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――――貴理子の恋と結婚 2 ―――――
夫が年上だったにも係わらず、
日々喧嘩もなく楽しく過ごしていたにもかかわらず、
ある日突然離婚してほしいといわれるようなことを経験すると
流石に次の結婚には慎重になる。
青木さんはやさしくて話も合って一緒にいると楽しい人だけど、
12才も年下だからなぁ~。
アタシが小学6年生の時おかあさんのお腹の中にいたか、飛び出してきて
0才児だったか……そんなんだよ。
でもこんなの奇跡じゃない?
40才のおばちゃんのことを『貴理子ちゃん』って呼んでくれて、
『一緒にお茶しましょ』って誘ってくれて……奇跡だよねー。
前の正社員で働いていた時は私がバイトくんたちのこと◎◎くんって
呼びつけたりしてて、そんでもって私はバイトくんたちに
◎◎さんって呼ばれててしっかり者のおばちゃん社員ってイメージで
接せられていたけれど、今は私がアルバイトで青木さんが正職員だからか、
『貴理子ちゃん』って呼んでもらって私は彼のこと『青木さん』って
呼んでいて笑っちゃうけど。
ちゃんづけで呼ばれるだけでふわふわしてたけど、好きって言われて
まぁいっか好きだけで終わるでしょ、と思っていたら彼は本気だった。
付き合って半年後にプロポーズされた。
『ご両親に反対されるよ』って言ったら、二人夫々病気と
事故死で亡くなっていてきょうだいもいないんだって。
だ・か・ら……
『障害は何もありません』って言われた。
なので私も本気出すことにした。
青木さんに
『もうお別れしたい』
と言われる日まで夫婦生活を楽しむことに決めた。
正義だってあの美女と幸せになるのだ。
あたしも幸せになってやる。ヤッホィー。
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