テラーノベル
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リクエスト来てた、どろどろsernです
⚠︎どろどろ、不穏、潔が死にます。キャラ崩壊、微妙にisrnかも、?
2話あるので長いと思います
se(→→→)←←←rn
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「は、おま——」
ゴッッ!!
兄ちゃんが何か言い終わる前に、暗い道路でバッドを振りかざした。
兄が血を流して倒れているのに、特に何も思わないのは、変だろうか。
普通、「やってしまった」とか、「どうしよう」とか、思うんじゃないか。
…まぁ、兄ちゃんも変だし、一緒だからいっか。
そう簡潔に考えをまとめ、倒れている兄をおぶり、歩いた。
夜中の路地は静かだった。
今なら、背中で何も喋らない兄になんでも言える気がして、語りかけた。
「ねぇ、兄ちゃん。」
「兄ちゃんは俺の事嫌い?」
「俺だって頑張ったのに、何で褒めてくれないの?」
「認めてくれないの?」
「兄ちゃんを好きなのは、」
「愛しているのは、」
「俺だけ?」
「ここまでして、」
「兄ちゃんには俺だけを見てて欲しいって思うのは、変?」
「兄ちゃんは味方でいてくれないの?」
「俺だけが変なの?」
いくら聞いても、答えるはずないのに。
聞こえるはずもないのに。
言葉は溢れ続けて、止まらない。
頬を暖かい物が伝っていく。
やがて用意した家に着く。それでもまだ言葉は流れている。
兄の頭に包帯をまいて、
ベッドに下ろし、布団を掛ける。
真っ白なシーツに、ぽた、と水滴が落ちてしみができる。
その時初めて、自分がずっと泣いていた事に気付いた。
「ねぇ、兄ちゃん。」
「淋しいよ。」
「また頭を撫でてよ。」
そう言って力の入ってないだらんとした手を自分の頭の上に乗せる。
その手から伝わる温かさを感じた途端、
淋しさと苦しさと嬉しさが同時に込み上げて来て、
しばらくその場でうずくまり泣いていた。
*
窓から差す光で目が覚めた。
いつのまに寝ていたんだ、と体を起こすと、頭がずき、と痛んで、頭を触ると布が巻かれていた。なぜかは分からないが、多分包帯だろう。更にはこの部屋は泊まるはずだったホテルではなく、見知らぬ部屋だった。
思い返せば、ホテルに着いた記憶がない。どこか違う所へ向かった記憶もない。
そうだ。ホテルへ向かっている途中で襲われたんだ。誰にかは……分からなかったんだ。黒いフードを被っていて。
逃げなければ。そう思い体を動かそうとすると、ぐ、と腰の辺りに何かが引っかかる。
そちらの方を見ると、パーカーを着た凛が俺の腰に手を回し寝ていた。
「凛…!?」
なんで凛がここに、凛も連れてこられたのか、?
いずれにしろ、この部屋の外の様子を確認しなければ、と、凛の手を起こさないようにほどき、床へ足を下ろす。
すると足に冷んやりとした鉄臭い物が触れる。
それは金属バットだった。血液付きの。
…は?
血…?誰の…?
バットの近くには全身鏡があって、そこには俺が映っている。
頭には包帯が巻いてあって、赤色がじわりと染まっている。
赤く染まった包帯。
俺の血…
凛の方へ振り返る。
凛に怪我はなさそうで、安堵のため息を吐く。
一度深呼吸をして、ドアノブに手をかけた。その時。
「兄ちゃん、どこいくの?」
低く威圧的な声が、背後から聞こえた。
振り返れば、凛が起きていて、鋭い眼でじっと見つめてくる。
凛からそんな声が出てくるとはおもわなくて、少し驚いた。
「どこって…外に、」
「何で」
「は、?知らねぇ所だぞ?外に行かない方が変——「だめ」
「…は?」
「ずっとここに居て」
「なん——「また置いて行くの?」
凛が手に包丁を持って歩いてくる。
「ッ、おい、凛!」
「またいなくなるの?」
「凛、!」
「俺は愛してたのにッ!」
力強い声が響く。
「無理やりしてまで、俺は兄ちゃんとずっと一緒がよかったのに、!!」
