最終下校時刻が近づいた学校は嫌に静かだ。
学校は終わったけど、今日は図書室で一人で勉強をしていたのでぼっち下校だ。
寂しくないと言えば嘘になるが、さすがにもう慣れた。
靴を履き替えようとしたとき。ふと、先生に呼び出されていたことを思い出し、僕は急いで階段を駆け上がった。
廊下から窓を眺めながら、職員室に向かって歩いているとき、空き教室から誰かの声がした。
先生からの呼び出しの方が大切だと頭では分かってはいるものの、本当はそんなのどうでもいい。
ほんの少しだけ、ゆっくりドアを開けた。
暗くてよく見えない。また、目を凝らして見る。
僕は、息をのんだ。
ひゅうっと、息を吸う音がしてしまった。慌てて気づかれていないか様子を伺う。
そこには僕の唯一の友達であり、大好きな親友が一人で静かに泣いていた。
彼が泣いている理由は分かる。きっと僕のせいだ。
見てはいけないものを見てしまったような気がしてしまって、僕はこっそり逃げ出した。
コメント
6件
やばい、なんか好き。
最☆高 ぐ腐腐あっ引かないで!うんいいね👍️ 記念すべき第1話!