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笠子高等学校2年2組
その日は修学旅行の日だった、生徒達は沖縄に旅行することとなり
胸が高鳴っていた 斗村以外は
その日は至って普通の授業だった、特に事件はなかった
みんなも普通、家族も普通、だけど僕は違った
めちゃくちゃに太っているのだ
体重は脅威の110kg それが原因で周りからいじめられている
さっき言った「みんなも普通」という言葉は却下だ
「ちょ…ねぇ邪魔なんだけど」
まただ、こいつは竿見、露骨に近づいてきて暴言を吐く
酷い時はすれ違いざまに殴ったり蹴ったりだ
「んぁ….ごめん」
「きっしょ…」
こんな生活は慣れっこだったのだが 今日は最悪の日の始まりとなってしまったのである
「よォ斗村!放課後飯行こうぜ」
「あぁ、いいよ」
この日僕は突然ご飯に誘われた、こんな経験は人生で1度もなかったので大興奮
軽くステップを刻む気持ちで飯田について言った
その瞬間、僕の視界は突然天井に移り代わったのだ、どうやら
嵌められたらしい、俺は激痛が走った鼻を抑えてのたうち回っていた
だがそこを見逃さないのがさすがはDQN、またも攻撃を仕掛けてきたのだ
「いっいた…グァファッ!」
ジンジンする痛みとは別に腹痛時のような痛みが僕を襲った
と同時に唐突に息をするのがとてつもなく苦しくなった
「み、みぞおちぃ….」
「よくわかったな斗村!学者なれんじゃね!」
とか言いながら遠慮なく蹴りやがる三下共
苦しい 息ができない
途端、攻撃が止んだ
「んだよ、防御ばっかでつまんねぇな」
今日は一段と鬱な気持ちになりながら下校をしていると
見たことがあるような顔に話しかけられた
「あれ、斗村じゃないか」
「和豊くん、」
和豊は幼稚園の頃から一緒にいた友達だ、体格が良くて、顔が良くてよくモテている
「斗村、最近困ったことねぇか」
「え…特にないよ」
「本当か?今日は一段と顔色が悪い、なすびじゃねぇか」
「そんなに?」
「いいから話せ、胸糞悪いぞ」
まぁこういう調子なので俺は今までされてきたことを全て和豊に話した
昔二階から突き飛ばされたこと
教科書を盗まれたこと
提出用のノートにエ〇本を貼り付けられたこと
「…」
和豊は何かを考えた後こう言った
「多分、近いうちに解決するだろ」
はぁ…助けてくれないというのはわかったものの
いざ言われると少し心に刺さるものだ
「あぁ、うん」
「それじゃな、あと少しの辛抱だ」
僕は彼が何を言っているのかがいまいち分からなかったが
その日はなんの疑問も持たず夜を過ごした
翌日 午前6時
「ぁー…ピッちゃんおはよう」
「オハヨゥ!オハヨゥ!」
うちはインコを飼っている、少し言葉を理解させている
「おはよ、お母さん」
「早いね、まだ6時だけど何食べたい?」
「鮭でいいかな、」
なんの変哲もない普通の会話、日常がここから徐々に変わっていったのだ
今日もバカチンパンどもがビービー騒ぐ
いつも通りだった、周りに助けの視線を向けると全員そっぽを向く
「お前よ、ピッちゃんってインコ飼ってただろ」
心臓がドクン、とした
飼っているからなんなのだ、なんで知ってるんだ?その話はしていないはず
「可哀想だから逃がしましたー!」
さすがに常識のはるか下を行っている、これにはさすがに怒りを覚えた
「何人のペッ…ペット離してんだよ」
「なにぃぇ?聞こえねぇんだけど」
バシィッ!!
思いっきりはたかれた
人のペットを離した上に殴られるのか…?
ふざけやがって、こいつらだけは終わらせる
僕は故意に「ダン!」と音を立てて立つとコバンザメどもが騒ぎ出す
「おぉ?本気モードですかぁ?」
メリッ….
と何かが砕ける音と共に
パゴッッ!!!
コバンザメは吹っ飛んだ
周りは騒然とし、空いた口が塞がらない様子だったようだが
ドーパミンだらけの僕は周りにことは気にしない
もう1人もやってしまおうと踏み込みを入れようとするが
ちょうど近くを通った体格のいい体育教師が騒ぎを聞きつけて
僕を止めた
僕は生徒指導室でなぜこんなことをしたのかを聞かれた、本当に呆れる
聞いて叱るだけで仕事と見なされるのだから、解決してからが仕事の終わりだろうが
俺は素直に答えた、だがバカ教師歯「1日の間にインコを話せるはずがない、冗談だ」
と断言しやがった
冗談にしてもタチが悪い、だいたいアイツらが悪い、普段からいじめるから信用を失うんだ
周りも悪い、見てるだけであんたらは僕を助けなかった
翌日学校の生徒たちはこの話題でもちきりだった
正直言って気分が悪い、あんな醜態を晒すなんて
すると昨日殴ったやつが僕に絡んだ
「どうすんの?骨折れたけど」
「なんでそうなる」
「やり返させろよ」
そいつは拳を振り上げたが
僕は絶対零度の視線をやつにぶつけた
やつからは冷や汗が出てるが気にしない
それを察したのかやつは拳を納めて言った
「命拾いしたな、今はそう言う気分じゃない」
僕は最大級にイラついた、命拾いだ?その一言で
たった今、お前は死ぬんだ、僕はそいつを引き止めた
「おい、待てや」
「あ?」
あー、また湧いてきた、こいつらどうせ見て噂するだけだろ?
ならいいや
僕はそいつの両脇を持って野次馬の方へぶん投げた
「キャァーッ!!!」「う、うぉ!」「なにして…」
どうせてめぇらは見てるだけだろうが!!!と叫びながら
僕はそいつに蹴りを入れた
僕を止めたのは和豊だった
「はい、ストップー」
「ぐぅ!!!」
「…」それでも暴れる僕に嫌気を指したのか
スっ…
僕の足を小ぶりで蹴って転ばせた、おれは伏せるような形になって
両腕を掴まれた
だけど僕はいわば暴走状態のため正常な判断はできない
僕対和豊がここで始まったのだ