2日目
・・・sr
明るい光が差す、重い瞼を開けるといつもと違う部屋
あぁそういえば昨夜は自分の部屋で寝たのか、とすぐに頭が回る
ふと下半身にある違和感を感じ、目をやるとズボンがテントを張っていた、俗に言う朝勃ち。
朝勃ちなんていつ振りだろう、まだふわふわしている頭でこれをどう処理するか迷う、朝だがニキに相手してもらおうか、
「あ、」
とそこまで考えて昨日からポリネシアンセックスを始めたことを思い出す
はあ、と溜息をつきほんの少しばかり落胆した俺はちらっとスマホで時間を確認しながら重い腰をあげてベットから降りてリビングへ向かう
「あぼびーおはよー」
ぺたぺたと足音をならしリビングのドアを開けるとそこには既に目を覚ましていたニキが居た
起きてると思ってなく、少しどきっとした
「はよー、おきてたんや」
「うんさっきおきたー」
「まあゆうて昼やしな、あ昼どうする?」
「なんか食いに行こーよ」
「あーええよ」
昼飯を食べに行くことになり、準備を始める
洗面台を使って髪を整えているとニキも洗面所へ来る
「ちょぼびーくし貸して」
「ちょっとまってな」
2人して鏡の前で自分の容姿を整えている、
意味の無い雑談やらしてなんだか平和だなあ、と起きた時の昂りが嘘のように俺の心は落ち着いている
「ほい、くし 」
そう思いながらクシを渡そうとしたときトン、とニキの手があたった。
「あごめん」
その瞬間カッと俺の顔が熱くなるのを感じた
昨日の夜の熱がぶわっと体を駆け巡る
「ちょぼびー手当たったくらいでその顔やめて笑笑」
「っ、うるせぇ!///」
「その顔ムラつくから」
「…」
俺は恥ずかしさでじっ、とニキを睨む
そんなニキの目の奥も少しばかり情欲でちりついていた
「www、 早く準備して飯食い行こー腹減ったー」
「っ〜!」
恥ずかしさでいたたまれなくなりニキを置いて洗面所を出る
どうせあと4日も出来ないのだ、気を取り直そうと熱くなった顔をパタパタと扇ぎ準備を再開した。
遅めの昼飯から帰ってきた俺たちは、お互い早々に自室にこもり編集をしている、
が俺は昨日から始めたポリネシアンセックスのせいでひどくムラムラする。
正直なめていた。ぶっちゃけ俺たちエロいことは大好きだが、性欲がとびきり強いわけでもなく普通の成人男性程度で普段熱く身体を求めることがない、
しかも付き合ってからかなり経っていている。
なのに先日の目を見つめ合うだけの行為があれほどまでに興奮させるのか、とかなりびっくりしている
はじめはそわそわして落ち着かなかったが途中からは切れ長ですこしとろんとしたニキの熱い瞳に吸い込まれそうになってしまっていた、
その下に続く身体は骨格からなのか、運動をしていないのにも関わらず意外にも少しがっちりしていて、外に出ていないお陰で綺麗な白い肌、そしてブランケットで隠れている、 俺を何度も鳴かせたその…
「あ゛ーーーー」
「どしたんせんせー」
「なんか唸ってて草」
ディスコに入っているのにも関わらず昨夜の事を思い出して情けない声を上げてしまった、他の奴らも集中して作業をしているため静かな中1人唸る
「ボビー集中しなよ〜w」
そんな中、同じくディスコにいるニキが笑いながら声をかけてくる、
恐らくだが俺がムラついているのが分かっていてこのように茶化してくるのだろう、いい性格をしている
「うるせぇ」
「ww」
ニキには見えることは無いがモニターにうつるニキのアイコンを睨みつけた
キーボードをカタカタと鳴らし静かな時間が過ぎていく、エンターキーを少しだけ力強く押し、ふぅ、と一息付く
ふと時間を確認するとかなり集中していたようで時計の針は10時を回っている。
そろそろ夜ご飯でも食べようとディスコを一旦抜けようとするが、皆のアイコンが並んでいる画面 に目をやるとニキがミュートになっている
「なあニキー?」
「……」
「ニキおらん?」
「ニキニキー??…いないねぇ」
「一緒に住んでるんだし部屋いけば?」
「そうするわ、抜けるな」
「あいよ」
「はーい」
