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最悪最悪最悪、、
なんで僕が人質??、なんだ?
弱そうだからか??扉の近くにいたからか??
◼️「チッ、、ぁー、だりぃ、、早く金出せよ
こっちは早く帰りてェのによぉ、、、」
甲「(こっちの台詞だよ、、)」
コツコツ、と足音を立てながら男が奥へ消える
薄暗い部屋、牢屋に近しい部屋の椅子に縛られ
会社の機密情報を吐かせることと、ストレス発散目的の暴行まで受けた
甲「、ありがちだなぁ、、、」
あまりにも簡単な監禁方法で、何故ここまでの被害が出ているのか。
、、嫌な予感しかしないので早く逃げたい
というか定時が近づいているので、帰りたい
◼️「お前、魔法使いか」
甲「、ッい”““ッッ、、、?!?!」
「いつのまに、ッッ?!」
◼️「そんなに驚くことかぁ?んな瞬間移動した訳じゃねーし、大袈裟だな」
「、、それかお前、人のこと魔力で見てんじゃねーだろぉな?」
甲「、、ッッ、!」
◼️「実際足音は小さくしたが、声をかける前からお前から俺の姿が見える状態だったぜ?」
「、、つまりお前は『魔力を消した人間を認識できていない』、だろ?」
「、ふッ、、笑、お前は随分人間に化けて過ごしてきたようだn、」
甲「お前、もう、、黙れ」
◼️「な”ッッ」
男の反応速度も上回る素早く刃よりも鋭い
魔法で首を刎ねる
『魔力を消した人間を認識できていない』
確かに男の存在を認識できていなかったのは事実
でもつまりは相手が魔法の制限を行えるほどの技術を持っているということ。
ただそれよりも心に残る言葉
『随分人間に化けているようだな』
甲「、、失礼だな、僕も人間だし。」
手足が縛られた状態で繰り出された魔法
それは並の者では目に追うことも叶わない異力
それを扱う者は人間か、否か
加「不破さん、どうですか?」
不「んぁー、やっぱほんの少しだけ魔力の跡があるなぁ、、、、当たりやね」
加「おぉ、やはり魔法探知は便利ですねぇ」
不「そっすねぇ〜、加賀美さんは?使わないんすか?」
加「私は魔力貯蓄最大量が低めなので
その影響で体が魔力に疎く、、探知に限らず魔法系は苦手分野なんですよねぇ、」
不「んぁ〜、そういえばそでしたねぇ〜」
加賀美ハヤトと雑談も交えながら魔力の跡を辿り街中の暗く狭い路地裏を歩く
俺たちの基地から離れるほど、
敵の中心部に近づくほど、
全身の肌がちくちくと刺される感触
その危機を感じる体は冷や汗でぞわぞわと
掻き立てられ、腹の中の感情が揺さぶられる
冷静、冷静、冷静、れいせい
不「冷静、」
加「、?、、不破さん?」
不「、、確実に近づいてる。多分ここの入口っすよ」
加「、あ、わ、分かりました、、?」
ぎぃ、そう音を立てながら、古びた木製の扉を
開け中に入る
ゾクッ
その瞬間、密度の高く細く洗練された魔法の気配と、キンッという鋭い音が聞こえた
加「、、嫌な予感がしますね」
不「おる。おるな、おるよな?、、おるで」
加「?、ふわさ、」
ダダダッッッッ
加「不破さんッッ?!?!」
取り憑かれたような表情をしたかと思えば、
いきなり音の鳴った方へ走り出す
もはや加賀美の静止する声すら
不破の元へは届かない
不破は近中距離を主とするエイム担当
通常、近距離などの敵と接近する者ほど冷静を
常に保ち、立ち回ることが求められる。
だが、それは時に不破の最大の弱点でもあった
不「はぁ、ッッ、はァッ、、はー、ッッ!」
「(感じる、強い奴の気配。どんどん肌がぴりぴりしてきて、鼓動の高まる感覚が!!)」
過去に強さを求め無我夢中で修行していた不破は
いつのまにか、無意識に自分より格上の者との
命の奪い合いを所望するようになっていた
加「不破さんッッ!、落ち着いて、危険ですって!!!!」
全力で走り、邪魔してくる敵を一瞬で薙ぎ払う彼の姿はまるで、まるで、
加「人でない、ナニカ、、、」
そう、つぶやいた瞬間
キンッ
先ほどと同じ、鋭い音が
不破のいる場所から響いた
甲「はぁ、、、。」
さっき倒した男のせいで、先程から牢屋に
敵がわんさか来る、、
そいつら、ご丁寧に全員魔法使ってくるから
ここの危なさも伝わるし反撃しなきゃだしで
もうめんどくさいな、、
いっそここ、全部消しちゃおうか、、
甲「、、?」
遠くにいる敵の魔力がどんどん無くなってる
誰かいる、?
人から魔力が無くなるのは、制限をした時か
その命が尽きた時。
おそらくこの消え方は命が終わった時のもの。
、、早すぎる、一人一人の人間を葬る速度が尋常じゃない。
魔力探知を使えば人間の位置が分かる。
今見る限り、すれ違う瞬間に殺ってる、
つまり相当な手練
甲「、、でも、甘いね、、そこまで魔力を隠し切れてなかったら、敵に気づかれて終わりだよ?」
そろそろ僕のいる部屋まで入ってくる
分かっているならば、先に動くのみ。
ガチャ、と音が鳴る瞬間見えた人影に
素早い攻撃を繰り出す
部屋に鳴り響く”鈍い音”。
甲「、、、なんだ、あんま強くなかっ、」
「、、へぇ、」
目の前にいるのは、
先の攻撃を反応して片手で防いでいる不破の姿
加「、ふ、不破さん、、良かった、、」
不「びっくりしたぁ、急に攻撃飛んでくるから
敵かと思って反撃しようと思ったわ」
「てかやるなぁ、あんた。この量の人数
手足不自由な状態でやったんや?」
甲「、、やだなぁ、僕じゃないですよ。」
不「、、、へぇ?」
「じゃあ、試してもええ?」
そういうと、牢の扉を簡単にこじ開け
甲斐田の目の前まで近づく
そして、甲斐田の首元にナイフを向ける
加「な、ッッ?!」
甲「、ひどぉい、一般人に刃物負けないでくださいよぉ、怖いな〜」
不「なぁ、防いで見せてや。こんな刃物、俺ごと吹っ飛ばせるやんな?」
「本気のお前の力量は知らん。でも簡単やろ?
このぐらいの命、その状態のままでも、」
甲「おぉ怖。すっごい眼するじゃん。」
「なにがっついてんの?こんな防魔法建てずに
至近距離まで来て、、呆気なく殺されちゃうよ?」
きゅう、と甲斐田の瞳孔が締まる。
不破もぎゅっと身を構え、周りの空気を瞬間で
緊迫した息苦しいものに変える
加「やめてください。」
不/甲「!」
その二人の間に仲裁のため危険を顧みず
加賀美が割って入る
加「、、二人とも私に殴られたくなければ
大人しく、真面目についてきてください。」
加賀美は魔力の保有量が軍人にしては少ない
だが魔力の少ない者ほど
通常よりも肉体の強度に恵まれている
そんな奴に殴られたら、どうなってしまうだろう
そう察した不破は、大人しく甲斐田の縄を解き
三人並んで剣持の待つ基地へと
向かうのであった。