⚠注意⚠
・cpは🌟より水赤(💫🎨×❣️🌸)です。
・この小説はnmmnであり、ご本人様とは関係ありません。
・R-18の内容を含みます。
地雷でない方はお進みください!5行下から本編です。
その日は一日中、れるに元気がないように見えた。
もちろん誰かと話すときはいつもみたいにでかい声で笑うし、目に見えてぐったりしている訳じゃない。
だけど朝からずっと咳してるし、メンバーで一応相方、だから…心配くらいはさせてほしい。
どうせ「体調悪いの?」なんて聞いても真面目に答えないだろうから、れるの行く先すべてに着いて行って、それとなく様子を窺った。
れるがスタッフさんに話しかけにいくときも、「忘れ物した」とか言って部屋に戻るときも、当然のようにご飯にも着いて行った。
その頃には喘息による咳だって分かってたけど、ご飯代はちむが出してあげた。元気づけのために、仕方なくね。
ご飯を食べ終わって外に出ると既に日が沈んでからかなり経っていて、このまま解散だと思った。
しかし、れるは自分の家とは反対の方向に歩きだした。
…こんな時間からどこに行くの?
ご飯もいつも通りの量食べていたし、心配するようなことは何一つとして無いはず。そうは分かっていたけれど、一応着いて行くことにする。
そんな僕を見て、 れるは何も言わなかった。
駅の近くまで歩いたところで、れるさんはタクシーを拾った。
車内で多分行き先が書かれているであろう、小さく折りたたまれた紙がれるさんの手から運転手さんの手に渡る。
…もしかして喉痛くて喋れないのかな、とか頭を働かせながらも、さっきまで普段通り喋っていたのを思い出す。
いろいろ思うことはあったけどお腹いっぱいだったこともあり、眠気が襲ってくる。れるが何も話さなかったから、僕もウトウトしながら目を閉じた。
「着いたよ」
僕を起こす声とともに、とん、と横から肩を揺すられる。
気づいたら目的地に着いていたようで、寝ぼけ眼でタクシーのドアを押し開く。
寝ぼけてる…はずだったんだけど、ドアが開いて周りの景色が目に入ってきた瞬間、すぐに目がぱっちりと覚めた。
「……は?」
きらびやかに光るネオンサインの看板に、通行人から中に入ってくのが見えないように設計されているエントランス。
…間違いなくこのホテルって……。
明らかに、ライブのときにみんなで泊まるようなところでも、サラリーマンが出張先で利用するようなところでもない。
呆然と立ち尽くす僕を引っ張って、ホテル内へと誘導するれる。
気づいたらその中の一室にいて、ドアに身を押し付けられる。
「ふ、ちむ引っかかったな♡」
「なに考えてんの!きもい!!」
「勝手に着いてきたのはちむやろ?」
悪い顔で笑うれるの体を押しのけようとしたら、わりとあっさりと離れてくれる。
「そんなにれるがキモイなら…帰る? 」
「……」
こちらに選ばせる権利を与えて、親切そうに見えるけど、ちむにはそうは思えなかった。
「……心配だから帰んない」
…本気で気持ち悪いと思ってたら、この時点でお前のことなんか無視してとっくに帰ってんだよ、ばーか。
あの後先にお風呂に入らせてもらって、今はれるさんが入浴中。
ダブルベッドにダイブして、眠りにつこうと目を閉じる。
確かに疲れてるはずなんだけど、妙に心がそわそわして、タクシーに乗ってたときよりも寝付けない。
しばらくそこでゴロゴロしていると、お風呂をあがったれるに声を掛けられる。
「起きてる?」
「うん…」
うつ伏せになっていたからうまく声が出なかった。
その瞬間、お腹に手を回されて持ち上げられた。
「んわ!?なに!?」
「いや、ちむがど真ん中で寝てるかられる入れないやん、もうちょい右寄って」
「だからってそんな乱暴にしないでよ!脱げちゃうじゃん!」
身につけているのは備え付けのバスローブだから、適当に扱われると緩んじゃう。
それを防ぐために、右手で左襟を引っ張る。
「へー…脱がされるの期待してたくせに?」
「は、誰が…っ」
「その気で帰らなかったんやないの?」
そんなわけ。ちむは、具合悪そうなれるを心配してるだけで……。
襟を抑えていた右手から力が抜けて、めくられる。
「ほんまはどーなん……?」
耳もとでささやかれる声で、頬に熱が集まる。
正直に本音を吐露することも、強がって拒否することもできなくなって、ただ俯いたまま首を縦に振った。
「……っあ、♡」
小さく吐かれる息に、ときどに声が混じる。
ぐりぐりと指で拡げられる、変な感覚。
それと同時に鎖骨とか耳まで舐めてくる。
先端で軽くなぞるだけだったり、じっくり味わうように舐められたり。
くすぐったいのに、癖になる。
「や、ん〜〜……っ♡」
「期待してただけあるやん、えろ♡」
「してないっての、……!」
どんなにこっちが虚勢を張ったところで、れるさんはやっぱり意地悪い笑みを浮かべる。
「どうせ嘘やろ?」とでも言いたげに。
「これは?気持ちい?」
「……ふ、なんでもいいから……、」
「ぜんぶ気持ちいいってこと? さすが♡」
そんなの褒められてもぜんぜんうれしくないんだけど!
