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僕の話
🐜
生きている意味がわからなくなってしまった。
何をしていてもつまらない現実がチラついてしまう。
いつかは死んでしまう、それならば今何かを必死に積み上げても仕方ないと思ってしまう。
僕は人生の分岐は間違えてしまった。
僕は運命の人をこの手から逃してしまった。
僕の運命の人とコンタクトする機会はあった、コンタクトするまではよかった。
アプローチが不味かった。
とはいってアプローチをまずった段階でどんな介入をしても防ぎようがなかったと思う。
介入して修正するならば、もっと前から介入する必要があったと思う。
ミスというのは、段階的に起こる。
高層ビルの建築をイメージしてほしい、最初の段階で少しでも傾けば完成した頃にはそのズレは取り返しがつかないものになっている。
僕の犯したミスは正しくそれだ。
つまり何が言いたかというと、僕は人生における、生きる意味に当たる人を逃してしまったわけだ。
このままこの先の人生を過ごしたところで手に入るはずだった何かを惜しみながら生きることになる。
この虚しさを誰かにわかってもらうには同じ経験か似た経験をしてもらほかないと思う。
心にぽっかり穴が開いた。という言葉がまさに当てはまる。
手に入るはずだった幸せであっただけに、余計辛いのだ。
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かつて僕の運命の人は自殺志願者だった。
しかし僕はその自殺を否定した、自殺者を愚弄する言葉を放った。
幼かった僕は、自殺を止めたいばかりに、そんなつまらない方法しか思いつかなかったのだ。
もっと、もっと、素直だったらよかった。
もっとシンプルに、「君のいうことはもっともだと思う、だけど僕のこの先の人生には君がどうしても必要だから、自殺したくなるのは否定しないけれど、やめてほしい。代わりに僕はなんだってする。」そんなふうにいってやれたら良かった。
あの頃の僕にそういう言い方が、そういう思考が出来たかというと難しかった、頭の硬い本当にどうしようもないバカだった。
連絡が取れなくなって久しく届いた「元気?」という問いかけにも、僕は「自分は平気」だという旨を伝えた。
この言葉の真意はこうだ。
「君は今辛い境遇にいるだろうから、僕のことなど気にしないでいて、しっかり休んでほしい」だった。
本当にバカだった。
「君がいないから寂しくて仕方がない、君がいないと何をしても面白くない」そんなふうに言ってやればよかったと今でも思う。
こういった類の後悔を僕は7年も引きずっている。
バカだよなと思うけど、年々気持ちは高まっている。
ストーカーとかの類をして犯罪者になった人の気持ちが今ならわかる気がする。
もう一度、彼女と言葉を交わせるなら、声が聞けるのなら、その笑い声が聞けるなら、なんなら会えるなら、今の僕はなんだってすると思う。
逆に会えないのなら、命と引き換えにネットで話題性をかって、何かメッセージを送ってやりたいと考えてしまう。
本当に自殺してしまって、死んでから数日後、彼女の名前と、伝えたい言葉をそのままネットの各所にばら撒いてやるのだ。
ネットの虫だった彼女なら嫌でも目に入るだろう。
問題なのはどうやって話題性を買うのかだ、せっかく命を引き換えにするのだ、盛大にやってやりたい。
人一人の命でどこまでやれるだろうか、たかがになるのか、貴重なになるのか。
ワンチャンスしかないならよく考えるのだ。
こういった思考プロセスを持って僕はこの話題性を買うための努力をすることになる。
皮肉なことに、この努力のおかげで、生活にハリが出た。なんなら人生の核的な部分はここから始まったと言える。
容姿に気をつけ、筋トレとランニングを始め、スキンケアをし、メスを入れない程度の整形をして、猛勉強してWEBエンジニアになり、Wワークまですることで年収を四倍にした。
その過程で彼女ができて4年も付き合ってしまっているのだ。
ここまでやって、まだまだ努力が足りないことに絶望を感じてしまう。
このためにした努力に付きまとったストレスも中々だった。猛勉強というのも、その時の仕事と並行してのことだったから、プライベートらしいものはなかった。
努力につきまとったストレスと、彼女を思うことで出てくる後悔によるストレスが合わさって気が触れそうになる。その辺の人を切りつけて僕もそのまま自殺する、そんな想像をよくしてしまう。ナイフは怖いから銃がいいな、なんてことも。引き金さえ引いてしまえば一瞬だろうからね。
ここまでで、僕の人物像はある程度伝わったと思う。
きっと半数以上の人は、僕のことを気狂いだと思うんじゃないかな。
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この先は、そんな僕が彼女に命と引き換えにメッセージを伝えるためにした活動の記録だ。
気になってしまう物好きには読んで欲しい。