「はッ、」
凛が、?凛が俺を襲って、……
「…そうだったのか」
「凛、ごめんな、」
「ぇ、?」
凛が包丁を落とす。
「気付いてやれなくて」
凛に歩み寄り、抱きしめる。
「兄ちゃんは、お前の味方だからな」
昔のように、頭を撫でてやると、凛は涙を溢した。
「ッ…ずっと、一緒、に、いてくれる、?」
凛は、泣きながら、途切れ途切れに弱々しく言葉を放つ。
「嗚呼、ずっと一緒だ。」
「もう、離れない。」
「ッ、うん、!」
凛がそんなことを思っていたとは。
嗚呼、可哀想で愛しい凛。
俺がいなきゃ何もできない。こんな俺を愛してしまうだなんて。
嗚呼、可愛いくて愛しい凛。
俺を求めてここまでするなんて。俺を求めて泣きじゃくるなんて。
嗚呼、可哀想で可愛くて狂おしいほどに愛しい凛。
もう、一生離さない。
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se→→→(←←←)rn
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最近、兄の愛情が重くなった。
2人とも家にいるときは、隣にいたり、膝の上に座らせてきたりと、常に目の届く所にいさせてきたり、
出かける時、どこへ誰と行って何時に帰ってくるか聞いてきたり、予定時間ちょうどに帰ろうと思っても、数十分前から通知が鳴り止まず、結局早めに帰る事になる。
だから、門限を少しでも過ぎたらきっとものすごく怒るだろうから、絶対に遅れないよう、気を付けていた。
ただ、その日は、楽しくて、時間を気にするのを忘れていた。
「兄ちゃん、」
「ん?」
「潔達と遊びに行ってくる」
「..いつ帰ってくるんだ」
「分かんない」
「….門限はすぎるなよ」
「ん、」
「あ、凛!」
「こっちこっち!」
久しぶりに、連絡があって、全員で集まって遊ぶ事になった。
「これで全員だな、!」
それから皆でゲーセン、ボウリング、カラオケに行ったり…..服選んでもらったり、とにかく遊びまくった。
「あれ、凛、門限なかったっけ?」
「今23時だけど。」
「あ、悪い、帰るッ、」
「おー。じゃぁまたなー」
まずい、まずい、やばい、どうしよう、忘れていた。門限22時なんだったッ、急がねぇと、
絶対怒ってる….あ”ー、寝ててくれねぇかなぁ、
ガチャ
「た、ただいまー、」
「おかえり、遅かったな?」
「兄ちゃ、ごめんッ、時間、忘れてて、…走ってきたけど、遅くなっちゃって—」
「凛」
低く重い声が響く。
あ、これめっちゃ怒ってる…..
「門限、過ぎるなって言ったよな?」
「どんだけ電話しても出ねぇし」
あ。そういえば通知うるさくなりそうだから電源切ってたんだ….
「ご、ごめん….次からは——」
「もう、俺ついてないのに外出するの禁止な」
「え、もう絶対遅れないから、それは—」
「駄目だ。」
「ッでも、」
バキッ
え、?
何が起きたのか一瞬分からなかった。頬が痛んで、鼻血が垂れて床に落ちた時、殴られたんだと理解した。
「凛、兄ちゃんに口答えするのか、?」
ドッ、バゴッ
馬乗りになられて、動けない。
「俺は凛のためを思って言ってるんだ」
「誰かに連れ去られたらどうするんだ」
「一度門限を破られたら、信用できないだろ」
「それに、俺と長い間一緒にいれるんだ、凛も嬉しいだろ?」
バキ、ドゴッ、と殴る音が静かな家で鳴り響き続け、口の中に鉄の味がじんわりと広がる。
「ぁ、こ”めんな”さッ」
「も”う、しな”ッから”ッ」
「…そんなに外に出たいのか、?」
「コクコク」
「はぁ、凛、」
ギュウゥゥ(首絞
「あ”、か”ッッ、!?」
「何で分からないんだ?」
「外に出なきゃ、俺といられる時間が増えるし、襲われる心配もないんだぞ、?」
苦しい、痛い、気持ち悪い。怖い。
「や”っ、そ、と”ッでたッ、い”ッ」
苦しい。息が出来ない。
「分からせないとな…」
も”ッ、意識がッッッ、….
