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【Side】黒羽快斗

「はい。今日は、転校生が来ています。入ってきてください」

「このクラス、やけに転校生多いな」

 先生が連れてきたのは。

 ピンクののった金色の髪に、紫の瞳がうさぎみたいな。

 一人の少女だった。

 少女は見た目とは裏腹に、嫌味っぽい口調で言う。

シャルル・ハックよ。よろしく」

外国人か? にしては、日本語うまいな……

「可愛いね、シャルルちゃん」

 隣の席の青子が言う。

「俺は嫌いだな」

「席は……そこにお願いね」

 そう言って、先生は空いた席を指差す。

 隣には、もう一つ空いた席――白馬の席がある

 当の本人はというと、スパイダーを追ってロンドンに行っている

 あ、スパイダーってのは、あんま深く考えねーでいいぞ。

「ねぇねぇ、シャルルちゃんって、どこから来たの?

「アメリカよ。まぁ、小さい頃から日本ぐらしだけど」

「じゃあ、英語も喋れるの?

「えぇ。でも、それ以上はチョコバー五本分

 質問攻めにされているシャルルがそう言うと、それを聞いていたクラスメイトは、自分の席へ戻っていく。

「……なーんだ。やっぱあんま可愛くねーな」

 快斗がボソッと呟く。

「紅子ちゃんも可愛いけど、シャルルちゃんも可愛いね」

「そうかぁ? まだ紅子のほうが可愛んじゃねーか?」

「あら、嬉しいわね」

 気付けば隣に来ていた紅子が言う。

「紅子ちゃん!」

「それと、あなた、今日は変なことしないほうがいいわよ

「そういや、今日はキッドの予告日だったか」

「そうだ! シャルルちゃんも連れて行こう!

は?

「だって、頭良さそうじゃん!

 遠くで聞き耳を立てていたシャルルは、腕につけた腕輪をいじる。

 どこか、上の空で。

*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚・*:.。..。.:+・゚

〈半径50メートル生物反応:1/予測行動:6秒後会話開始/盗聴の可能性50.00%/推定年齢15〜17/My Padで録音開始〉

   キィィィィ

 屋上の扉が静かに音を立てる。

 少女の目線の先にいるのは、白いマントに白いハットを被った青年。

「……お嬢さん、どうしてここに?」

「たまたまよ」

 その向かいに立つのは、わた菓子のような髪の少女。

「ところで、あなたに盗んでほしいものがあるわ

「お嬢さんには、裏の世界の仕事はまだ早いと思うんですけどね」

「私の協力するつもりがあるなら、 Εντάξειエンダクシと答えて。そうでないなら六秒以内にここから立ち去って

 宝石を月にかざすのをやめた青年。

「……では、この宝石を中森警部に渡しておいてください」

 そう言って青年は、宝石を地面に置く。

「それと、あなたに裏の世界は似合わない

 すれ違いざまに青年は耳元で囁く。

 少女が振り向くと、そこには誰もいなかった

「……来たくて来たわけじゃないわ

 少女はコンタクトに流れ続ける情報に目を向ける。

少女は、受けた屈辱を絶対に忘れない

 いつか絶対に仕返ししてやるから。

 そして、いつか絶対にウィーキー(勝った)と言ってやるために

〈怪盗キッド/黒羽快斗/重要人物レベル上昇★☆☆/_最高機密情報@トップ・シークレット_との関係性:不明〉

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34

コメント

2

ユーザー

尊いっ

ユーザー

うぉぉぉ‼️ 神だ‼️

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