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日曜日の昼下がり。
地元の友達の奈緒と久しぶりにランチでもする予定を立てていた。
目的の店を見つけ足早に店内へ向かう。
「ごめんっ!ちょい遅れた反省。」
「私も今着いたとこ。まあえとの事だし、遅れると思ってたから全然いいよ!笑」
「よく分かってらっしゃる。」
昔と変わらない笑い方になんだか安心した。
何頼むー?とそれぞれ食べたいものを頼んで少々、早速話題は恋バナへと移った。
どうやら彼氏が出来たらしい。
惚気と愚痴が一区切りついたところで奈緒が思い出したように口を開く。
「そういやさ、あんた男女のグループ実況者じゃん?恋愛とか発展しないわけ?」
「えぇ〜…ない、かな。うちは家族みたいな感じだよ。てか奈緒にグループ教えたでしょ。」
流石に話し続けるのに飽きたらしい奈緒が、私の近況を探ってくる。
動画見てたら分かるけど忙しくてそんな暇は無い。 てか恋愛とかうちのグループ内で起きる気がしないのだが。
「いや割と全部見てるからね、感謝して欲しい。」
じゃあなんでと口を開こうとしたがちょっと遅れた。まあたぶんどっちみち帰ってくる答えは同じだっただろう。
「見てるからこそさ感じるんだよね。あいつら絶対えとのこと好きだと思う。」
…は?
今までで1番情報処理能力が追いつかない。ノー勉のテストでさえこんなことは無かった。
ショート仕切った脳みそで必死に考えて出た言葉はたった1文字。
「は?」
「いやこっちがは?だわ。こいつ私のことすきだなとか思ったことないの?」
あるわけないだろう。んなこと。
「ないみたいだね。」
そんなこと言葉にしなくても私の呆れきった顔から伝わったみたいだ。
「誰がそう見えんのまじで結構理解できない。」
思い当たる節はほぼない。
強いて言うならじゃっぴがちょっと距離近いくらいじゃないのか。
「ん?じゃっぴ、ゆあんくん、うりりん。」
と迷いなく言いながら細長い指を3本立てる。
じゃっぴは勘違いするのもギリ分かるが、ゆあんくんとうりに関してはない。絶対ありえない。
「いや絶対勘違いだって!オフでもなんもないもん。」
「いや私には分かるあいつら絶対そう。 なんかえととだけ話し方とか声のトーンとか違うんだよなあ…。
あんた恋愛したことないからオフでもなんもないと思ってるだけだよ。」
いくらちゃんとした恋愛してない人でも流石にありえない。本人が気づかないで視聴者が気づくはずがない。
「流石の私もそれはない!
第一もしそうだったとしても恋人とかそういう関係になったらグループの他のメンバーに迷惑かけちゃうし。」
そうだ。絶対ないし、あったらダメ。
メンバー同士で恋愛なんて。
「そうかなー?私はありだと思うよ。
人の気持ちって誰かに言われて抑えられるもんじゃないし。」
確かにそうだけどいいのか?と思いつつ時計に目をやると時刻は4時。気づけば3時間も盛り上がっていたみたいだ。
「やばいもうこんな時間帰らないとね。
また東京来たら言ってね奈緒!」
「もちろん。また恋バナしようね。笑
3Gには気をつけて!!」
3Gの意味が気になりながらももう恋バナは散々と言いお会計を済ます。
「じゃあね気をつけてね!」
「奈緒もね!てかさっき言ってた3Gって何。」
「んー、?えとが無事に家帰れたら教えてあげるよ 。」
「けち!笑」
***
後日スマホに
“green、gamer、guitarist”
という通知が届いていた。
送ってきた主はたぶん奈緒だろう。
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