文句を口に出そうとしたら、れるが先にとんでもないことを言い出した。
「もう一本入りそうやな、♡」
「っえ、?」
「嫌」なんて言う隙もなく指が増やされる。
徘徊する指の動きに体を捻りそうになっても、それも止められてしまう。
「…ぅ゛…っ、」
「そんな顔しないの、可愛いとこ見せて」
「は、なに、…」
無意識に睨んでたらしく、それを咎められる。
赤ちゃん扱いされてるみたいで、なんか腹立つ。
「睨むのやめへんと…いいことしてあげないよ♡」
「んん、きも…っ、」
「もう、口悪いな〜♡」
「…っぐ、」
口にもう片方の手も入れられ、上手く喋れない。
口にも後ろにもまとわりついてくる指に手懐けられてく。 上手く息が吐けない。
逃げ道が完全に塞がれ、脚でれるの骨盤あたりを軽く蹴る。
だけどそのタイミングで上げた脚すら、膝裏に腕を通されて封じられた。
「あんまり乱暴にしてると慣らすのやめるよ」
「……べつにいいし」
「…言ったな?」
その瞬間、目つきが変わった。 背筋にぞわっと嫌な予感が走る。
指に代わって、実物が入ってくる。
入りきってはないはずなのに、さっきまでのペースが完全に崩されて、勢いよく抉られる。
「〜っあ゛、ちょ……っ、」
自分の体が少しずつ深く吸い込んでいくのが分かる。
「れるのこときもいんやろ、?突き飛ばしてみ」
「ん……!」
手に力を入れて押し飛ばそうとしても、できない。
多分本気でやろうと思えば、それくらいはできる。……でも、そんな気にもなれない。
「できひんよな、れるのこと大好きやもんな?♡」
どうせここで「好きじゃない」なんて言ったところで、「ツンデレ」だとか都合よく解釈される。知ってるんだから。
……なら、逆のこと、してやろーか。
「……れる、だいすき…♡」
「……」
「…れるさん?」
れるが急に無口になった。
名前を呼んでも黙ったまま、僕の首すじに顔を埋めてくる。
れるの髪をいじると、耳も頬も赤く染まっているのに気づく。
「照れてんの……?」
「もう、うっさいな……」
さっきまであんなにちむをいじり倒していた人と同一人物だとは思えない。
首すじから顔を離して、今度はちむの唇にれるのそれを重ねてくる。
「っん、……!」
「口、あけて……♡」
表面では飽き足らず、口を綻ばせると舌がねじ込まれる。
舌どうしが絡まって、多量の唾液が流れ込んでくる。
「はぁ、……♡」
「だーいすきなれるとキスできて、しあわせ?」
“しあわせ”なんて言葉一つじゃ片付かない。
苦しいような気もするし、きゅんとしたような気もするし、でもやっぱりしあわせで。
息を整えていると、再び後ろを刺激される。
「ぁ゛……っ、れる、……〜っ♡」
「っ、やばいわ、これ……」
密着する肌から、れるの熱も伝わる。
それをもっと感じたくて、れるの手をそっと握る。
「手繋ぎたい?かわい♡」
「っ、!」
重ねた手にもキスが落とされる。
お姫様にする、愛を誓うようなキス。
……本当に、可愛がられてるみたい。
その手を離したくなくて、きゅっと力を入れる。
「ねぇ、もっと…すきにして」
好きなようにいじめて。
ちむのこと、好きになって。
「当たり前やん、♡」
息付く暇もないくらい、それに応じてくれる。
時に苦く、時に甘く。
だんだんと朦朧としていく意識とともに、視界もぐちゃぐちゃに歪んでく。
「なにこれ、……♡」
初めての感覚を知った自分の体。
別世界にでも来てしまったみたいに。
そんなちむに対して、ささやくように告げるれるさん。
「ちむ、分かった?悪い人に着いてっちゃダメやって♡」
「こんな体にされちゃうよ」とちむの体側をなぞらえたあと、顎を両手で包んで、まっすぐ見つめた。
「……じゃあれるさんもわるいひとってことじゃん」
「れるはええの。それ以外の人に着いてくのは禁止な?」
ちむにこんなことしていいのれるだけやから、とも付け足した。
……ちむだってれるにならどこまでだってついて行きたいの。
むしろ出口が分からなくなっちゃうくらい、迷い込んじゃいたいよ。
そんな想いを込めて、ちむの顔を包むれるの手に、自分の手をそっと重ねた。
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サブタイトルの「Alice in labyrinth」は水さんに着いていってホテルに連れ込まれちゃう赤さんを、白うさぎを追いかけて不思議の国に迷い込むアリスになぞらえて付けました。 ちょうど赤さんはAlice in 冷〇庫の歌みたも出してるので!