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何故か続きました。
完全なる自己満足ですが、少しでも面白いと思ってくれたら嬉しいです!
相澤side
朝、職員室のデスクで書類をまとめていたらコピーを取りに行っていたマイクに呼ばれる。「ヘイ、イレイザー。
お呼び出しだぜ。」
恐らく九重と天野だろう。
そう考えながら出入口へ行くと案の定2人がいた。
「おはようございます、イレイザーヘッド。
本日から宜しくお願い致します。」
相変わらず丁寧な口調で挨拶する九重。
天野はそっぽを向いていて何も話さない。
「ちょっと紗英ちゃん。
ちゃんと挨拶くらいしないと。」
九重が天野の方を向いていそういうと天野は九重へ向き直った。
「えー、ヒーロー風情に挨拶なんてしなくても……わかったからするから。」
天野は九重の無言の圧力に負けてこちらを向く。
「おはよーございます。」
舐めたような口調は注意したいがあまり言いすぎるようなことも出来ないし、HRの時間も迫っている。
「おはようございます。
こちらこそ宜しくお願いします。
では、早速教室へ向かいましょう。」
俺が挨拶を返して教室へ促すと、九重ははい!と返事をしたが、天野は鼻で笑っただけだった。
なんで天野がこんなにヒーローを嫌うのか気になってきたな。
「あのすみません。」
突然呼ばれて振り返る。
「敬語を外して頂きたいのですが、宜しいでしょうか?
一応私達はヒーロー科の生徒ということになりますので、教師であるイレイザーヘッドが敬語を使うのは不自然ではないかと。
A組の皆様には呪術師や任務であること等お話する予定ではいますが、他のクラスの方々からは不審に思われて仕舞うと思うのです。
それにたとえ任務であっても年上の方から敬語を使われるのはあまり慣れないといいますか。他の生徒と同様に扱って頂きたいのです。」
思わぬ提案に驚いた。
確かに生徒と同じ歳の子に敬語を使うのは不便だしやりずらい。
天野はそんなのいいと言っていたがいちいち少し考えてから話さなければいけないのは合理的じゃない。
遠慮なくそうさせてもらおう。
「ああ、そうか。
確かにこの方が自然だな。
これからはこうさせて貰う。
それと、九重も崩していい。
そこまで堅苦しく喋る必要はない。」
生徒が教師に敬語を使うのは当たり前だが、そこまで堅くなりすぎる必要は無い。
「そうですか?
じゃあ、少しだけ崩させて貰いますね。
紗英ちゃん、幾らイレイザーヘッドが寛大な方でもタメ口はダメだよ。
せめて最低限の敬語は使って。」
俺が寛大かどうかは分からないが、2人はかなり親しいようだ。
東京と京都で別だと言っていたがお互いに相手のことをよく分かっている。
「あー、それから、俺の呼び方だが、ヒーロー名でも別にいいがA組の奴らと同じように先生呼びでも構わない。
その方が自然だろ。」
俺がそう言うと九重は呆気に取られたように立ち止まった。
「?
どうした。」
何か変なことを言っただろうか。
「あっ、いえ大丈夫です。
ただちょっと、こんなにちゃんとした先生は初めてで驚いただけです。」
俺は意味を理解すると思わず呆れて息をついた。
最初に要請を出した時に1度会っただけなのに分かってしまうなんてと思ったが、あまり考えずにそうか、と言うと歩き出す。
「まあ確かに五条さんすっごい適当だもんね。分かるよ。」
五条さんどんだけなんだよ。
とりあえず話題を変える為に昨日から思っていたことを話す。
「そういえば九重はよく俺がイレイザーヘッドだって分かったな。
ヒーロー志望の奴らでも知ってる奴は少なかったのに。」
ヒーローファンだとは言っていたが、俺みたいなアングラ系ヒーローを個性も見ずに当てるなんて。
「梓イレイザーヘッドの動画とかよく見てたよねー。
あんなの何がいいんだか。」
天野の思わぬ言葉に振り向く。
「いや、紗英ちゃん、誤解を産む言い方しないで!
