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永玖side
ドアの鍵がかかる音が、やけに重たく響いた。
スタジオのすぐ裏。誰が来てもおかしくないこの空間で、
颯斗の指が、迷いもなく自分の腰にまわる。
「ほんと、会えなかった分めちゃくちゃにしてぇ」
囁かれた声が、熱を孕んで鼓膜を揺らす。
すぐに唇が首筋へと滑って、衣装のボタンが一つずつ外されていく。
『ちょ、はやとっ、』
俺の口に手を当てて、しぃーっと言う。
小さく噛みつくようなキスが、喉元に落ちてくる。
ビリッと音を立てて、シャツの裾が引き上げられた。
背中を撫でる掌が、焦れている。
いつもより乱暴で、それなのに指先はしっかりと震えていた。
「ずっと、我慢してたんだよ?永玖のこと、触りたくて触りたくて死にそうだった」
腰のあたりにかかる手が、もう何も隠していなくて。
熱くなった身体の中心が、布越しに擦れるたび、
逃げたくなるくらい気持ちよくて、声が漏れそうになる。
「声、出すなよ。誰か来たら、バレる」
『っ、じゃあ触んなよっ、/』
腰を掴まれて引き寄せられた瞬間、
背中と壁の隙間がゼロになる。
そこから先は、呼吸なんて整わなかった。
指が滑り込んできたのは、ほんの数分後。
体勢なんてお構いなし。俺の足を引き寄せ、肩に掛けるように持ち上げる。
「ここ、もうとろとろじゃん笑」
「ほんと、エロいわ」
『っ、やめ、言うなそういうの!』
「なんで?可愛いこと、言ってんのに」
冷たくて熱い。
視線も、手も、音も。すべてが刺激になって、
まともに思考なんてできなかった。
やだ、こんなとこで。
でも、ずっと、触れたかった。
この人じゃなきゃ、無理だった。
ずぷ、っと音を立てて入ってきた瞬間、
喉の奥で、甘い声が漏れた。
『あ、ぁっっ、やば、/』
「しぃー、永玖声落として、」
「じゃないと、触ってあげないよ」
耳元で言われた瞬間、ゾクッとした。
繰り返されるピストンが、だんだん乱れていく。
壁に手をついても、足が震えて支えられない。
ふたりの身体がぶつかる音だけが、空気を満たしていた。
「永玖、もう中、イくよっ、」
『んっ、イって、/はやと、っ』
「好き。マジで、死ぬほど好き」
一緒に果てた瞬間、
耳元に落ちたその言葉が、何よりも深くて甘かった。
𝑒𝑛𝑑.
どうでしたか?
300♥️
💬🙏
では!バイバイ👋
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