テラーノベル
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どうも、PKです。
最近、テラーで他の方の作品(主にフォロワー様の作品)を見させていただいてるのですが、テラー舐めてました。みなさんの作品面白くて大好きです。はい、余談でした。
今回はリクエストをいただきました、Talamon &1×1×1×1です。いや、お恥ずかしながらforsaken新規なもので、またまた「Talamonってダレェ?」状態で、調べたり教えていただいたりしました。
Talamonはシェドレツキーなんですね〜、シェドレツキーの別アカウントというか代理?らしいですね。
んで1×1×1×1の創設者なんですね〜いやぁこれは美味しい。こういう関係大好きです。
そして、「リョナで書いてくれ!」と熱い期待を頂いたので、リョナでございます。苦手な方は回れ右してください。
では、楽しんでいただけたら幸いです。
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ポップな音楽が鳴り響き、耳に嫌でも入り込む。ずっと同じテンポで、頭がおかしくなりそうだ。
暗く、どこか不気味な雰囲気を漂わせる遊園地のような場所を見渡す。
ここはどこだ、キラーはどこに…ぐるぐると考えが頭の中で混ざり、混乱を起こしかけて、慌てて頭を振る。
混乱してる場合じゃない。まずはキラーの場所を把握しなければ…物陰に隠れ、そっと顔を出して周りを見渡す—
—目が合った。
赤い目だ。不気味な雰囲気を身に纏い、両手に黒い剣を持っている。目が合っただけで空気が重くなった気がする重圧を感じさせる、不気味な…あれ、どこかで会ったことが…
「おい!何やってるんだ!」
肩を思いっきり掴まれて、その痛みと衝動でハッと我に帰る。
振り返ると、緊迫感で顔を真っ青にしているguestの顔が目の前に迫る。
「キラーがそこまで来てるんだ、お前は早く逃げろ」
「いや、だが…お前はどうするんだ」
guestがニヤリと笑って、震える手を握る。
「俺は何も問題ない。俺は仲間を守る為にここにいるんだ。俺に任せてくれ」
その笑顔は引き攣っていて、無理に気を立てているのがわかる。
しかし、ここで「俺も一緒に戦う」と言うのは、きっと、guestの覚悟を無駄にするのと同等だ。俺は唇を噛みながら、こくりと頷いて立ち上がる。
「ああ、わかった…じゃあ、頼んだぞ」
guestが屈託のない笑顔をうかべる。
「ああ、達者でな」
guestの言葉に少しでも応えたくて、精一杯の笑顔で
「お前もな」
と呟くように言う。
キラーがいた方向と、反対に足を向けて走る。
「はぁ、目に涙溜めた状態で精一杯笑いやがって…お人よしだな。」
苦笑してから立ち上がり、キラーの元に向かおうと物陰から出ようとした瞬間、後ろに物凄い殺気を感じた。
慌てて振り返ると、悪魔のような、禍々しい雰囲気を纏った—さして化け物のような生き物が、此方を見下ろしていた。
「…よう。はじめましてだな」
わざと投げ捨てるように言うと、化け物はちらりと此方を向いた。 しかし、目も合わさずにすぐに他の方向を向いてしまった。
化け物の視線を追うと、そちらは、さっき、 あいつが、逃げた方向… ゾワッと嫌な予感で背筋が凍る。
「おい!お前の今の相手はお前だろうが!」
化け物に向かって叫ぶと、再び化け物はこちらに視線を寄越した。安堵の息を吐いてから、化け物に一歩ずつ近づく。
「手合わせといこうじゃないか」
化け物は一瞬悩んだ様子だったが、すぐにこちらに体を向ける。
—ああ、よかった。俺を見た。
奇妙なほど白い道を走り抜けながらも、振り返らずにはいられなかった。
背後に残したゲストのことが頭から離れない。あの頼もしい背中を置いてきてしまった罪悪感が胸を締め付ける。
「…大丈夫だよな…?」
自分に言い聞かせるように呟いたその瞬間、背後から風を切る音が耳を裂いた。反射的に振り向いたときには遅かった。
ガッ—。
鋭い衝撃が右肩を貫き、体が硬直する。何が起きたのか理解する前に、焼け付くような熱が肩から腕全体に走り、呼吸が詰まった。視界が一瞬揺らぎ、握っていた剣が指先から滑り落ちて床に転がる。 カランという音が、奇妙なほど静かだった空間を破る。
「ぐっ、…!」
声にならない息が漏れる。肩を見下ろすと、深々と突き刺さり、肩を貫通した剣が、月明かりに黒々と光っていた。
刺された、刺された…!どこから…熱い熱い、痛い…
混乱と困惑に支配され、足の力が抜ける。元々走り詰めで、使い物にならなかった足。突然の襲撃に、耐えられるわけがなかった。呻き声を漏らしながら、崩れるように地面に膝をつく。
痛みに耐えながら恐る恐る肩に視線を落とす。見えるのは貫通した剣の身だけで、柄は見えない。ということは、後ろから剣を刺されたわけだ。しかし、背後にそんな気配はない。ということは、投げた…?肩を貫通してるあたり、短剣ではない。気配に気づかれない距離から、長剣を投げ、命中させる化け物に狙われた…その恐ろしい事実に、ぞわりと背筋が凍る。
