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桜の花が散る頃に
オリキャラ
東リべ
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ではスタート
嗚呼、いつだったかな、?
過去に戻って彼奴と桜をみたのは、
竜胆 俺はいつも夢を見る
彼奴といつも通りに話して、いつも通りに笑って、いつも通りに呼吸をする夢。
でも、彼奴の顔は思い出せなくて、
でも、その夢は決して長くは続かなくて、脆い糸のようにプツンっと音を立てて、消えてしまう
そして、現実に戻ってから思い出す
あぁ、彼奴はもう居ないんだと
大丈夫、「おやすみ」と言うまでの辛抱だ。
夜になれば彼奴に会えるから、大好きな彼奴に会えるから、、、そして、
また夢を見る
??? 竜胆!今日買い物行こう!
竜胆 いいよ〜!
??? やった〜!
彼奴は確か、喧嘩が強くて、お姉ちゃんがいて、お姉ちゃんの様によく笑うけど、笑い方は全然違って、おしとやかに、笑う
確か、髪はピンクと紫の混ざった様な色で、
黄色い瞳だった、お姉ちゃんと容姿はそっくりだ。
彼奴の誕生日は、春のときだっけ?
そうだ、彼奴の誕生日を祝うために、毎年、桜の木の下で約束してたんだ。
来年もまた来ようね、と
パチ
竜胆 おはよう
目が覚めたらもう8時を回っていた。
今日は、4月の15日、
竜胆 行くか
いつも通り、髪を解き、歯を磨いて、
少し洒落こんだ服を着て、あの場所へ向かう
あそこまでの道はよく覚えてる。何回も来た道だ。身体も覚えているかのように、どんどん進んでいく。着いた、、、
俺らの秘密基地、俺と彼奴だけの秘密の部屋
その秘密基地には、毎年、桜の木が1本だけ、生えていた。まるでひっそりと消えようとしているかの様に、だから、彼奴と
??? 毎年ここに来てあげよう?流石に木も可哀想、、、
と自分の心配もせずにほかのことばかり心配してた。そうだ、彼奴は誰よりも俺のことを心配してた。
??? そんなに抱え込んでると、いつか
壊れて死んじゃうよ?
そっから、ずっと一緒にいてくれた。俺を”灰谷”じゃなくて、”竜胆”として初めて見てくれた人、
そうだ、俺はあいつに恋をしてたんだ。初恋だった。それで、両思いで付き合ったっけ?
びゅ〜 はらはら
すると、一気に桜が舞散った
竜胆 !?なんだ?
風が収まって、ゆっくりと瞳を開けると、
俺は目を見開いた…そこには、
彼奴がいたんだ
竜胆 かほ?
口からいつの間にか分からなかった彼奴の名前が出てきた。そうだ、香帆だ、
香帆 ニコッ クルッ
竜胆 待ってくれ!行くな!
ひゆ〜
竜胆 また風
風が止んで目を開けると、そこにはもう、かほの姿は無かった
全部思い出したよ、
彼奴の名前は神城香帆、俺の2つ年下で
俺の恋人
佐野エマを、希咲から庇って、頭を強く打って、死んだこと、香帆の葬式で、俺が今までに無いくらい、泣き叫んだこと、
竜胆 そういうことだったのか、、、
また来年も来るよ
竜胆 あれ?俺なにしにここにきたんだ?
まぁ、いいや!兄ちゃんちに行こーっと!
竜胆 兄ちゃんー!入るよ〜!
蘭 いいよ〜
蘭 今日はどこいってたんだ?
竜胆 わかんねぇけど、桜の花が咲いてる所
蘭 そっか……、、、なんで行ったんだ?
竜胆 わかんねぇ、
そう、竜胆は、この日になると必ず同じ時間、同じ服装で来る、
きっと香帆ちゃんのことだろう香帆ちゃんが死んでから、竜胆もおかしくなった。
でも、不思議な事に何も覚えてないらしい。
香帆のことも、雅のことも
蘭 まぁ、また来年も来なよ?一生引きずる物なんだから
竜胆???わかった
また竜胆は来年も再来年も来て、そして、忘れるだろう。でも今日の度に思い出す。まるで
香帆ちゃんの魔法みたいにさ
今はもう何も覚えてない、どこに行くのか、夢に出てくる彼奴が誰なのか、全くわからない
でも、きっと大丈夫、なぜって?
また来年思い出すさ
だって、桜の花が散る頃に
教えてくれるから、、、