124×380
同い年だと思ってたけど380のが下らしいですね。韓国の年齢の数え方難しくて頭こんがらがる。ほんとだとしたらすごく良い。
年齢サバ読んでるのがバレちゃったお話。
キスとかはしないけどちょっと注意かもしれない。
それでも大丈夫な方はどうぞ!
ご飯を食べ終わり、消灯までしばしの自由時間。
することも無くベッドに腰掛けボーッと眺めてると、誰かが近付いてきた。
ミンスかと思い顔を上げるとそこに居たのはちょっと怒った顔をしたナムギュだった。
「……なに。」
「お前、年齢サバ読んでたのかよ」
「はぁ、だったらなんなの?」
「年下らしいじゃん。敬意を払って『兄さん』って呼べよw」
めんどくさい。そんな事かよ。
「払う敬意ないんだけど。」
「あ??んな口聞いていいと思ってんのか?」
「あんただって敬意払ってなかったじゃん。」
「年下だからだろ」
「あんたはあたしの事今まで年上だと思ってたんでしょ?それであの態度。そんな奴に敬意もクソもねぇよ。クズ野郎」
年上だからとすぐ上に立とうとするのもくだらない。敬意を払えと言うならそれ相応の事をしてから言って欲しい。
黙ったナムギュの方をチラッと見てみると顔を俯かせていた。表情は見えなかったが、年齢の事を言いたかっただけならさっさとどこかへ行って欲しい。
あたしが追い払おうと口を開きかけた時、肩に衝撃がはしり、次の瞬間背中にはベッドの感触があった。
「…は?」
押し倒された。急展開すぎる。そんな要素無かっただろ。そこまでして敬語使って『お兄さん』なんて言ってほしかったの?
「……」
「……」
ナムギュは喋らない。あたしも喋らない。押し倒されたまま無言の時間が過ぎて行く。周りはいつものように騒がしい。あたしたちの事なんて気にしてる人はいない。それだけが救いだった。
押し倒されて見えたナムギュの顔は、イラついてるような、なにかを我慢してるような、よく分からない表情。多分イラつきの方が多い。
「…冷静なんだな」
「なに、慌ててほしかった?」
「別に。」
舌打ちをするナムギュ。
消灯まで残り5分。
「消灯までこうしてるつもり?どいて欲しいんだけど。」
「はっ、どいて欲しいなら敬えよ」
何なのこいつ。敬ってほしいだけ?そのためにここまでするのヤバいでしょ。きも。
「…どんだけおにーさんって呼ばれたいの」
「ちげぇよ。お前がムカつくからっ……。」
途中で言葉を切り、苦虫を噛み潰したような顔をする。つまりあたしがムカつくから下手に出るあたしを見て笑いたいわけ?まじでクソだね。
「……」
「……」
消灯まで残り2分
「…はぁ、いい加減どけよ。それともなに?このままあたしのこと襲う?オニーサン」
からかってやると目を見開き固まる。は?なにその反応。まさか経験ないとか?
「あんた、どうて」
「あ?言葉には気をつけろ」
急に胸元をつかまれて引き寄せられる。これはやばい。慌てて両手でナムギュの胸を押し返すと手が離されてベッドに背中を打つ。少し痛かったけどベッドでよかった。
「はっ、お前こそ経験ないんじゃねぇの?wセミ。」
文句のひとつでも言ってやろうとすると、抵抗できないように両手をベッドに押さえつけられる。力が強くて痛い。
「自分の態度を恨むんだな」
そのまま顔が近付いてきてー
「おいナムス!どこに行った!!」
「…チッ。サノスの野郎、空気読めよ。はーい!今行きます!!……はっ、よかったな。」
嘲笑してそのままサノスの方へ行くナムギュ。手首を見ると少し赤くなっていた。ふざけんな。
なんでこんな事に。ともあれサノスには感謝だ。あの時サノスがあいつを探してなかったら、あのまま……。いや、考えたくもない。
……あんなことする奴に敬意なんて、やっぱり払えるわけもない。