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こんにちは〜!
今回は🍣ちゃん目線のお話です!
どうぞ!
俺はすごい幸せだった。
俺をここまで育ててくれた零番街、いつも話したり遊んだりするメンバー、俺のことを誰よりも愛してくれる大好きな恋人。
沢山、恵まれていた。
そして、この幸せがずっと続くと思ってた。
「よっし、今日の見回り終わり〜♪まろにいっぱい褒めてもらお!」
そんなことを呟きながら俺は歩いていた。
すると、ゴンッと頭に強い 衝撃を受けた。
あ〜、油断した……。最悪……。
そして、俺の意識は途切れた。
「う〜ん……ここ、何処だ?」
「あ、起きた?」
誰だこいつ……?
体、デカイな……。
顔つき的にこの国の奴でも無さそうだし。
俺らの国の言語を使えるなんてだいぶ優秀だということがわかる。
謎の男が怪しげに笑って話しかけてきた。
「初めまして、急に連れてきてごめんね?折り入って話があるんだけど」
拘束されてるし、変に抵抗するのは辞めておこう。
「……何?」
「へ〜意外と聞き分けいいんだね」
なんか腹立つ喋り方するなコイツ。
「フフ、君どこの街の子か知らないけど見回りって言ってたってことは政府に近い人間でしょ?この国にアヘンを広げてくれない?」
「…は?」
何言ってんのこいつ。
何でこいつのために零番街のこと裏切らないといけないわけ?
「おこt」
「断れるとでも思ってんの?」
「は?」
「君は帰る場所に好きな人がいるみたいだから、その子を殺すことになるかもだし、お仲間を殺すことになるかもしれないよ?」
「……なめんなよ、 そんなにこちとら弱くないんで」
「アハハ!面白いこと言うね〜♪君、まだ分からないの?国のこと好きならちゃんと見なよ!俺、英国の人だよ?アヘンで弱りきった君たちに何ができるの?もちろん断ってもいいさ、その代わり、この国の民も君の仲間も君も死ぬよ?」
俺は悟ってしまった。こいつに捕まったら終わりだって。
……ごめんねまろ。ごめんなさい……大好きな零番街。
「……わかった、基本、見回りの時が独りだからその時にアヘンを取りに行く、それで暇な時にばらまいとくよ」
「ふふ、いい子だね、うちの国の名前は出さないでよね?」
「……わかった」
「じゃあ、解放してあげる♪でも、いつでも君のことは見てるから」
そう言って俺の頭を撫でてきた英国の男。
全く嬉しくない。 まろとは全然違うし。
ただ、今は俺が待つ未来はもう『死』しか残されてないことに絶望した。
疲れきったからだで俺はアジトに帰ってきた。でも、変なとこを見せては行けない……。だから作り笑いをして大声を出した。
「たっだいま〜!」
「ないこおかえり!」
一番にで迎えてくれたまろ。
俺の大好きでしょうがない人。
「今日はなんか元気やな?てか、帰り遅ない?」
「お腹すいちゃってねちょっと桃饅頭買ってた!てか、見て!おまけしてもらったの!まろも食べよ?」
「ええんか?じゃあありがたく貰うわ!お茶入れてくるな!」
そう言って優しく撫でてくれるまろ。
今は、優しくしないで欲しかった。
苦しくなっちゃうから……。
でも、好きだからまろのことを求めちゃう。
悪い子でごめんね。
今日は久しぶりの休みだった。
アヘン、配りに行かなきゃ。
コンコン
「?」
「邪魔するで〜!ないこ、今から出かけやん?今日たしか休みやろ?久しぶりにデートしよ?」
まろからのデートの誘いだった。
普段なら笑顔で了承しただろうに。
「あ〜、ごめん……俺予定入っちゃって。」
すると、しょうがないと言って優しく頭を撫でられた。
幸せだった。
やっぱりまろが好きなんだって。
まろが部屋を出てからしばらくして俺は窓から外へ出た。
うちの組織はいちいち外出時に報告が必要だから誰にも知られずに出るのなら窓から出るのが手っ取り早い。
でも気づかなかった。外に人がいたなんて。
「…!?うわっ!?人が落ちてきた!?」
ドンッ
「いてて…、すみません!大丈夫ですか!」
「いや、大丈夫です。でも、なぜ窓から?」
「えっと…ごめんなさい!急いでるんで!」
「あっ!これ落としてますよ!って、これ……アヘン?」
嘘、バレた?
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい……。
逃げなきゃ!
タッ
「お前!これはアヘンだぞ!なんで持ってる!それもこんなに大量に!」
「こいつを抑えろ!」
「……っ!はな、せ!」
その時まろに見られてるなんて思ってもなかった。
「ない、こ……?」
大好きな恋人の声がした。
まろに、バレた?
終わった……。
彼の目には悪としてのないこしか写ってないのだろうか?
