『ただいま』
玄関から聞こえてくる竜胆の声
急いで玄関へ向かうと彼が優しく笑う
「おかえり!」
腕を広げる彼の胸に飛び込むと香る甘い女物の香水の匂い
「…お仕事頑張ってきたの?」
竜胆は一瞬目を開いたがすぐいつものジト目に戻った
『あぁ。』
頷く彼のネクタイを解きながらはにかむ
「頑張ってきてるんだね。」
鬱陶しそうにこちらを見る
『なんでそんなこと聞くんだよ。』
貴方が嘘つくからじゃん
「…ごめん」
「やっぱ無しにして。」
私は知っている
彼は私なんかもうどうでもいいということを
そして
彼との関係はもう終わりだということを
コメント
4件
フォローありがとうございます! ストーリーセンス最高…! 私も見習いたい… これからよろしく❣️
フォローありがとうございます!