ぎしっと音を鳴る椅子から降りてニキの部屋へと足を運ぶ
ニキの部屋の前まできてコンコンとドアを叩くが返答がない、ガチャッとドアを開けるとベットで静かに寝息をたてながら寝ているニキの姿がある
近づき見えたニキの顔には髪の毛がかかっている、無意識に手を伸ばし 顔にかかっている髪の毛を優しくはらう
現れた整った顔を見て謎に満足気な気分になる。
それはそうと起こさなければ、ニキも昼からは食べていないし、それに今起こさなければ昨日の夜の続きもせずに明日になってしまうだろう
「にきー?飯食うぞー」
「ん… 」
身体をゆすりながら声をかけると小さく声が上がる
「起きた?」
「ん」
まだしょぼしょぼした目がぱちっと開けられる
「飯食おうや、もう10時だぜ」
「…ぼびー、」
「ぅわっ!」
そうニキに名前を呼ばれた瞬間腕を引かれた。
いきなり引かれて横になっているニキの胸の上で抱え込まれる形となる
「ぇっ、」
心拍数が一気に跳ね上がる
ニキの暖かさを感じてドキドキとしてしまう、
って、
「ちょっ、ニキ!まだダメやって!」
「っ」
いきなり声を上げた俺にびっくりしたのか一瞬びくっとして思い出した、とでもいうような声を出した
「まだ飯食ってないから!」
「やべ、忘れてた」
寝起きでまだふわふわしているニキは何もしてませんよとでも言わんばかりに両手を上にあげた
「…飯食うぞ」
照れと焦りが混ざって、すぐに立ち上がりニキを置いて先にドアに向かう
「はーい」
ニキはあくびを1回、体を伸ばしながら返答する
もうすぐ時計の針が11時を回ることもありぱぱっと夕飯を済ませた
終えると早々にニキはソファに横になりスマホを見ている、
「風呂どっちから入る?」
「ん〜ボビー先入ってええよ〜」
「ほな先はいるな」
どうせ今はいるのがめんどくさいだけだろ、と思ったことは心の中に留めて俺は風呂場へ身体を向ける
ニキに背を向けた瞬間声をかけられる
「あ、ボビー」
「ん?」
「準備しなくていいからね」
「…わかっとるわ!」
別に準備するつもりも無かったがこうして改めて言われると何故か少しだけムッとしてしまう
ニキに向けていた顔をぶんっと前に戻し先より早くなった足取りで再度風呂場へ向かった
「にきーでたよー」
「んぁーい」
面倒くさそうに返答するニキを俺はどうにか風呂場へ連行し半強制的に風呂へ入れることに成功した。臭いヤツと寝る趣味はない
「ふぅ」
寝室の電気を消し間接照明のみを照らし、優しく光に照らされたベッドに腰をかけた
今日はずっとむらむらとする1日だったな、これがあと2日続くのか…と思いふけながらニキを待つ
「でたよ〜」
スマホをいじりながら待っているとガチャッと音がなりニキが部屋に入ってきた
「おぅ」
「さっそくやるか!」
「やるか〜」
2人して服を脱ぎ始める、
ばさっと服が脱ぎ捨てられニキの身体が目に入る、見慣れたはずのその身体を見て少し照れてしまい目を逸らす
「ほい、おいで」
先にベットに横になりブランケットをかけているニキがブランケットをちらりと上げ俺を誘う
「しつれいしまーす…」
「ww」
妙にかしこまりながらニキの横へ滑り込む
「で、今日なにするん?」
「えーっとね、ハグするっぽい」
「ハグだけ?」
「口はダメだけど軽くキスならOK」
「りょーかい」
「じゃ…ん」
今日のルールを聞き終わると、ニキが腕を軽く広げる。
なんだか小っ恥ずかしくて頬が熱い感覚がする、バレてないといいが、
俺も腕を広げ、そっとニキに抱きつく。
抱きつくと、風呂から上がったばかり故にシャンプーの良い匂いが香る
同じものを使っているから同じはずなのにどこかほんの少しニキの匂いがする、不思議だ
恥ずかしくて本人には言った事はないがニキの匂いが好きで首元に顔をうずめてバレない程度に匂いを嗅いでしまう
普段は触れ合うのが多い訳でもないし大体は寄りかかったり、ニキが後ろから抱きついてきたりで、しかも昨日は全く触れることが出来なかったからなんだか凄く久しぶりな感じがする。
