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テラーノベルの小説コンテスト 第4回テノコン 2025年1月10日〜3月31日まで
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「あ”ーーーっ…そうだった…帰ったらコイツが居る~…」

「おかえりっ!ご主人♡」

「やめろ」

「ノッてくれてもいいじゃない」

「しばくぞ」

「ひんっ…

あ、食事の準備はできてますぜ

あとケーキ…は、あげないっ!!」

「…好きにしろ」

「えぇ…冷たあい…」

「いやいや、新のテンションがおかしいだけだろ」

「…どうしてだと思う?」

「…あの歩くわたがしにプレゼントもらったとか」

「そう!」

「ふーん…」

「ふふふっ♡あの子は本当に可愛らしいね

それに、付き合いの長い子よりも僕の方へ真っ先に走ってくる姿、可愛すぎて

いい子いい子したくなる…旧さんもそう思わないかい?」

「…まあ」

「そーだよねぇー!可愛い…

会ったら絶対隣に来るし、さりげなく手を繋いでくるし、上目遣いがもう…!!

人や物に寄り添えるいい子だし…なにより…いじらしい

ああ…可愛い…可愛いよおお!!」

「…今の君を知らせたらどうなるだろう」

「…それは勘弁」スンッ…

「急に落ち着くな

怖いだろ」

「変な大人認定されたくない」

「…はあ」

「あー…どんな育て方したらあんなに可愛い子ができるんだろう…

…パパもママも良い人だからかな?

家族全員好きだああああ…もう限界…

可愛い…死ぬ…」

「限界オタク?」

「そうかもしれない」

「…飯、食べようぜ」

「うん…」

「うまい」

「…ありがとう」

会話が続かない

だが、心配は無用だ

会話は無くても、触れ合って、ふざけあって、笑いあえるからだ

たとえば、お互いに手を握りあって

ときどきチクリと人差し指で相手の頬をツンツンしてみたり、

無言で始まるにらめっこをしたり、

おしくらまんじゅうをしたりと二人だけの空間を作る

そうすれば…自然と笑顔に

しばらく遊んだ後、用意していたものを渡した

「…あげる」

「開けてもいい?」

「いいよ」

「可愛い…大事にする!」

「そりゃどうも」

「僕もね、準備してたんだ」

「ずいぶんとまあ…可愛い手袋じゃないか」

「冬になると旧さんの手、いつも指先が赤いから…」

「…ありがとう」

「…!!頬っぺたも赤いね…!体冷えないようにして寝よう」

「…ばか」

「え?」

「なんでもない」

「そう…?」

「おやすみ」

「おやすみなさい」

「…明日、一緒に釣りにいこう

君でも連れるところがあるから」

「へぇ…それは助かるなあ

…楽しみにしてるよ」

僕の手を小麦色のあたたかい手が包み込んだ

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