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アイリー……泣 協会の 隣の お家の子 なんかめちゃくちゃLove……
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人々の悲鳴が聞こえる月明かりの下。透き通った水色に輝く剣を赤に染めたピンクの男が八重歯を覗かせ笑った。
“
毎日毎日人を殺め、血に塗れ…。”反逆者”の死体を教会(反逆者が崇め奉る神がいる処)に納めて(笑)あげていたのだ。
隠れて過ごす反逆者はまだいるものの表向きの反逆者は全員殺した。
全ては我が王国のために____。
“
今日は久方ぶりに何も無い日だ。
何も無いとはとっても素敵だ。
昼下がり暖かい森で小鳥達が歌を歌う木の下で俺は昼寝をしようと寝転がっていた。
ガサ・・・と草を掻き分ける音がすれば俺は剣を構えて音がした方向を睨み付けた。
???)ひっ……、
……ン?誰だ。この小娘。
???)ちが、ちがうの、おにいちゃん、わたしはただ、
悪意を感じないことを脳で理解しては静かに剣を下ろす。
???)……!おにいちゃん、分かってくれた?
きらきらと笑顔を輝かせてはそっと茂みから出て来た。
???)ありがとう!おにいちゃん!私、アイリス・シエスタ!
アイリー)アイリーって呼ばれてるの!よろしくね!
……アイリス、か。
アイリー)おにいちゃんは?
俺は…
ky)俺は……ky。
アイリー)kyお兄ちゃんね!わかった!
アイリー)お兄ちゃんはここで何してたの?
ky)ただ、昼寝をする為に。
アイリー)お昼寝かぁ、確かにここ暖かいもんね!
ky)……嗚呼。そうだな。
俺のことを知らないのか?
……まぁいい、反逆者でないのなら殺る意味が無い。
ky)お前は?何しに来たんだよ。
アイリー)お前って言わないで!アイリー!
ky)アー…、アイリーサンは何をしにここへ?
アイリー)呼ーびー捨ーてー!!
ky)…うっせぇな、、、アイリーは何をしに来たんだよ。
アイリー)んふふ、私はねぇ、お母さんにお花を摘みに来たの!ほら、ここ沢山お花があるでしょう?
ky)あぁ、たしかに。…でも、何がどの花とか分かんのか?
アイリー)もちろん分かるよ!コレがオオイヌフグリ。こっちがイワカガミ!コレはカキドオシでこっちはキランソウ!コレがねキンラン、こっちがギンラン!
ky)……わ、わかった、わかったから、一旦止まれ。
アイリー)あ!お兄ちゃんの手元にあるのがね!メコノプシスって言うんだよ!
ky)メコノプシス…?
アイリー)珍しいんだよね〜!私も見てみたかったの!
ky)…見れたじゃん。オメデトウ。
アイリー)えへへ、ありがとう!
コレがアイリーとの出会いだった。この日から毎日毎日俺ん所に遊びに来るようになった。
アイリー)kyお兄ちゃん!!
ky)へいへい。
アイリー)みて!花冠作ってみたの!
ky)おぉ、何気に生で見るのは初めてだな、お前が?
アイリー)そう!kyお兄ちゃんのために!
ky)すげーじゃん。
アイリー)でしょー?被ってみてよ!
ky)ン、被せて。
俺がしゃがみこんではアイリーが俺の頭に花冠を被せた。
アイリー)わは、似合ってる!!
ky)ふ、良かったな。
アイリーの頭を撫でてやれば幸せそうに笑った。
アイリー)kyお兄ちゃんも作ってみようよ!
ky)お、俺ぇ、?
アイリー)そう!ホラ、材料は持ってきたの!
ky)拒否権はなし…ね……。
そこからアイリーと一緒に花冠にチャレンジした。
アイリー)…お兄ちゃん大丈夫?
無論、人殺し以外はやった事がない。
花冠なんて以ての外。裁縫、料理、洗濯、掃除何もかもが苦手なのだ。
…いつもなら執事がやってくれてるんだけどなぁ…。
アイリー)ふふ、お兄ちゃん不器用だね。
ky)あ、、、、はは……、、、(💢)
悪意のない悪口が1番腹立つ。
アイリー)〜♪
俺がひとつ作るのに苦労していればアイリーは鼻歌を歌いながらブーケやら花冠やらリースやらをどんどん作っていく。
ky)ど、どうだ、、?
