くずもち
同棲
喧嘩して仲直りするまでの話
kne・gkが出る
gk→mc表現有り
なんでも許せる人向け
(kzh視点)
ちょっとした言い合いから喧嘩となってから約1時間が経とうとしている。しかし、ついに禁句を口にしたこの男、剣持刀也。
『もう!葛葉なんか嫌いです!』
プチンと何かが切れた。
「そうかよ!出てけ!」
『がっくんの所行ってやる!』
「行ってこい!帰ってくるな!」
『〜〜っ』
勢いよく飛び出して行ったもちさん。少し泣きそうな顔をしていた。でもあっちが悪いんだ。俺が誘っても、ろふまおが、がっくんと、なんて断るから。
「くっそ、むかつく、」
(ty視点)
ピンポーン
インターホンを鳴らし出てきたのはがっくん。勢いで飛び出して来たので服は寝巻きだし、髪は濡れたまま。その姿を見て、驚きの顔が隠せていない様子。
「と、とやさん?どうした?」
あぁ、優しい声に少し涙腺が緩む。
『がっくん、しばらくお暇させてください』
「え、ぇえ?とりあえず入って、」
「そっかぁ、まぁ、しばらく居てもいいからな」
『ありがとうございます』
「あ、もう夜遅いし、寝ていいぜ。ベッドあるから、それ使って」
『えっと、何から何までありがとうございます。僕は寝ますね、』
『おやすみなさい』
「はい。おやすみなさい。」
バタン
「……俺にしとけばいいのに、」
葛葉と喧嘩して3日が経つ。家には1度も帰っていない。今はがっくんの家で家事をして暮らさせて貰っている。今日はがっくんが大学に行く日で、待っている間に家事やら色々していた。
ピンポーン
「がっくんかな、はいはーい」
え
「やっほーもちさん」
『叶くん?どうしてここに、』
「ガクさんから聞いてさ、とりあえず上がるね」
『ちょ、聞いてない、』
強行突破されたので仕方なくなんで今の状況になったのかを洗いざらい話した。
「ふむふむ、」
「で?」
『でって、こっちは大真面目ですよ、』
『あっちからは連絡一切来ないし、』
「なんだ、待ってるじゃないですか」
『ち、違います!なんかあったらどうするのかとか色々考えて、!』
「2人共考えてる事は一緒ですね、仲良しじゃないですか」
「ね、そろそろ仲直りしましょ」
「葛葉の方も限界っぽいよ」
『そ、それはまるで僕が悪いみたいな言い方じゃないですか、』
「実際そうじゃないの?」
『?』
「え?みたいな顔してるけど、葛葉の話聞いたけどさ、恋人の時間を作ってくれないもちさんもあるんじゃない?」
グサッときた。突かれてはいけない所を真正面から突かれたような、そんな感覚。でも、それを言われてしまったら、僕から謝るしかないのか、
『で、でも一緒に住んでるので、!その時とか』
「住んでるだけで満足?それじゃあ人形劇だよ。もっと色々したいと思わない?」
『それは、』
『…謝り方分からない、』
「そこから?」
『悔しいけど、そうです』
「んー、じゃあ謝れるような空間作っとくからその後は2人でよろしくね」
『わ、わかりました、』
(kzh視点)
もちさんと喧嘩して4日経つ。俺から出ていけと言ってしまったけれど、あのやり取りから1回も帰ってきてなく、なにかあったかと思い、知り合いのライバーに片っ端から聞いた。聞けばガクさんの家に居るんだと。謝る気も無しに他の男の家に泊まるとか、帰ってきたら目一杯怒ってやる。
「はぁ、」
ピロン、とスマホの通知がなる
「?誰だろ」
「……は?」
送られてきたのはもちさんから一通の画像。そのたった一通のせいで俺はもちさんの所へと走ってる。場所はラブホ。寝ているもちさんと叶が映った画像。叶にも話をしていたはずだったけれど。
部屋に入り、目に映るのは、ベッドの上でそよそよと寝ているもちさんと、頭を撫でている叶。
「もちさん!!」
「おっと。やっぱ来たか、」
「叶、お前誰のになにしたと思ってんだよ、」
「いーや?何もしてないし、用も済んだから俺は帰るよ」
「あ、あと仲直りしなよー」
そう言葉を残してそそくさと部屋を出ていく叶。
「もちさん、起きて、」
『ん、んぅ、』
『くずは?』
「あー、よかった、」
起きてくれただけなのに、嬉しくて力強く抱きしめてしまう。
『……』
『ごめんなさい』
『素直に謝れなくて、心配かけました』
「…俺の方こそ、ごめん」
「帰ってくるなとか言って、ほんとはすぐ帰ってくると思ってたけど、あんまりにも帰ってこないから、」
「心配した。どうにかなりそうだった」
本当は怒りたいのを必死に我慢している。
『それも、ごめんなさい、』
『おこがましいかもしれないけど、』
『帰ったら…どこか、行きませんか?』
驚いた。もちさんの方を見ようとすると、パチリと目が合った。上目遣いで言われてしまえば誰だってOKする。可愛すぎるのだ。だから嫉妬して、怒ってしまって喧嘩に繋がったんだと改めて認識する。
『その、仲直りの、』
『デ、デートみたいな、』
「……」
『く、くずはさん?』
「、、します」
「たくさんします」
『、!!ふふっ』
可愛い。ふにゃっと笑い、まるで花が咲いたような、鈴が転がるような、そんな感じ。怒りだとかマイナスな事を、今はもう考えたくない。
『ありがとうございます』
「どっかパァーっといきましょ」
『んふふ、そうですね、』
『というかここどこ?』
「ラブホ」
『…はぁ?!』
『なんでここに、方法ってこんなの、』
「方法って何?」
『あ゛ぁ゛!なんでしょうね!』
「刀也、話して?」
『えぇ、…だからその、どうやったら謝れるかって叶くんに相談して、それで』
「ふーん、嫉妬させようとしたんだ。」
『な、そんなつもりじゃなくて、』
「結局したよ。嫉妬」
「あと、嫌いって言われたの、正直結構傷ついた。」
『ん、すみません、』
「ねぇもちさん、このままキスしよ?」
「おーい、ちょっと、聞いてr」
『する、』
「え?」
『葛葉はシたくないの、?』
「する。させていただきます」
そのまま流されるようにベッドへと沈んでいく2人。次の日にはいつも以上にイチャイチャな2人でした。
おわり
コメント
1件
あ"ぁ"あ"、好きすぎて 超ぐっすり寝そう(?)