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カチカチカチカチ。
シャーペンの芯を出しては入れ、出しては入れという行動を暇なのかただひたすらに繰り返しながらぼーっと窓の外を眺める桜木。
外はもうすっかり夕方らしい暖色さをまして冬の季節だということをわからせるようにすきま風がひんやりと感じさせる。
頭の中に授業の内容が入っているはずもなくつまらない状況をどうにか前向きにならないかと窓の外からワクワクするものを探しはじめる。
その時、桜木の目に入ったのが校舎外のすぐ近くにある花屋さんだった。
とりわけ興味をひくわけではないけれどありきたりなコンビニや住宅とちがって花屋という建物はその時の桜木にとって珍しいようにみえた。
本当に意識しなかったらきっと気にするほどでもなかっただろうに暇人が気を晴らすためにしょうがなく必死に探して見つけたのがその花屋であったのだった。正直、花屋が限界だった。