〜大切な君の為なら〜
💙「涼太!俺のドナーが見つかったんだ!」
❤️「…そうなんだ、よかったね」
💙「でも誰がドナーになったのかは知らないんだよな…」
❤️「…その人が好んで知らせなかったんじゃないかな、きっとその人なりの気遣いだよ」
❤️「とりあえずその人に感謝だね」
💙「そうだな、これでまた涼太と一緒に居られるし」
❤️「…翔太」
💙「?」
❤️「もし手術が上手くいったら何したい?」
💙「そりゃあ色々あるけどまずは涼太の手料理が食べたい!」
💙「その後は一緒に映画見たり、ゲームしたりしたい!」
❤️「ッ…そっか…」
💙「俺の手術が終わるまで待ってろよ!」
❤️「…うん、待ってる」
ーーーーーーーー
〜手術当日〜
💙「ふー…緊張してきた…」
❤️「…」
💙「ん?涼太?大丈夫か?」
❤️「あ、うん、大丈夫だよ」
「渡辺さーん」
💙「よし、涼太!俺行ってくる!」
❤️「うん、行ってらっしゃい、頑張ってね」
💙「おう!絶対成功して帰ってくるから!」
❤️「うん…」
💙「じゃあ”またな”!」
タッタッタッ
❤️「…”またな”か…」
「宮舘さーん」
❤️「…手術、成功しますように」
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〜手術後日〜
in病室
💙「…ん…ここは…」
🧡「!照兄!しょっぴーが!」
🩷「よかったぁぁぁ!」
💚「翔太よかったね!手術成功だよ!」
💛「よく頑張ったな」
💙「いやこんなん大丈夫だって」
💜「ははw翔太らしいw」
💙「てか涼太は?」
🖤「それがまだ来てなくて…」
🤍「連絡何度もしてるんだけどね」
💙『涼太…何してるんだろ…』
コンコン ガチャッ
「失礼します」
「まずは渡辺さん、手術は成功しました」
💙「はい、ありがとうございます」
「そしてこれを渡辺さんに渡してと…」
💙「手紙?一体誰が?」
「…それでは私は失礼します」
💙「え、ちょっ…」
ガラガラ バタンッ
🩷「誰からの手紙ー?」
💙「んー…とりあえず読んでみるか」
💙「えーと…」
『翔太とメンバーへ
これを読んでるってことは手術は成功したのかな、おめでとう。
そして多分俺以外のメンバーはそこにいるよね。
急に居なくなってごめん。
翔太やみんなには伝えなければいけないことがあるからそれを今から伝えるね。
実は翔太のドナー、俺なんだ。
今頃多分びっくりしてるかな。
でも手術が終わった後に言わないと翔太やみんなが絶対止めると思ってたから。
そしてこれを隠しててもいつかバレると思ったから。
やっぱり翔太には幸せになってほしい。
自分勝手ってことはわかってる。
でももし翔太のドナーが見つからなくてこのままこの世を去ってしまったら俺が持たないんだ。
俺の分まで幸せになってね。
宮舘涼太より』
💙「え…涼太…嘘だろ…?」
💛「は…え…宮ちゃんが…?」
🧡「え…?ドナーって舘やったん…?ポロポロ」
🩷「何で…涼太…俺やだよ…ポロポロ」
💜「…あってたまるかよこんなの…」
💚「こんなの…こんなのおかしいよ…ポロポロ」
🤍「また一緒にご飯食べるって約束してたじゃん…ポロポロ」
🖤「舘さん…自ら…?…グスッ」
💙「ッう”ぅ…泣、何で…何でだよ…泣」
💙「俺まだ涼太とやりたいこと沢山あるのに…泣」
💙「お前がいなくなったら意味ねぇじゃん…泣」
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〜少し前〜
「渡辺さんは体の状態が悪化してきています」
「治療し続けても生きていけるのは数ヶ月が限界となるでしょう」
💙「そんな…」
「…ですが助かる方法が一つあります」
「それは渡辺さんの代わりとなるドナーを見つけることです」
💙「ドナーを…」
🖤「ドナーって何ですか?」
💚「ドナーっていうのは簡単に言うとその病気にかかってる体の一部を本人じゃない人が身代わりになるみたいなものだね」
※ざっくりな説明です
🩷「つまり翔太にそのドナー?がいれば翔太は助かるってこと?」
💜「そうだけど、翔太の病気は大きいから…」
🤍「ドナーになった人はこの世からいなくなる確率の方が高い…」
💙「そんなの自らドナーになる人なんているんですか…?」
「そうですね、『この人のためになら』などとご友人やご家族がドナーになるケースが多いですね」
💛「なるほど…」
💙「…前向きに考えておきます」
❤️「…」
「では私はこれで失礼します」
🤍「ありがとうございました」
ガラガラ バタンッ
❤️「…俺お手洗いに行ってくるね」
🧡「おん」
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「…トコトコトコ」
❤️「あ、あの」
「?はい?」
❤️「少しお話しいいですか?」
「大丈夫ですよ、ではこちらの部屋にどうぞ」
❤️「ありがとうございますペコッ」
…
「どうされましたか?」
❤️「さっき言ってたドナー…」
❤️「”俺”でも大丈夫ですか?」
「…理由を聞いてもいいですか?」
❤️「…俺は今までの人生、生まれてからずっと翔太と居ることがすごく多かったんです」
❤️「一緒に笑って、泣いてきました」
❤️「でもそんな大切な存在が消えるとなるともう俺の存在価値も自分では見出せなくて」
❤️「どうせなら最後は翔太の為になることをしたいと思ったからです」
「ッ…わかり、ました…でもその前にいくつか質問させてもらいます」
「まず一つ目、渡辺さんのドナーになるということはほぼこの世から消えるのと同じですがそれでもドナーになりますか?」
❤️「はい」
「それは自分の意思ですか?」
❤️「はい」
「もうドナーと決まれば引き返すのとはできませんが大丈夫ですか?」
❤️「大丈夫です」
「…了解しました、ドナーなられるならばこちらも全力を尽くします」
❤️「ありがとうございます」
❤️「後あの…」
「はい?」
❤️「俺が事前にドナーってこと翔太やみんなに言わないでもらえますか?」
「どうしてですか?」
❤️「多分言っちゃうとみんな俺を止めてくると思うので」
「…そうですか、わかりました」
「ドナーには色々検査する必要があるので手術前こまめにこちらへ来てください」
❤️「了解しました」
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〜手術当日〜
in別部屋
「…宮舘さん、大丈夫ですか?」
❤️「…正直大丈夫と言うと嘘になります」
❤️「でも翔太のためだと思うと軽いものです」
「…そうですか」
❤️「あの、手術をする前に一つお願いがあるのですが」
「何でしょう」
❤️「これを手術が成功した後、翔太に渡してください」
「手紙…ですか」
❤️「はい、手術が終わったらもう翔太やみんなとは話せないので」
「…了解です、確かにお預かりました」
❤️「ありがとうございます…」
「…では宮舘さん、お時間です」
❤️「…はい」
❤️「お願いします」
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