TellerNovel

テラーノベル

アプリでサクサク楽しめる

テラーノベル(Teller Novel)

タイトル、作家名、タグで検索

ストーリーを書く

シェアするシェアする
報告する

そして時は過ぎ、入学から一年が過ぎようとしていた。この一年特に何か変化がある訳でもなく平穏に過ごした。

ちなみに焦凍は雄英ヒーロー科を推薦で入るらしい。

冬ねぇさんに、そう聞いた時何か思うはずもなく

そんなんだとしか思わなかった。

そこまで仲がいい訳でもないし、ヒーロー科と普通科で交流がある訳でもないので気にする必要はない。

時は流れ今日から私は2年生、焦凍はヒーロ科1年生になった。

『折角一緒の高校なんだから一緒に登校してみない?』

冬ねぇさんにそう言われたけど、遠慮しといた。

父さんに”近づかな”と釘を刺されているし、

こんな【失敗作以下未満】と一緒にいたらダメになってしまうから。

冬ねぇさんなりの気遣いなんだろうけど、ごめんね。

登校時間が被らないよう早めに家から出た。

だからと言って何かある訳でもないため、普通に教室に着いた。

私の席は窓際なので外の景色がよく見える。

風に揺られ桜の花弁が散る姿はとても綺麗でずっと見ていられた。

気づいたら先生が入ってきた。桜に見惚れていたらしく、時間が結構過ぎてしまっていた。

先生は変わらず同じだった。先生に特に変化は無かった。こんな短時間で変化する訳ないか、笑

時間は過ぎ、入学式になった。

しかし、ヒーロー科はいなかった。不思議に思いながらも、入学式を終えた。

そうして、時間はあっという間に過ぎ下校時間となった。

皆が帰り始めており、私も帰ろうと思い靴箱で靴を履き替え歩きだそうとしていた時だった。

誰かに呼び止められた。

『あのっ、!』

誰なんだろう?と思いながら後ろを振り向いた。

そこには私より身長が低めで緑のモサモサした髪の男の子がいた。新しく入った1年生かな、

『どうかしましたか?』

『これ、落としましたよッ‼︎』

差し出されていた手を見るとそこには私の白いハンカチがあった。気付かぬうちに落としていたみたい。

『ほんとだ、ありがとうございます。気付いていなかったので助かりました』ニコッ

そうお礼を言った途端男の子の顔は赤に染まってしまった。そんな様子がどこか可笑しくて笑みが溢れてしまった。

『フフッ笑』

『ッ‼︎ ///』

『あのッ‼︎これで僕は失礼シマスッ!‼︎』

そう言い男の子は走り去ってしまった。

お礼できてなかったのに、

でも、顔を知らない為何かできる訳でもなく。

肩を落としながら帰路に着いた。       帰宅途中、そんな私を慰めるよう暖かい風が柔らかく、優しく頭を撫でるように過ぎていった。

この作品はいかがでしたか?

276

loading
チャット小説はテラーノベルアプリをインストール
テラーノベルのスクリーンショット
テラーノベル

電車の中でも寝る前のベッドの中でもサクサク快適に。
もっと読みたい!がどんどんみつかる。
「読んで」「書いて」毎日が楽しくなる小説アプリをダウンロードしよう。

Apple StoreGoogle Play Store
本棚

ホーム

本棚

検索

ストーリーを書く
本棚

通知

本棚

本棚