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⚠ ゴードス 、 死ネタ 、 医療知識ゼロ
『ねえ!ドスくん!!このマグコップ可愛いくないっ!?』
目をキラキラさせるゴーゴリさんが面白くて少しからかってみたくなった。
『可愛いですね…値段はお高いですが。』
その言葉を聞き、値段を確認すると エ”ッ と驚き渋々マグコップを戻していた。その後、会計を済ませると、僕はもう1つ買いたいものがあります。と云ってあのマグコップを持ってレジで会計した。その光景を見ていたゴーゴリさんは口をパクパクさせ何か言いたそうな表情だった。マグコップの会計が終わった後、ゴーゴリさんは僕を力いっぱい抱きしめた。
『どすくぅ〜んっ!!ごめんねぇぇっ!!!ありがとうっ…なんか買わせちゃって本当にごめんねっ…代わりにドスくんの服選びしよ!私が買うよっ!』
大声で言われた言葉はいちいち煩かったけど、その言葉一つ一つが僕を想って言ってくれているのだと思うと愛おしくて堪らなくなる。
抱きしめられた時、ゴーゴリさんの匂いとともに体温が伝わってきて心地よかった__
そんな思い出が頭を過ぎる。
「ドスくんとの初デートの時を思い出すね。」
多分ゴーゴリさんも同じことを考えていたと思う。お揃いのマグコップを机に置き、毛布を私に掛けてくれた。
「すみません、なんでもかんでもやってもらって…。」
そんなことないよ。と、優しく微笑む。大好きな貴方の顔だ。そんなことは到底本人には云えないけど…。暫く沈黙が続き、ゴーゴリさんが口を開いた
「…ねぇ、ドスくんの余命のことなんだけどさ、…。」
そこまで云うとゴーゴリさんは唇を歪めて苦しそうに自分の膝の上で拳を強く握っていた。
相変わらず変な人だ、まるで余命宣告されたのが自分の如く苦しんでいる。
「僕は今、何ともありませんし、まだ大丈夫ですよ。」
でも…と不安そうに自分の拳を見続けているゴーゴリさんをそっと抱きしめた。
「貴方がそんな顔してどうするんですか、いつも通り煩くないと…なんか気持ち悪いですよ。」
背中をポン、と軽く叩くと、少し安心したのか笑ってくれた。
「もぉ〜ドスくんひどーいっ!」
いつも通りのオチャラケた声が響く。そうして少し沈黙が流れた。
抱き合っていた手をそっと離すと、優しく接吻した。暫くずっと接吻をしていた。