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#うちはイタチ
琴葉つきね
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#コメントいっぱい頂戴!
『彼岸』の壊滅とうちはナラクの身柄確保という大きな任務を終え、傷の癒えた私たちは、火の国と風の国の国境に広がる爽やかな小高い丘の上にいた。
地下塩湖の暗く湿った空気とは打って変わって、見渡す限りの青空と、どこまでも澄み渡る心地よい風が吹き抜けている。
「……ふぅ。傷はもう大丈夫なの、アカネさん? 僕の愛の手当て(毎日十時間の寄り添い)が効いたのなら、今すぐ婚姻届を……」
「マキナ、手当てどころか精神攻撃だったから! あと怪我はもう完全に治った!」
呆れ顔でマキナを足蹴にする私だけど、身体は驚くほど軽い。
『竜神化』の感覚を完全に掴んだおかげで、チャクラの乱れも激痛も、もうどこにもなかった。
「ふふっ♡ 今日の風の音は、とっても穏やかで綺麗だねぇ。地下塩湖のあのドロドロした重低音も悪くなかったけど、やっぱり君たちの綺麗な音を聞くのが一番かな♡ **食べちゃいたい**くらいね♡」
「シズク、あんたは相変わらずだけど……ありがとね、最後まで一緒に戦ってくれて」
少し離れた丘の木陰では、サエ先生が「ふぅ……任務完了のお汁粉は最高ですね……」と缶を傾け、ロイスとアイネが「素晴らしい青空だ! 情熱が滾るぞ!」「木ノ葉に帰ったら、今回の戦闘データを元に新しい忍具作るんだ〜!」と騒いでいる。
そして——丘の頂、風が一番強く吹き抜ける場所に、あいつが立っていた。
木ノ葉隠れの正規の忍服をビシッと纏い、背筋を伸ばして腕を組む少年。
**日向ミズキ**だ。
私が歩み寄ると、ミズキはゆっくりと振り返り、その淡い紫の『白眼』で私をまっすぐに見つめた。
「……準備はいいですか、アカネ」
「もちろん。あんたこそ、ナラクとの戦いの傷、残ってたりしない?」
「ハッ……愚問ですね。日向の体術使いが、この程度の準備期間で後後遺症を残すとお思いですか?」
ミズキは不敵に口角を上げた。
あの地下塩湖でナラクを倒した直後、私とミズキは固く約束していたのだ。
——『彼岸』の件も、ナラクの件も全部片付いたら、邪魔者のいない場所で、正々堂々もう一度決闘(勝負)をする、と。
「……ねえ、ミズキ」
「何ですか」
「私ね、あんたと出会えてよかったと思ってる」
私は真っ赤な髪を風になびかせながら、まっすぐにミズキを見つめた。
「最初はさ、気取ってて、上から目線で、大国のエリートぶってて、本当に大嫌いだった。……まあ、今でも生意気なところは嫌いだけどさ」
「一言余計ですよ、野蛮な風使い」
「でもね! あんたがいたから、私は自分の風が『ただの暴走』じゃないって気づけた。あんたの柔拳があったから、私は『竜神化』になれたんだよ」
ミズキは一瞬だけ驚いたように目を見開き、それからフッと優しく目を細めた。
「……僕もです」
「え?」
「洗練されたシステムと歴史の中にいた僕にとって、あなたの風は……あまりにも不格好で、理不尽で、けれど……眩しかった。あなたのその泥臭い執念がなければ、僕はナラクの万華鏡の前に屈していたでしょう」
ミズキはすっと右手を引いて、綺麗な柔拳の構えを取った。
隙のない、洗練された、美しい構え。
「ですが……それとこれとは話が別です。僕の柔拳が、あなたの風の上を行くことを……ここで証明してみせます!」
「ふんっ! 言ってくれるじゃない! 勝ち誇るなら、私を倒してからにしなさいよ!!」
私も足幅を広げ、体内のチャクラを力強く、そして静かに澄み渡らせた。
背中に揺らめくのは、大地と空の風とひとつになった、巨大な『風の龍』。
「行くよ、木ノ葉の日向ミズキ——っ!!」
「来なさい、たつまきアカネ——っ!!」
「「勝負!!!!」」
ドォォォォンッッ!!
澄み渡る青空の下、爆発する嵐の龍爪と、走開する白き柔拳の一閃が、真っ正面から激突した。
仲間たちの歓声と笑い声が風に乗り、どこまでも高く、遠くへと響き渡っていく。
原作の知識なんて何もない。
大国の歴史も、世界を揺るがす大きな宿命も、今の私には関係ない。
私は私の風で、仲間たちと共に、この広い忍の世界を……どこまでも自由に駆けていくんだから!
コメント
1件
第15話、読み終えました!地下塩湖の重苦しい空気から一転、青空の丘での爽やかで開放的な空気がとても気持ち良かったです。アカネとミズキの「決闘」、お互いの成長を認め合いながらも真っ向勝負する姿が熱かったですね。特に「あなたに会えてよかった」と言い合うシーンには胸が熱くなりました。最終章、見事な締めくくりでした!✨