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ご本人様との関係は一切ございません。

拡散等おやめ下さい。

これらが守れる方のみお楽しみください。



翠×百


彼に出会ったのは4月、桜が咲いてるとワクワクしながら行った桜の大木の下。

残念ながら桜は散りかけててほとんど草木だったがそれでも少し残る桜の木を見ていた君はとても綺麗で、優しい顔をしてた。


翠「桜、すきなの?」


百「え、?」


翠「あ。ごめん、真剣に見てたから」


百「まぁ、すきです。」


翠「そーなんだ。あ、そういえば名前聞いてもいい?」


百「らんです。百瀬らん。」


翠「らんくんね。俺はすち、瀬戸すちって言います。」


百瀬らん。らんって女の子みたいだななんて、偏見でしかないからそんなことは言わないけど。自己紹介をした後、静かに彼は消えてった。


翠「綺麗な子だったな。また会えるといいな」


制服を見た感じ1年生だろう。シワもなく制服に着られてるかのような少しぶかっとした大きめの制服。多分、将来大きくなるのを見越して大きめを買ったんだろう。

彼が1年生ってことは、一個下か。


また会いたいなんて思っていたのもつかの間すぐそのタイミングは来た。


数日が経ったある日の昼のことだった。

赤「しつれーします!」


黄「あ!なっちゃん!」


赤「みこと先輩!お疲れ様です!ご飯食べましょー!」


黄「ええよー!あ、そうだ!俺の友達も2人追加したいんだけどいい??」


赤「全然!俺も2人連れてきちゃったんで!」


百「はじめまして、」


紫「はじめまして、」


黄「はじめまして!じゃあ二人呼んでくるね!」


賑やかな会話がきこえてきたと思ったらみこちゃんが俺とこさめちゃんを大声で呼んできた。

屋上で一緒にご飯を食べようだそうだ。普段からみこちゃんとこさめちゃんとはご飯を食べていたが何やら新しく1年生も一緒らしい。らんらんと同じ学年か、、


翠「はーい。今行く」


赤「早く行きましょー!」


百「あ、あの時の」


翠「あれ、らんらんじゃん。」


百「らんらん?」


翠「あ、ごめん勝手に」

「嫌だった?」


百「いや、別に」


黄「知り合いやったん?」


翠「最初の頃にちょっとね」



屋上についてからは各々はじめましてが多かったこともあり自己紹介から始まった。

らんらん以外にはいるまちゃん、暇ちゃんというらしい。ちなみに暇ちゃんは暇が口癖らしいので暇ちゃん。


翠「暇ちゃんは部活とか入らないの?」


赤「暇ちゃんって俺?初めて呼ばれたwww」

「俺は入る予定ないかな~家帰ってゲームしたいし!」


翠「そっかー。らんらんやいるまちゃんは?」


百「俺も別に」


紫「俺はバスケ部に入ろうかなって」


水「バスケ部いいね!」

「諦めたらそこで試合終了ですよってね」


紫「スラムダンクwwバスケといえばだな」


水「ちなみにこのセリフしか知らない!」


一同「ww」


こんなに賑やかなのはいつぶりだろうか、後で書き起こしておこう。

一生忘れないように。



午後の授業も終わり、部活がある生徒は部活に勤しみ、無いものはそそくさと帰っていく。

俺は、1人美術室でお昼のことを絵におこす。この時間がとても好きで、大切な時間。

数年前まで美術部はあったらしい。しかし、年々人数も減り俺がこの学校に入学した時にはもう廃部の後だった。

少し緩いせいか、美術室の鍵は貸してもらえるし、一人で夕焼けに染まったこの部屋で描く。


翠「やっぱ綺麗な顔。」


翠「らんらん、、好きだな、、」



先生に頼まれたノートを職員室に運び、早く教室に戻って帰る支度をしようと美術室の前を通った時この世のものとは思えないくらい綺麗なものを目にしてしまった。

俺はこの世にあるもので桜が1番好きだった。薄いピンクに綺麗に咲いて、時が来たら散っていく。季節の花で日本の花と言っても過言では無いくらいには愛されてる花。俺もこんなふうに愛されたい。


でもその日見た景色はこの十何年間で見てきたどの景色より、あの大好きな桜よりも綺麗だった。

一人キャンパスに向かって絵を描くすち先輩。西日に照らされてオレンジ色に染まる美術室内に迷いなく埋められていくキャンパスから目が離せなかった。


百「きれい。」


翠「え、?らんらん?」


百「すち先輩、絵上手なんですね。」


翠「趣味でしかないけどね」


百「俺、絵全然なんで羨ましいです。」


翠「そう言って貰えるなら嬉しい」


絵に映る想い人を見ていたら急にその声が聞こえた。

まさか、見られていたとは思わずドキッとした。先程の声は聞こえてなかっただろうか?聞こえていたらどんな反応をされるか、、


百「その絵、貰えませんか?」

翠「え?、これ?」


百「はい。すごく綺麗で素敵なので」


翠「全然いいけど、、殴り書きだよ?」


百「全然。それが欲しいです。」


こんな俺のために俺が書いたただのなぐり書きを綺麗と言って欲しいなんて言ってくれるなんて、ますます好きになってしまう。



らんらんと知り合ってからだいぶ月日が経った頃。

夏の暑さもなくなり、もう本格的に冬が始まった頃、思いもよらないことが起きた。


百「すち先輩。ずっと好きでした」

「俺と付き合ってくれませんか?」


翠「え、」


百「急にすみません。でも伝えたくて、」


翠「俺でいいの?」


百「すち先輩じゃなきゃ嫌です。」


翠「俺、めんどくさいよ?」


百「俺もです」


翠「よろしくね」


百「っ!」ポロポロ


翠「え、なんで泣くの?!」


百「いや、嬉しすぎて、、すみません」ポロポロ


男同士だときっと叶わないと諦め片思いで終わらすつもりだったこの恋がらんらんの思わぬ一言で実ってしまった。

こんな幸せ人生でもう二度とないだろう。どんなに勇気がいる告白だったか、俺の想像よりきっと大きいものだろう。



水「やっとくっついたんだー!」


赤「絶対くっつくとは思ってたけどな!」


みんなからはたくさん祝福された。普通なら誰かしら偏見を持っていていいだろうにみんなして嘘のない笑顔でおめでとうと。

でも、もうひとつ驚いたのは彼らも付き合っていたらしい。なんも気づかなかったが、らんらんは気づいていたっぽい?


黄「今度みんなででかけよー!」


水「トリプルデートしよー!」


赤「え、あり!じゃあ今週の土曜日は?」


紫「俺は空いてるよ」


百「俺も。」


翠「俺も大丈夫。」


水「じゃあその日で!」


まだ二人でデートも行ってないがらんらんと出かけられるならなんでもいいか。

土曜日か、たのしみだな。


変な終わり方(気が向いたらR書く)

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