私はステージに上がった。
一瞬にして 静寂(せいじゃく)になる。
自分の出番の時より、注がれる視線が怖い。
だけど、怖いのは気のせい。
ネガティブの心が作った幻想。
大丈夫。
私は独りじゃない。
それに、
「…………」
鈴乃(すずの)ちゃんが楽しく歌う姿を見たい。
うん、できる!
「すぅー……」
私は思い切り息を吸ってから、
「たいよう~の~かがや~きに~♪」
校歌を歌い始めた。
第11話 好きってなんですか?⑤
やばい!
絶対スベってる!
お客の反応がそうじゃん?
みんな 唖然(あぜん)としてる。
でも、私は歌い続けるしかない。
ううん、そうじゃない。
私は歌いたいから歌う。
鈴乃ちゃんの歌を聞いたのは、ちょっとだけ。
それだけでも気づいた。
楽しいって気持ちは届くということ。
「みどり*****
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