*
次に目覚めた時は、何もない知らない部屋だった。
どこだ、ここ…
外、出たい…
ドアまで動こうとすると、引っかかって動けない。
「は、」
見ると、片手に手枷がつけられていて、鎖で壁に繋がれていた。
手枷を外そうと、何回も何回も引っ張るが、一向にとれる気配もなく、殴られた全身が痛む。
「凛、起きたのか、」
「おはよう」
「兄ちゃん、これ、外し」
外してよ、と言いかけると、さっきまで笑っていた兄の顔が豹変し、鋭い目でじっと見つめてくる。
また逆らうのか、とでも言うような顔で見つめてくるから、怖くて、続きは何も言えなくなった。
「ぁ、何でも、なぃ」
「おは、よう、」
と、震えながら笑顔を無理やりでも作ると、ぱっ、と笑顔になった。
「凛、オムライス作ったんだ、食べるか?」
そうこちらに笑いかけるが、その顔は優しい笑顔じゃなかった。
食欲は全くなかったが、食べるよな?と言われているようで、
「..うん、たべる、」
と返す事しか出来なかった。
口に入れた途端、すぐに吐き出したくなった。鉄の味が、匂いが、口いっぱいに広がっていって、まずい。
「うまいか?」
「俺の血を入れて、愛情込めて作ったんだ」
また、その笑顔。その笑顔を向けられると、逆らえなくなる。兄ちゃんじゃない何かが話しかけてきている気がして、怖かった。
「うん、おいしい、」
「そうか、良かった」
食べて終わるまで、ずっとこちらを見てくるから、全部食べないと、吐き出したら、また、殴られる、と思い、無理やり胃に押し込んだ。
「偉いな、残さず食べれて」
と頭を撫でられて、嬉しいと思った。今の兄ちゃんは、怖くて、嫌いだけど、頭を撫でる手の温もりは、優しさは、変わってなくて、大好きだったから。
あれからずっと、兄ちゃんの言う事を聞いて、“いい子”でいたら、手枷を外してくれた。
「凛、俺は用事があるから出かけるが、勝手に外に出るなよ」
そして、俺を信用して、出かけて行くようになった。
「うん、行ってらっしゃい、兄ちゃん」
兄ちゃんが出かけている間、俺はずっと家中を探し回って、今日、やっと自分のスマホを見つけた。
これで、誰かに助けを求めたら、もうこの生活から解放される。
早く、早く、早く。
靴が見当たらないから、裸足のまま、外に出て、潔の家に走り出す。
潔に電話をかけながら、走って、走って、走る。
一切運動をしていなかったから、すぐに息が切れ、めまいがしてきた。
『凛!?お前、今までどこにいたんだよ』
「いさぎ、いさぎ、たすけて、….」
『どうしたんだよ、とりあえず、俺ん家来い!』
「うん…」
潔の優しい声を聞いた瞬間、安心して、涙が止まらなくなった。
顔を涙と鼻水でぐちゃぐちゃにしながら、走り続けた。
「そんな事が、..あったのか…..」
「たす”けて、い”さぎ、…..」
全部話して、助けを求めると、優しく抱きしめてくれた。
「辛かったな、もう大丈夫だからな…..」
温かくて、嬉しくて、またしばらく涙が止まらなかった。
最初は、良かった。
優しくしてくれて、いつでも、慰めてくれてくれた。
潔は俺を愛してくれていた。でも、俺は、愛せなかった。
優しいし、温かいけど、どうしても、愛せなかった。
俺が潔の期待に応えられなくて、潔も、愛想を尽かしていった。
だんだん、兄ちゃんの方が、よかったと思うようになった。
いつだって、兄ちゃんは、優しくしてくれた。俺が、間違った事をした時には、ちゃんと分からせてくれた。
全部、俺のためにやってくれていて、いつだって、俺の事を一番に考えてくれていたんだ。
最初から、俺は、兄ちゃんしか、愛していなかったんだ。愛したくなかったんだ。
兄ちゃんにしか、受け入れて欲しくなかったんだ。
兄ちゃん。ごめんなさい。兄ちゃんから逃げてごめんなさい。
兄ちゃんしか、愛せない。兄ちゃんとしか、いたくない。
お願い、もう一度一緒にいて。
お願い、迎えにきて。
そんな都合のいい事は、普通、起こるはずはないけど、兄ちゃんは、いつだって、俺を助けに来てくれた。
『ピーンポーン』
「はーい」
「はッ、冴!?」
「おい、凛、逃げ—」
ぐさりと、背中から刃を刺されて、潔は死んだ。
やっぱり、兄ちゃんはいつでも来てくれる。
「凛、遅くなった」
「兄ちゃん、!!」
兄ちゃんに抱き付いて、泣きながら言った。
「離れてごめんなさい、逃げてごめんなさい、」
「兄ちゃんしか好きじゃない、兄ちゃんにしか、そばにいてほしくない、」
「だから、また、一緒にいて、」
兄ちゃんは、昔みたいに、頭を撫でて、
「あぁ、もちろんだ、見捨てるわけないだろ」
って、言ってくれた。
嗚呼、兄ちゃん、そのままずっと一緒にいてね、どこへ行く時も、死ぬ時も。
絶対、もう、離れないから、もう、離れないでね。
ずーっと、愛してるよ。
コメント
2件
わぁぁぁぁぁ!!!!! 最高すぎる!!!😭✨💕 rnちゃんの激重感情まじ最高!!seちゃん監禁するって何!?可愛い!!!🫶🏻💖 seちゃんのrnちゃん監禁も神だったぁ😇🙌✨独占欲つよつよお兄様大好き。首絞めありがとう。巻き込まれるisgさん⋯⋯ww まじで神だった!リクエスト答えてくれてありがとう!!🫶🏻 長文&乱文ごめんね