!』
「 了解!待っとるわ 」
去年もした様な会話をしていると突然、
『 あのさ、…っ俺!今更なのかもしれないけど、マナとなら一緒に死んでもいいかなとか思っちゃって 笑 』
「 ぇ、ぅそや 」
『 去年はほんとごめん、今まで辛いこと沢山あったよな。』
『 一人で抱え込ませちゃってごめん。恋人なのに、マナの彼氏なのに 』
『 失格だよね、笑 』
「 … そんなことない 」
「 ライは死んでも一生俺の恋人や 」
『 そっか。ありがとう。』
『 マナ、未だに死にたいって思う?』
「 … 思うで。超思う 」
「 ライと死にたいって 」
『 笑 』
『 じゃあ一緒に死の 』
『 楽になろ 』
『 死に方はマナに任せるよ 』
「 ぁ、うん、」
「 ありがとう 」
急な出来事で動揺した。
ライがそんなに風に思っててくれたとは今日の今まで全く気づかなかった。
・・・
一二ヵ月前、毎年夜店を出している兄貴が花火が綺麗に見れる場所を教えてくれた。
その場所は去年死ぬつもりだった砂浜のある海だった。
その話を思い出して俺はこう思った。
今日その砂浜のある海で火花が散る頃にライと死のうと。心中しようと。
俺は恋人として、人間として最低なのかもしれない。
人としての心を保っていた時は一人で死のうとも思った。
だが、ライの話を聞いてから俺の中の何かが吹っ切れて
もう、もう既に人では無くなってしまったのかもしれない。
愛する人を巻き込むことになるなんて。
・・・
P.M. 5 : 55
『 マーナー!!』
ライの声が聞こえた。
田舎だからインターホンなんて便利な物は存在しない。
毎回家に来る時そうやって名前を呼んでくれるライが大好きだった。
でもそんな声を聞けるのは今日が最後
「 はーい 」
扉を開けると制服のまんまのライがいた。
「 お待たせ 」
「 って制服やんか 笑 」
『 そう言って、マナも制服じゃん 笑 』
今日死ぬと言うのにも関わらず
そんな前にも話したような雑談をしながら家を出て夜店の出てる所まで行った。
『 なに食べるー?』
これが最後の晩餐だ。
「 んー何食べような 」
『 とりあえず定番のりんご飴食べようよー!』
「 りんご飴ええな!」
それから夜店を全部まわって
もう俺達にはこないはずの明日の予定を立てて
笑って
ウェン リト イッテツ
ショウ ロウ カゲツ
ザリ ベンタ ウィルソン
の9人に手紙を残して
砂浜のある海へと向かった。
向かってる途中、花火が上がった。
花火の音はこの狭い狭い港町に
一瞬のうちに響き渡った。
目的地に着くとライは俺の手を繋いで
ウミガメの赤子のように海へ導かれていく。
するとライは何かを語り始めた。
花火の音で全て聞き取ることは出来なかったが
これだけは鮮明に聞こえた。
『 愛してる 』
にこりと微笑みながら言う君。
これがライに愛を伝えれる最後だと思い
泣きそうな震えた声で言う自分。
「 俺も愛してる 」
死に際に、ライの腕の中で見た俺の走馬灯は全てライで埋め尽くされていた。
・・・
伊波side
『 愛してる 』
「 俺も愛してる 」
それがマナと話した最後の会話だった。
マナは泳ぐのが苦手だ。
暗い水の中でしっかり見ることの出来ないマナを見つめて、マナの手を自分の方へと引っ張り、精一杯抱きしめた。