コメント
0件
👏 最初のコメントを書いて作者に喜んでもらおう!
⚠️注意⚠️
・暴力表現が強めです
・だいぶヤンデレ気味です
・トマ紅です。紅の浮気表現がありますが二人はラブラブです。
・なんでも許せる人向け
・ブルズアイのくだりが書きたかったんです。。。動画の発言も使っています、ネタバレにはならない程度になってるかな…?
以上を踏まえて、同志はどうぞ!
↓
↓
↓
↓
《なんか最近、凄い滑舌悪いけど口内炎でもできた?》
動画外で一緒にゲームをしていたウマヅラから急に話を振られ、一瞬思考が止まる。
『んー?そうなんよ、全然治らんくて』
へらへらと笑う俺に、《…あー、そういう事ね。聞いて損した》と呆れたようにゲームを続行するウマヅラ。
『なんやねん。理由、聞かへんの?』
わざと煽るように問えば、惚気話に付き合う気は無いとばかりに集中しろと怒られる。
思わず声に出して笑えば、ちょうど帰ってきた彼が姿を見せた。
「随分と楽しそうだね」
その眼に光がないのを、俺は酷く嬉しく感じてしまう。
いつからやったか。
彼のその視線を、その時だけは独り占めできる嬉しさに気付いてしまった。
気付いてしまった幸せを手放すには、もう後戻りできないところまできた。
(次は誰にしよかな)
痛みと快楽が混ざり合う思考の中、笑う彼の頬を優しく撫でる。
『ごめんな、もうせぇへんから』
血の味がする唇でキスすれば、彼の愛情表現が少し弱まる。だめ。もっと。
もっと俺を見て。俺だけをあいして。
動画のトーマスくんは、博愛主義の塊みたいな人間。
落ち着く人が好みなんて言っていたけれど。
実際堕ちてみれば、好みなんて関係ない。
俺がフラフラと女や男について行く度に、彼は俺に執着するのだ。
落ち着くなんてかけ離れた関係。
それでも、トーマスくんも俺も、この関係をやめられない。
だって、愛しているのだ。
ダーツでより高い点が取れるのは、ど真ん中ストレートなブルズアイよりも、少し離れたトリプルだったりするように、
恋愛だって、【基本】とは違うところに高得点があったっていいじゃないか。
それが例え、幸せになれるのが真ん中の半分以下だったとしても。
俺たちが幸せなら、それでいい。
この痛みが、俺たちの幸せのかたちなのだから。
そばにあったパソコンの画面には、全滅の表記と俺一人しかいないディスコード。
当て馬になる前に抜けたんやろな。
またやろな、ウマヅラさん。
今度は真面目にやるから。今日だけは勘弁して。
「どこ見てるの」
今日は随分とご機嫌らしい。痺れるような愛情に、俺もまた笑みをこぼす。
150点なんかじゃ物足りない。
もっともっと、堕ちてきて。
『愛してる、トーマスくん』