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猫っていいよねって
💗🐮🐱💗
えー、皆さんどうも。
早速ですが…恋人が猫になりました。
あ、恋人って、俺の実況者仲間であるキヨな。
まあそんなことは今はどうでもいい。
それより突然意味わかんないと思う。…とは言っても猫。本当に結構猫。それ以外に言い方がわからない。
「…」
…つやつやな毛並み、金色の目。そして真っ黒な毛色。しゅっとしていてかわいいともいえるが綺麗ともいえる。
「…」
いや、うん。猫だな。
「…猫か。」
「に、」
「え、人間になれないの」
「…?」
うーん、というように首を傾けるとキヨは身震いをした。大きなあくびを一つするとグーっと背伸びをする。そして大きな丸い目で俺を見つめた。
「なれなさそう?」
「にゃー、」
「そっか。まだわかんないな、まつか」
「にゃ!」
猫なのに言ってることわかるのかって?そりゃあ、仮にも俺、こいつの彼氏だしな。
時間が少しつずつ過ぎていく。キヨの頭を撫でていた手を止めると向こうはなんで?とでもいうように細めていた目を広げてきた。
「…暇だな、お前も猫だし。しゃーない、1人寂しく実況とってくるわ。」
「みゃう、にゃ!」
がんばれ!とでもいうように目を閉じながら笑ったように1つ鳴くと、するりと俺の股を抜け、日向の方にてくてくと歩いて行った。
ああ、俺よりも日向ぼっこの方がいいのか…。
まあいいけど、かわいいし。
反対側にくるりと向きを変えると階段をのぼり、実況部屋に入った。
「ん゛ー、…はぁ、おわりっと」
ぐーっと背伸びをすると軽く肩を揉む。
ツイ◯ターに一言を付け加えて動画投稿の告知をするとスマホを閉じた。
疲れた。特に今日は長くを撮って編集にも時間かけたから疲労感が半端ない。
…今何時だ?…まだ午後1時。
結構な時間とったことだし、ちょっと寝たいな。
んー、ねむ。
段々閉じてくる瞼とは反対に頭の中でゆっくりと考える。
…1時。あ、もう午後?マジか。
あ、まってキヨに飯食わせなきゃ。キヨが餓死する。
眠気を払うように目をぐしぐしと擦ると急いでリビングに向かう。キャットフードとかあったっけ。いやないな。だって猫飼ったことないもん。鳥ささみとか茹でてなんか作るしかないか。
階段を降りるとリビングのドアを開ける。
そのまま入ろうとしたがそれは叶わず、代わりに他に見ざるおえないものが視界に入る。
「…………は」
「あ、うっしー。おつかれ様。」
そこにいたのは…。
メイド服を着て、ご飯の準備をしている猫耳を生やしたキヨの姿。
「え、なに、なんで?え、?」
「あは、困惑し過ぎでしょ!」
にこにこと笑うキヨをもう一度見てみる。
結構本格的なフリルがたくさんついた可愛らしいメイド服。頭にはホワイトブリムをつけて猫耳を強調させていた。
「え、え、え」
「もー、そんなに嫌?じゃ、脱いでこよっかなー」
残念そうに方向を変えて服を脱ごうとするキヨの肩を強く掴んだ。そしてこちらを向かせて真剣な眼差しで見つめる。
「いや、いい。てかそのままでいてくれ。」
「うわー、正直になったw いーよ、うっしーの気が済むまでこのままでいてあげる!」
ふふん、と嬉しそうに顔を上げて、すぐにこちらを見た。みるからにご機嫌だ。かわいい。
「て、いうか人間になれたんだな」
「うん。なんかな。てかご飯食べてよ。せっかく作ったんだから!」
そういえば、とテーブルを見ると美味しそうなご飯が並べてあった。
ほらほら早く!と急かしてくるキヨに大人しく従って椅子に座った。
「…いただきます」
「どうぞお食べください!」
キヨは俺の前の席に座ると今までより一層笑顔になると美味しい?と聞いてきた。小さく頷くとよかった、と笑いまだ俺を見つめてきた。
かわいいのだが、…見つかったか。隠しておいたはずなのに…。
見たかった、というのはまあ、アレだ。実は結構前に本格的なメイド服セットを間違えて買ってしまって、そのままにしておいたんだ。え?返品すれば良かったじゃないかって?いや、なんかさ勿体ないじゃん。あわよくばキヨに着せれたらいいなって思ってさ…。でもいざ本人に言うとなると恥ずかしいから、クローゼットの出来るだけ奥に隠しておいたってわけ。
それが見つかったのか…。
「…キヨ、それどこで見つけたんだ?」
「んー、この服?え、うっしーが1番わかってるんじゃないの?」
「…まあ、うん」
「うっしーへんたーい笑俺にきて欲しかったならそう言えば良かったのに笑」
「…そ、」
最後の一口を口に入れると、よく噛んで飲み込んだ。ご馳走様、と呟くと食器を流しに入れる。洗うのはまたあと出ていい。
それより今から…猫のメイドさんにやってもらうことがある。
「なー、キヨ?」
「んー、なにうっしー、ってこわ!なにその顔!」
「キヨって今メイドだな。」
「…そうだけど…」
「じゃあさ、俺のこと“ご主人様”って言ってよ」
「え、いや、やだよ。」
顔をぐっと近づけるとわざと笑って見せる。その顔にちょっとビビっているのか俺から離れようとする。離れようとする体を腕で引き寄せて腰に手を回す。キヨがびくりと体を強張らせるとこちらを少し睨んでくる。バカだな、そんなの効くわけないじゃん。
「ダメじゃん。ご主人様のそばにいなくちゃ、な?」
「…や、めてよ。」
「やめて?やめて“ください”だろ?キヨ」
「…っ、やめて、ください」
「で?」
「ご主人様!!」
「そう。いいね、その顔。めっちゃかわいい」
「…っあんまりみんな…見ないでください、」
「無理だわ。…てかメイドさんならさ、俺に“ご奉仕”してくれるよな?」
「は、なにそれ、!」
「ん?無理なの?じゃあお仕置きでもするか。今まで失礼な態度ばっかりだったし。」
「!…わかりました、やります…」
ニヤ、と口角がどうしても上がる。やっぱり買ってて良かった。ナイスだわ、昔の俺。
それよりも本当にかわいい。赤くなった顔も、困ったように下がった眉と目尻も。ぎゅっと長めのスカートを握っている白く綺麗な手さえ。全部が可愛い。
「…めっちゃかわいいよ、ほんとに。」
わざと猫耳に囁くと、びくっ、と体を震わせて、潤んでちょっと赤い目を向けてきた。
「……ぅ、ほんとに、恥ずかしいから…やめて、くださぃ…」
「あは、そっか。じゃあ俺にちゅーしてよ?キヨ?」
できない?と鋭い目を向けると驚いたように目を見開くと、ぎゅっと閉じ、恥ずかしそうに小さな声で言った。
「…っわかり、ました…」
力尽きました🫠
また後でボツのやつ出すかも