アイリー)………。
お世辞でも綺麗とは言えねぇだろ。
なんてぐしゃ、と潰そうと思えばアイリーが俺の手から奪い取った。
アイリー)ふふ、お兄ちゃんが作ってくれたからと〜っても嬉しい!
花冠を被ってはにこやかにそう言ったのだ。
ky)被りずれぇだろ、でこぼこだし、不格好だし。
アイリー)それでも頑張って作ってくれてんだから良いの!
ky)……そーかよ。
ky)ホラ、もう日も暮れる。早く帰れ。
アイリー)わかった!じゃあねお兄ちゃん!また明日ね!
ky)また明日。
“
……帰らなきゃ…我が城に。
……戻らなきゃ…元の仕事に。
……熟さなきゃ…俺の用務を。
ジャキン、と鈍い金属の音が悲鳴と共に村に響いた。
???)随分と遅かったじゃないか。ky。
ky)申し訳ございません…国王。
???)まったく…ちゃんと仕事は熟したんだろうね?
ky)勿論ですとも。今日の反逆者も威勢がいいだけで何もして来ませんでした。
???)上出来だ。明日のマニュアルも執事から貰うといい。
ky)……分かりました。
???)此方です。
ky)さんきゅー。fj。
fj)…ふふ、呉々も……お気を付けて。
“
次の日の朝、カーテンの隙間から射す光の筋で目が覚めた。
…次の反逆者……は、
『 オリバー・シエスタ
シャーロット・シエスタ 他1人 』
……シエスタ…?
「kyお兄ちゃん!」
「花冠作ってみたの!」
「わは、似合ってる!!」
「お兄ちゃんが作ってくれたからと〜っても嬉しい!」
「私、”アイリス・シエスタ”!」
アイリス…”シエスタ”……?
“
重い足取りでいつもの森に向かった。
アイリー)kyお兄ちゃん!
俺の事を大きな石の上に足を遊ばせて待っていた様子だった。
ky)アイリー…、
俯き加減でアイリーに目をやった。
アイリー)…お兄ちゃん、?
アイリーが不安そうにこちらに近寄った時、背後から足音がした。
???)おや、何してるのかな?ky。仕事放棄だなんて、関心しないね。
ky)国王……、
アイリー)……?お兄ちゃん知り合い?
???)初めましてお嬢さん、俺は……
hr)hrって言います。お嬢さんは?
アイリー)hrお兄ちゃんね!私はアイリー!
hr)そっかそっか、アイリーちゃん。宜しくね。
hr)…さて、私はこれより深いところに用があるから…お暇するよ。
hr)……宜しく頼んだよ。”右大臣”。
ky)承知……致しました。
見開いた目は何を捉えるでもなくやり場に迷い、声を出そうと必死で居れば自然にも声が震えた。
アイリー)お兄ちゃんの知り合いかぁ〜!
ky)アイリー…、今すぐ帰れ。
俺はアイリーの肩を掴めば声を潜めてそう言い聞かせた。
アイリー)…なんで?
ky)……俺がまた遊びに行ってやる。
アイリー)…ねぇ、どういうこと?話が分からないよ。
ky)いいから!俺とまた遊びたいのなら早くここから逃げ……ッ
ヒュンッ……ドスッ…、風を斬る音がしたかと思えば鈍い音が上がった。
ky)あがっ……、
肩に激痛が走る。
アイリー)お兄…ちゃん、
hr)おや、兎と間違えたみたいだ。悪いね。ky。
ky)アイリー!早く……
hr)ky。
チャキッ、と刃が俺の首に当たる。
hr)何をしているんだい?
ky)…国……王、
アイリー)……、おに、ちゃ…
俺はアイリーに必死に目で合図を送る。
服をぎゅっと握りしめ泣くのを我慢したアイリーは森の外へ向かって走って行った。
hr)…どういうつもり?
ky)……あの子は、俺の大切な子だ。
hr)意味が分からない。kyってそんなヤツだった?
ky)人は変わるもんだぜ?国王。
hr)執事に村長を殺めさせたクセに?今更何を言うの。
ky)……、
森の中から悲鳴が聞こえた。
声の高さ的に……
ky)アイリー……?
fj)この子ですか?国王。
hr)そうだ。正解。
fj)ふふ、良かったね、お嬢さん。
アイリー)嫌!離して!kyお兄ちゃん!!たすけて!
