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ふぅ…と一息つく。時刻は既に深夜に等しいものとなっていた。
なんとなく夜景を眺めていると、背後から声がした。
「ボビー?タバコ吸ってんの?」
同居…というよりは殆ど居候に過ぎない。やること全てがめちゃくちゃで突然なニキの声だった。
「そうやで。なんかあったん?」
別に、そう小さく呟くと彼は俺が居るベランダへと近づいてきた。
「俺も吸っていい?」
「は?」
そんな唐突の発言に驚く。なぜなら彼がタバコを吸っている姿なんて見たことなかったからだ。
「お前、タバコ吸うんやな」
「ん?いや、初めて吸うよ。」
だったら尚更なんで吸うのか、そう問いかけると彼は満面の笑みで答えた。
「ボビーと一緒の事したいから」
嗚呼、馬鹿らしい。俺には到底理解できないような理由だ。…ただ、そこまでハッキリ言われてしまうと流石に意識してしまう。
「お前…俺の事好きすぎだろ」
冗談交じりに笑う。期待なんてしていない、していないんだ。そう自分に言い聞かせていた。
「えー?まぁボビーの事は好きだけど…」
だんだんと小声になっていったその言葉を俺は聞き逃さなかった。
「…は?マジで言ってんの?」
「マジに決まってんじゃん!ていうか、なんでそっちが驚いてんの?」
「いや…本当だとは思わなかったっていうか…」
「照れてる?」
「照れてないわ!そっちこそ顔赤いぞ?」
「嘘っ?!」
焦っている彼の姿を見てまたもや笑う。安堵からかわからないが、なんでかとても愛らしく思えた。