ニキの温もり、匂い、身体の圧。全てが心地よい、寝ちまいそう。
心地良さでふわふわしてきて、ちらっとニキの顔を見上げるとバチッと目が合ってしまいびっくりした。
そこにあったのは完全に欲情してるニキの表情。
瞳の奥ではチリチリと欲が燃やされている
そんなニキを見て俺も頬が赤く染め上げられてゆく、寝ちまうなんて思った俺が馬鹿だった
さっきの俺の心情は一転してしまい、もう心の中では欲が踊っている
お互いを見つめているとニキは、少し空いている隙間を無くす勢いで俺を抱き寄せた、身体は密着していて、ニキと触れている肌が熱い
それでもずっと、見つめ合っているのが恥ずかしくなってきてしまい俺は再びニキの首元に顔を寄せる、
そして首筋にひとつキスをした。
静かな空間にチュッ、と音が響いた
そうするとニキは俺の頭も抱え、強く抱きしめる、 俺も背中に回している腕で強く強く抱きしめる
言葉には出せない好きが伝わるように。
そしてニキはふわっと力を抜き、
「ぼびー」
いきなり呼ばれて一瞬驚いたが、すぐにぱっと顔をあげた
すると、ニキに頬に手を添えられ俺のおでこにキスをした。
いきなりキスをされ、 おでこだけでなく口を避け顔中にキスが降ってくる、柔らかいこの刺激がなんだかもどかしい
キスの嵐が終わり再び目が合う
ニキはひどく優しい目をしていて、 俺の事がだいすきだってビンビン伝わってくる
俺の事好きすぎやろ笑、知ってたけど
なんて考えていると、ふと良いことを思いついた
俺はニキの首元に顔を寄せ、キスを1度。
そして噛み付いた、「いっ、」と声を上げるニキを他所に噛みつき、跡ができたそこをぺろりとゆっくり、舐める
ニキの身体がピクっと動く
「ちょ、!ダメ!!アウト!!!」
ニキはすごい勢いで身体を引き大きい声を出す
「はい終わりな〜」
恥ずかしさからなのか顔を赤らめ拗ねるような顔をするニキ、丁度いい時間ということもあり、俺はニヤニヤしながら身体を起こし終了を告げる
「首っ、首はさあ!///」
「口以外ならキスしていい言うたやろ?ルールには違反してませ〜ん」
「も〜!やっぱ狡い!」
「はっはっは、なんとでも言え」
「…」
ニキは文句があるらしいが俺はしてやった!と気分がいい
いつの間にか先の湿度はどこに行ったんだか、やはりすぐにいつもの俺らに戻ってしまう
まあ、それが心地良いんだけど
「うわっ、」
いきなりニキに押し倒され、2人いっせいにぼふっ、も布団に倒れ込む
「…」
「えっなに」
ニキは俺に覆い被さっていて顔は布団にのめり込んでいて見えない
「……ヤリてぇ…」
耳のすぐ側でニキの低く少し掠れた声が発され俺の心臓が跳ね上がった、腹ん中がじくじくと燻る
前言撤回だ、まだ熱は逃げていなかったらしい
「…っ……」
「…だめ?」
ニキは顔を持ち上げ俺を見つめて問う
絶対にコイツ、俺がこの顔に弱いのを分かってやっている、ムカつく…が顔が良い…
「っだ、だめ!…ここまできたら頑張ろうや、」
「んぇ〜…」
せめての理性を振り絞ってニキの誘いを断る
ニキは酷く落胆して再び顔を布団にうずめる
「ほら俺が腕枕したるから、今日は我慢して寝よや」
「…ん〜」
声と言っていいのかわからない声を出し、ごろんと横に転がり、俺の腕に頭を乗せてきた
かわいいな、なんて思ったのは秘密でブランケットをかけ直し、ニキの頭を撫でる
ひどく欲で張り詰めたモノは知らないふりをし、愛する人の温もりに包まれ眠りにつく。
next…
雑談…
2日目はハグ 口以外での軽いキス。で書かせて頂きました
かなりの長さとなってしまっています…恐らく全話5000字近く行く勢いです
良く言えば読み応えがあると言えますね、ぜひ 最終日までどうぞお付き合いください。
コメント
6件
神かなにかでしょうか。最高です。続きWAKUWAKU
こんな物語を思いつく主様。 神でしょうか…?いいえ きっとそれ以上ですね…。2日目とても良かったです!!3日目以降も楽しみにしております、!☺️
すごくえっちだ!!!