涙目で必死に俺に訴えかける。
ky)わかった、分かったから、国王…、
hr)何が分かった?脱出方法か?
ky)あの子を殺れば良いんだろ?
hr)あはは、そうだよ。
ky)ただ、今の俺は誰かさんに肩を射抜かれてね。夜まで待ってくれねぇか?
hr)夜…ね。
hr)だそうだ。執事。
fj)お嬢さん、怖い思いをさせたね。ただ…kyが君のお家に遊びに行きたいんだ。
hr)ああ、そう言えばそうだったね。
ky)…君は……何処のお家の子かな?
アイリー)…お兄ちゃん、遊びに来てくれるの?
ky)嗚呼、そうだよ。
アイリー)…!!私のお家はね!協会の隣にあるの!
ky)教会 の 隣 の お家の子だね。
アイリー)うん!
ky)今夜、待っててよ。素敵な夜にしようね。
アイリー)分かった!kyお兄ちゃんのこと待ってるね!
にぱっ、と笑えば森の外へ颯爽と駆けて行った。
hr)執事。右大臣の肩の手当を。
fj)承知致しました。ほら、立って。
ky)言われなくても。
“
刻一刻と夜が更けて行く。
いつものピンクの服にフードを深々と被り愛用しているダイヤの剣に予備のTNT。
hr)右大臣。夜だよ。
ky)ここからは__
「 また明日ね! 」
fj)…どうなさいましたか?右大臣。
hr)揺るぐな。kyの役目は反逆者を殺めること、そうでしょ?
ky)…嗚呼、そうだ。
ここからは……
ky)__俺の時間だ。
キィ…と音を立てて大きな門が開く。
大きな月が輝く夜空の下…俺はシエスタ一家の殺害に向かった。
ぴんぽーん。
オリバー)……はい?
ky)”右大臣”でぇ~す。
オリバー)ッ…!逃げろ!シャーロット!アイリス!
シャーロット)何事ですの!?
オリバー)右大臣だ、!国王の手下だ!
ky)いるのはわかってるんですよー?
ドン、と扉を蹴る。
オリバー)逃げるんだ!!
扉を蹴り壊せばズカズカとシエスタ家に踏み入った。
その時ブルーベリーのような花を持つ植物が花瓶と共に落ちた。
……確か、”イヌホオズキ”だったかな。
…まぁ、今はどうだっていい。
オリバー)辞めろ、辞めろ、、!
ky)コレが仕事なんでねぇ…悪しからず。
ジャキッ、とシエスタの大黒柱の首を切り落とす。
シャーロット)辞めて!この子だけは、この子だけは!
ky)反逆者は殺す。
母親も胸を一突きで息絶えた。
アイリー)…お兄ちゃん…、だよね、?
ky)……はて、誰だったかな。
振り上げた剣が娘の大動脈を斬り裂いた。
“
その後俺はアイリーを抱えいつもの森へとふらつきながら足を運んだ。
なぁ、アイリー。俺はお前に幸せを与えれたか?
俺はお前に正しい事を教えてやれたか?
「また明日」なんて約束はどこ行っちまったんだろうな。
俺はこの国の支配者なんだ。隠してた俺も悪いが……俺に絡んできたお前も悪い。
俺に絡んできた時点で…お前の運命は決まって居たのかもな。
お前にいつか綺麗な花冠を授けるためにこっそり練習して、こっそり花を集めてたって言ったら…どんな反応すっかな。喜んでくれるか?それとも俺を笑うか?それとも、悲しむのか?
……なぁ、、アイリー……
ky)……答えてくれよ…。
俺はアイリーを土に埋めれば青い花…いや、メコノプシスを1輪アクセントにして作った花冠を添えた。
アイリス・シエスタ ××××年×月×日 死去
『メコノプシス:喜徳な貴方』
『イヌホオズキ:嘘つき』
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