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ここは奇病専門病棟203号室。
草花が伸びる速度が予想より速く、日に日に状態が悪化していった本城樹は半年も待たずに全身に美しい花を咲かせて亡くなった。
寝ている間だけ角が生える、としか解明できなかった渡辺真優はまるで宝石のような輝きを持つ角を冠のように生やし、本城樹の死の1年後に順番が来たかのようにこの世を去った。
背中の羽根はまるで本物の鳥のように大きくなった立花真は心配されていた、身体機能の低下はあったものの、明るく振る舞い続け4年後、最期を迎えた。
かくして物語の主人公である3人は203号室からいなくなり、治療法を見つけられなかった専門病棟は意味をなくし、203号室の患者は彼らのみとなった。
この記録は、長く後世に語り継がれることになる。
奇病専門病棟203号室:END