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季節は変わり冬
学校生活が始まって早一年
相変わらず、否 前よりも厳しくなった訓練をこなし
体力も精神面、仲間との絆も深まっていった
「じゃあ今日はここまでな」
生徒からの返事はない 何せ今の今まで実技訓練という名で一ノ瀬にボコされていく授業を受けていたのだ
生徒の中でも頭ひとつ抜けている無陀野でさえ言葉を紡げていない
何度受けてもいつもこのような状態になるので一ノ瀬も授業終了の言葉を残し去っていった
やっと立てるくらいには体力が戻った
これでも最初の頃に比べたら回復は段違いに早くなっている
「あーーーつっかれた」
朽森が怠そうな口ぶりで言った
「ほんとだよ、、俺戦闘系じゃないから余計に」
朽森の言葉に未だ1人床に寝転がっている花魁坂が反応した
「あの担任容赦ねぇな クソが」
猫咲も疲労により本性が隠せていない 周りも同調するように頷いた
「チッ、あの一ノ瀬今日も血使いやがらなかったな」
淀川の苛立たしげな棘を含んだ声色に皆顔色を変えた
そう、生徒たちは未だ一ノ瀬の能力を見たことがない
訓練でもいつも血を使わずに素手だったり訓練用の武器を使うことはあれども 本気にさせたことが一度もできていない
それが何よりも悔しかった
この数ヶ月最初の頃に比べると自惚れではなく確かに生徒たちは成長した
能力、絆、戦闘IQ、体力、知力 どれを見ても驚くべきスピードで成長した
けど一ノ瀬はもっとさらに上にいる それが悔しくてたまらなかった
「考えてもどうしたらいいかもわかんない!疲れた!お腹減った!」
憂鬱な空気が流れるかもしれなかった状況である意味空気を読まなかった花魁坂の言葉に生徒たちは自分も腹が減っていることに気づき、、 みんなで食堂に向かった
どんなに疲れても腹は減る。
「あ、今日2月3日じゃん!」
食事も終え 団欒の時を過ごしていた時
花魁坂が突然思い出したように言った
「あ?節分?」
「えっ?まっすぐー知らないの?!」
「あ゛?馬鹿にしてんのか 意味を聞いたんじゃねぇ 馬鹿か」
「聞き直すからじゃん!」
「早とちりしたてめぇが悪い 節分なんて俺らが気にすることじゃねぇのにアホなこと言った阿呆に呆れただけだ」
「そんなにいう!?」
「けど実際俺たち 『追い出される』方だし 意味ないんじゃないすか?」
「冷めすぎじゃん、、」
「節分ですか、あまりやった記憶がないですね 知識としては知っていますが僕達にとって縁があるようでないですからね」
「別に本来の節分しなくていいじゃん! 払うのは鬼だけじゃなくてその、、あれ!悪い空気?とかも払うんだからそれに特化すればいい!」
「それは節分と言うのか?」
「ダノッチ細かいことは気にしないで!」
「勝手に1人でやってろ」
呆れたような態度をとった淀川に花魁坂はムッとなり、
「えいっ」
そう言って何故か食堂のカウンターに置いてあった『節分!!』と書かれた袋に入っていた豆を淀川にぶん投げた
「………あぁ゛?」
目に見えてキレた淀川はその投げられた豆を拾い、投げた
殺意が込められたその豆は花魁坂の真横を通った 風を感じる早さだった
「そんなに節分したいなら相手してやるよ」
この言葉を初めに花魁坂と淀川の豆の投げ合いが始まり
それに朽森が便乗し始め 結局全員が参加した
その様子を一ノ瀬はそっと見ていた
「ったく、騒がしいから来てみればこの様かよ」
呆れたような口ぶりだったがその顔は穏やかで慈愛に満ちていた
「(ま、俺も学生の時 迅に豆ぶん投げてキレられて、でそのままの流れで皆んなで豆投げしたっけな 懐かしいなぁ)」
本来なら騒ぎすぎだと注意すべきだが楽しそうにしている生徒たちを見て辞めた
「二月の1番のイベントだしな 十分楽しめよ」
その独り言は生徒たちには聞こえない声量で言いその場を後にした
2月3日の次の日は2月4日
その日が何の日かそれが何を意味するのか
知っている人は当然しっかりと覚えている
当人は忘れているが
コメント
15件
美味しかった、あるるありがとう(?)
2月4日って四季くんの誕生日だっけ? 本人忘れたらダメじゃん?! 面白すぎたのよ💕💕
