それからの日々、りおは奇妙な視線を感じるようになった。尾行、監視。
誰かが常に私を見張っている気がした。
「……ボーダー、の人?」
ゆずに相談しようか迷ったが、言えなかった。
そんな中、ゆずがボーダーに入隊する事を決めたと聞く。
「私、りおを守りたいの」
「……何それ」
「この街を守る人たちの中(ボーダーは)に、りおが関わってる気がして……」
「関係ない!」
りおの声が思ったより大きく響いた。
ゆずが驚いたように黙りこむ。
りおは小さく唇を噛んだ。
「……もう誰も、いなくなるの嫌なの」
ゆずの表情がやわらかくなった。
「……りお、ひとりじゃないからね」







