テラーノベル
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ピコンッ♪
カーテンから漏れる強い日差しで目を覚ましたと同時に、スマホから着信音がした。
スマホには日本からのメール記録が。
隣のリビングで盛り上がっている声が聞こえる。他の県たちはもう起きているようだ。
とても、メールを開く勇気などなく、重い体を起こしリビングへと向かった。
戸を開けた瞬間、耳の中に響いた声。
「うぁ”ぁあ”ぁあ”ぁ”ああ”あ”あ”あ”!?!?」
シャツびっしょりで布団を放り投げた。
窓を見れば、星空が少し見える。まだ日は昇っていない。
どうやら夢だったようだ。全く、心臓に悪い。
すると同時に、
スマホの通知音で再び地獄に堕とされた。
鹿児島「ほら、起きろ。沖縄」
沖縄「ん〜〜……寒ぃよ………?」
鹿児島「…もうゲームは始まっている。早く皆と会議を始めるぞ」
鹿児島「あ、ちゃんと自分の役職を確認しておけよ」
沖縄「ぅん……」
重い足取りでリビングへと全員が向かう。
誰1人として言葉を交わさず、生活する必要最低限の会話のみだ。
俯き、大分なんかは目の下のクマが目立った。
昨日までの、過度なボディシップやジョークを言い合って乱闘していたメンツとは想像もつかない豹変ぶりだ。
そんな中、熊本が宮崎が恐怖のあまり、お漏らししてしまったと言い、宮崎が公開処刑されていたのが唯一、少しだけ笑えた。
外は燦々と太陽が照りついている。昨日までの豪雨はどこへやら。
どうやら梅雨が明けたようだ。
“会議”は正午に開始される。
カチッカチッカチッ
時計の針を睨みつけて12時がくるのを待つ。
もう既に、誰も口を開かず、呼吸する音が響くほど静寂な空間へとなっていた。
あと、
あと、50秒
あと、
あと、40秒
あと、
あと、30秒
あと、
長崎「あの…」
福岡「…どうした」
長崎「…この中の誰かが居なくなっても、
あと、20秒
長崎「……僕は立ち直れる気持ちは持てない、だって、何十年もこのメンバーだったんだから」
あと、
あと、10秒
あと、
あと、
あと、
あと、
あと、5秒
長崎「もう、きっと……全員集合はないなんて、決めつけないでね」
福岡/熊本/佐賀/大分/宮崎/鹿児島/沖縄「「「「「……………」」」」」
4
3
2
「当たり前だろ。全員、家族なんだからな」
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