剣が刺さっているおかげで出血はないが、体の芯から焼けてしまいそうな熱と、耐え難い痛みに身動きが全く取れない。
恐怖と混乱と苦痛で早鐘を打つ心臓を、どうにかして落ち着かせようと深呼吸をしようとするも、体が言うことを聞かない。浅い呼吸を繰り返し、それでも立ちあがろうと足に力を入れる。
カラン。
「…無様だな」
低く、重い声が、頭蓋の奥にまで響いた気がした。
全身が石のように固まる。血の気が引き、心臓だけが暴れるように脈打つ。
背後から、重たい靴音がゆっくりと近づいてくる。硬い床を踏むたびに、その音が肩に刺さった剣を通して全身に振動として伝わる気がする。呼吸が詰まり、肺が悲鳴を上げる。
―逃げろ。
本能がそう叫ぶのに、足は鉛のように動かない。
震え出しそうな手を必死に押し殺しながら、ゆっくりと振り向く。
そこに立っていたのは、赤い目を光らせたあいつ。最初に目が合って、恐怖で動けなかったあいつ。どこか、 懐かしいアイツ。…あれ、なんで懐かしいって…
―影が覆いかぶさる。
ハッとして我に帰り、こちらを見下ろすアイツを見上げる。逃げようと 足に力を込めようとしても、痺れと痛みに膝が床に縫い付けられたように動かない。肩の剣を掴もうとしても、指先は震えるだけで力が入らない。本能が抜くなと命令してくる。おそらく、これを抜いたら俺は、出血多量で死ぬだろう。
そんな恐怖と混乱に怯えていると、肩に突き刺さったままの剣…その柄に、冷たい手がゆっくりとかかった。
ぞわり、と背筋を冷たいものが這い上がる。こいつは、一体…何をする気だ。
「や、やめろ…」
わずかな声は、震えて空気に溶けた。
次の瞬間。
ぐっ、と重みが加わり、刃がさらに押し込まれる。 肉が裂ける感覚が内側から響き、柄が背中にピタリとつくほどに押し込まれる。
「ーあああッ!」
苦痛に満ちた声が、勝手に漏れる。焼け付くような痛みが肩から胸、胸から肺、肺から頭…様々な箇所に広がり、呼吸が途切れる。
思わず剣を掴もうとするが、震える指先は汗で滑り、剣身をなぞるだけで、全く使い物にならない。
「抵抗にもならんな。」
無慈悲な声。
それは叱責でも嘲笑でもある様な声で、しかしただ事実を告げるような冷たさだった。
化け物が剣の柄を握り直した。刃が、ゆっくりと一捻られる。
「っっ、!ああああああッ!」
骨と筋肉が擦れる音が、耳の奥で響く錯覚に襲われる。
全身が跳ね上がり、膝が床を打った。爪が地面を掻き、皮膚がめくれても構わず必死に力を込めるが、剣は抜けず、痛みは止まらない。
もがいてももがいても誤魔化せない痛みに、生理的な涙が溢れる。
恐怖と混乱と苦痛が渦を巻き、視界がぐらぐらと揺れた。
それでも必死に声を絞り出す。
「….殺せ…..もう、殺せよ…..!」
それが悪願か挑発か、自分でもわからない。きっとなんの意味も持たなかった。ただ、この痛みを終わらせたくて、唇から溢れた。
「殺す?」
低い声が、すぐ耳元で囁いた。
刃にかかっていた圧力がふっと抜け、代わりに顎を掴まれる。大きな手に固定され、顔を持ち上げられる。
赤い瞳が、至近距離で俺の顔を覗き込んだ。
その瞳は、恐ろしい事に。喜びと好奇心で満ちていた。
「今殺してしまっては、あまりに勿体無い」
その言葉に、心臓が喉を突き破るように暴れる。”まだ終わらない”。その事実を脳が理解すると共に、その事実は痛み以上に鋭く胸を抉った。
「ひっ…やめろ、やめ…やめて…」
涙を流し、恐怖で声を震わせる己は、自分でも恥ずかしくなるほど脆弱だ。しかし、こいつは何も答えない。
顎を掴む手の力がさらに強まり、動けないまま、赤い目に射抜かれる。
視界が暗く沈み、痛みと恐怖だけが意識を支配していった。
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おかえりなさい〜どうでしたか!
私今回初めてリョナを描きまして。リクエスト作品だったことから手を抜くこともできず、1週間も悩みに悩み込んで、このクオリティでございます。期待はずれでしたら申し訳ございません。制作に丸1週間かかっておりますので、日によって語彙力の差があります。人間って面白いですね。
そして毎度のことですが、ゲストが噛ませ犬としか活躍してなくて本当に申し訳ない。私、forsakenではよくエリオットを使うのですが、やはりヘイトが高いエリオット。キラーに狙われやすいんですね。ですから、ゲストに助けてもらうことが多々ありまして、私の中で「ゲスト=安心感」なんです。なので二次創作でも、主人公に一旦安心感与えさせたいな〜ってなるとゲストが出てくるんです。しかし二次創作の主人公はゲストではない。と言うことは…つまり。咬ませ犬になってしまうと言うことです。ごめんよゲスト…
余談ばかりですみませんでした。感想コメント、私の作品制作の励みになっております。是非ともコメントをお待ちしております。フォローといいねをしてくださった方からのリクエストは受け付けておりますので、ぜひお願いいたします。では、またお会いしましょう。
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