相澤先生違いますよ。
ただ、個性を消して連携を崩させる戦い方を参考にさせて貰ってるだけです。
あまり動画とかがなくて同じのを何度も見ていただけですからね。」
でも確か九重の術式って、
「九重の術式は未発見の物質とかを操るやつだろう?
俺のは参考にならないんじゃないか?」
そう言うと、九重は少し自慢気に言った。
「私の術式の影響で、使うと周りの呪力が乱れるんです。
だから周りは上手く術式を使えなくなって。
1人だと便利なんですけど、味方にも影響が出ちゃうんでかなり嫌がられちゃうんですけどね。
無効化してから戦うというのが相澤先生と同じだなと思いまして。」
相澤先生は体術もお上手ですね、と九重。
確かに俺の個性と通ずる部分があるな。
「なるほどな。
九重のなら一斉に無効化して一方的に攻められるな。」
「そうなんです!
便利でしょう。
最初の頃はなかなか慣れなくて、相澤先生の動画がヒントになりました。……てか紗英ちゃん、さっきから私の頭ぐりぐりするのやめて。」
大人しいと思っていたら無言で九重に構っていたようだ。
とりあえず天野の相手は九重に任せてA組の扉の前まで来た。
「呼んだら入ってこい。」
九重のはい、という返事が聞こえたので教室へ入る。
「おはよう」
今までざわざわしていたのが嘘のように静かになる。
「突然だが今日は説明しないといけないことと紹介しなきゃいけない人達がいる。
嘘だと思っても本当のことだからしっかりと聞け。
それじゃとりあえず呼ぶから失礼のないように。」
入ってこい、と呼ぶ。
すると扉がバーンと空いて天野が入ってきた。「こんにちはー、ヒーローの卵さん達!
護衛に来てあげた呪術師の天野紗英だよ〜。
言っとくけど同い年だけど私のが断然強いからね。
間違えないでよ。」
なんで天野だけなんだ?
「おい、天野。
九重はどうした。」
天野はこちらを向いたあとに扉の方を見て、「ああ、なんか五条さんから電話かかってきてたみたい。
すぐ来るよ。」
何かあったんだろうか。
それよりも生徒が置いてけぼりだ。
「紗英ちゃん!
五条先生からだけど、任務だって。」
九重が入ってきた。
「はあ!
これから呪術師の説明しないといけないじゃん無理だよ。」
「それは私がやっとくからさ。
ほら行ってきて、五条先生が面倒くさいから。」
「えー。
梓変わってよ!
どうせ1級そこらだから一瞬でしょ?」
「そうだけど、私は嫌。
昨日も深夜まで任務入ってたんだから。
任務の詳細だけど、等級は3級から1級まで。
場所は横浜の京浜工業地帯にある自動車の部品を作っていた工場だって。
その工場は最近潰れて、元々いわくつきの場所だったから工場の呪いに引かれて呪霊が集まったらしい。
数は多いけどほとんどは雑魚だから。
午前中にはおわるってよ。」
テンポよく会話が交わされ、ほら早く行った行った、と九重は天野の背中を押す。
それでも渋る天野に、九重は言った。
「はあ、終わったら前に紗英ちゃんが食べたがってたスイーツ食べに行こうね。
だから頑張って。」
「うう、分かったよ。
じゃあ、説明は任せたから!」
「任された!」
天野が教室を出ていく頃には生徒達も徐々に調子を取り戻していった。
「先生!
一体彼女達はどういうことなのでしょうか?
詳しく教えて頂きたい。」
飯田がビシッと手を上げて発言した。
「ああ、2人は呪術師だ。」
プレゼント・マイクと飯田君って口調が分からなくて難しい…。
東京リベンジャーズの小説も出してみたいと思っているんですが…需要ないですよね。
でも、出したいからいつか出すと思います。