なら、英国に殺されるよりもう悪役として零番街に殺される方がいいのかもしれない。
「ア、 ハハ……バレっちゃったか……」
乾いた笑いしか出てこなかった。
「う、嘘だよね、ないちゃん……?」
「ないちゃん!なんか言ってや!」
いむしょーは俺の姿を見て真実か聞いてきた。
「うん、嘘じゃないよ俺が裏切った」
「う、そ……」
未だに信じてくれないりうら。
だから、真実を告げてあげる。
「ほんとだよ」
その言葉にりうらはさらに絶望していく。
こんな奴でごめんね。
でも、俺の苦しみに誰か気づいてくれないかなって少しだけ思っちゃうの。
本当にバカだよね……。
裏切り者だし、無理に決まってるのに。
「……ないこはなんとも思わんかったんかっ?この国がどんどん壊れていくのを見て」
泣くのを我慢して俺に叫ぶアニキ。
初めて見たな、アニキのこんな姿。
何とも思わないわけないじゃん。
そんなことを考えても無駄だ。
俺は悪にならなきゃいけないから。
だから、狂ったような笑みを浮かべて俺は言った。
「フフッ♪……アニキ何言ってんの?俺はこの国が壊れたなんて思ってないよ?ただ新しく生まれ変わるために地盤を作り直してるだけだよ?」
「アヘンでか?」
「うん、ちょうどアヘンが流行ってて都合が良かったし」
「……そうか」
失望したんだろうな。
静かにアニキは呟いた。
そして、もう話してくれさえしなかった。
しょうがないよね、こんなことしたし。
でも、まろもなんか思うことあるでしょ?
何か言ってよ……。
まろを無理やり喋らすために俺はまろに声をかけた。
「ところでさ〜ずっとそこに突っ立ってる恋人さんさ〜」
「……な、に」
まろはびっくりした様子だった。
そんなの知らないといった顔をして俺は言葉を紡ぐ
「俺、たくさんの人に押さえつけられて痛いんだけどっ!恋人さん助けて〜」
「……っ」
まろは言葉が詰まったみたい。
すっごい棒読みで彼にすがる俺にキモいって言って。死んでしまえって言葉を浴びせて。
お願いだから今までの俺を忘れて……。
まろからは何も返ってこなかった。
呆れたのかな……。
「……チッ、こんなときに役に立たないのかよ」
そう、静かに吐き捨てた言葉。
もう、恋人としてはきっとやっていけない。
早く嫌ってよまろ。
だから、俺は君のことを煽る。
「何?落ち込んでんの?俺からの愛がなかったくらいで? ねえ?俺のこと憎い?早く消えて欲しい?どんな風に思ってるの?俺バカだからわかんないや!でも、騙される方も悪いんだよ?その俯いてる顔を見せてよ!」
なんで何も言ってくれないの?
何も言えないくらい嫌いになっちゃった?
早く何か言ってよ!
でないと、俺おかしくなっちゃう。
そんなこと思ってると、ゆっくりとまろは顔を上げた。
驚いた……。
怒ったのだと思ってた。
憎しみを表情に出すと思った。
ゴミを見るような目を向けると思ってた。
だけど、目の前にいたのは悔しさと悲しみでいっぱいの顔だった。
「ふーん……そんな顔するんだ」
つまんなそうに言葉をつぶやくフリをした。
でないとボロが出そうだから。
すると、いつの間にか俺の前にボスが現れていた。
「ないこくん、君みたいな優秀な子を無くすのは非常に残念だよ」
俺を拾ってくれた人。
優しくて暖かい目を向けてくれた俺の親のような存在。
今じゃ冷たい眼差ししかなかった。
「優秀なんて、優秀だったらこんなことしてないっすよ」
「それもそうだね……言い残すことはあるかい?」
ボスは俺に問いながら銃を構えた。
いっぱいあるに決まってる。
俺を育ててくれたこと、優しくしてくれたこと、素敵なメンバーともっといたいこと、好きな人ともっと笑っていたかったこと他にもまだまだ……。
ダメだ泣いちゃいそうになる。
何か言わなきゃ。
「そうだな… この国を変えれなかったことは残念だったけど、この国を愛してるし感謝はしているよ」
言ったことは本当だ。
平和でいろんな人の笑顔が見れる国にしたかった。
この国も大好きだ。
でも、もう終わりなんだな。
じゃあ、しっかりと感謝はしなきゃな。
だから満面の笑顔で言う。
「 騙されてくれてありがとう♪」
バンッ
撃たれたんだと呑気に考えてしまった。
薄れる意識の中、最後に見たのはまろの絶望した顔だった。
君を、この国を、守るための嘘を最後までつけてよかった。
でも、ごめんね、まろ……。
ずっと、愛してるよ。
ここまで〜!
読んでくださりありがとうございました!
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