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學遊譚です‼️
※長髪描写があります
pnさん視点です!
rd「おはよう、ぺん子」
pn「らだ美!おはよ!」
いつも一緒にいる大の親友に話しかけられて元気よく返事をする。
rd「ぺん子っていつも髪綺麗よね」
そう言うとあたいの髪に触れた。
pn「え、そう!?」
rd「うん。なんかしてるの?」
pn「何にもしてないわよ?」
rd「羨ましいわ………」
「あたい、あんたの髪好きなのよね」
pn「んふ、あんたも気持ち悪いわねw」
rd「“も”ってどういうことよ!?あんただってそういう節あるじゃない!w」
pn「だから“も”だって言ってるでしょ!?w」
あたいはらだ美のことが好き。
同性愛とか変なのかもしれないけど、好きになったんだから仕方ないじゃない。
らだ美はあたいのこと親友としか思ってないだろうけどね。
叶わないことはわかってるけど、もしこの恋が実ったら他に何もいらないくらい嬉しいと思うわ。
rd「ぺん子?ぼーっとしてたけど大丈夫?」
pn「大丈夫に決まってるじゃない!」
rd「“親友に秘密はなし”でしょ?」
pn「…………そうね。でも何でもないわ!」
rd「そう?何かあるなら言いなさいよ?」
pn「わかってるわ!“親友に秘密はなし”だもの!」
らだ美に気を遣わせたかったわけじゃなかったのに、あたいってばダメね。
心配かけないためにも元気ならだ美の親友でいなくちゃ。
rd「じゃあぺん子。あたい、あんたに話があるの」
pn「…………え?話?」
rd「そう。アタイね…………」
「彼氏ができたの!」
pn「…………え、」
rd「どう?驚いた?」
pn「………あ、当ったり前じゃない!あんた、いつの間に付き合ったのよ!?」
rd「先週くらいに付き合ったの!」
pn「へぇ………そうだったのね。おめでとう」
rd「あんたも早く作りなさいよ?彼氏」
pn「うん、ありがとう…………」
きっとあたいの顔は酷く強張っていたと思うわ。
自分で聞く声だって少し震えていたもの。
今のらだ美との関係性はあたいの理想の真逆にいる。
そういう現実を突き付けられて諦めるしかないなんて酷い話よ、ほんっと。
pn「……………ごめん、」
rd「え、ちょっとぺん子!?」
耐えきれなくなったあたいは逃げ出してた。
気付いた時には荷物を持って校門の外まで走って来てた。
まだ冬の明けない時期で少し肌寒い。
pn「はあ…………らだ美に心配ばっかかけてバカみたい」
このまま誰にも見つからなければ良いのに。
そう願って重い足を前に出した。
pn「学校、行きたくないなぁ………」
翌朝。
らだ美に会いたくなくてぼーっとしてた。
ピロン、と音がしてスマホを探すとらだ美からメッセージが届いていた。
rd『何してんのあんた!』
『学校間に合わないわよ?』
時計を見ると今から出ても間に合いそうにない時間だった。
らだ美には返事もよこさず電話をかけた。
pn「ん〜!良い天気ね」
学校をずる休みしたあたいは1人で出かけた。
買い物に行くついでにあそこに行くつもり。
今頃みんなは退屈な授業でも受けてるんだろうね。
rd「ちょっとぺん子!!」
pn「何よ?らだ美」
rd「何じゃないわよ!返事もよこさないで……!どれだけ心配したと思ってんの!?」
pn「ごめんなさいね、らだ美。昨日は少し忙しくて返せなかったの」
rd「それよりあんた、髪切ったのね」
pn「そうなの。どう?似合う?」
らだ美に褒めてもらうために切ったわけじゃない。
単純にらだ美の未練と一緒にらだ美の好きなあたいの長髪を切り落としたかっただけ。
このままらだ美を忘れるために。
rd「…………似合うわ。とってもお似合いよ」
pn「……………そう、ありがとう。あんたも切ったら?きっと似合うわよ」
嫌味のように言い放った。
mb「ぺん子ー!一緒にお昼食べない?」
pn「もちろん!」
mb「やったー!早く行こ!」
らだ美のことを忘れるために。
もう一緒にはいないという気持ちを込めて去った。
らだ美は何か言いたげな面持ちであたいを見つめてた。
mb「それでね、………ねぇぺん子、聞いてる?」
pn「え?何の話だっけ?」
mb「私の彼氏の話だよぉ………」
pn「ごめんなさい、少しぼーっとしてたみたい」
mb「そーお?体調悪いんなら保健室行った方が良いよ?」
pn「うん、ありがとう」
いつもとは変わらない昼休みのはずなのに。
らだ美がいないだけなのに。
なんだかいつもより違和感のある昼休みだった。
rd「ねぇぺん子」
pn「mbちゃん!今日の放課後、遊びに行かない?」
あれからずぅっとらだ美を避けてる。
なんだか気まずくて話しかけられてもそらしてばっかり。
rd「ちょっとぺん子」
pn「mbちゃんはどこ行きたい?」
rd「………ぺん子、こっちきて」
らだ美があたいの手首を掴んで教室から引っ張り出した。
いつもの優しい彼女とは違って、黙ったままだし手首を掴む力はすごく強い。
pn「ちょっと………ちょっと、らだ」
rd「黙っててくれる?」
あたいの声に被さるように放たれた声は酷く冷たかった。
そのまま引っ張り続けて屋上にまで連れてこられた。
らだ美が急に立ち止まってドンっとぶつかった。
pn「ね、ねぇらだ美?」
背を向けたままのらだ美に声をかけると振り返って抱きしめられた。
pn「ちょ、ちょっとらだ美」
rd「うるさぃ…………」
pn「え、らだ美!?あんた泣いて………」
rd「あんたのせいよ、全部」
確かにあたいだって悪いことをした。
らだ美が彼氏を作ろうがそんなのあたいの知ったことじゃない。
それなのに八つ当たりばっかりしてた。
pn「………ごめんなさい、らだ美」
rd「あたいの方こそごめんなさい」
pn「あんたは謝らなくて良いのよ。………あたいの八つ当たりだったんだから」
抱き合ってたからか小さく放った声は彼女に聞こえていたようだった。
rd「………八つ当たりってどういうこと?」
pn「……………だから」
rd「え?なんて言ったのよ?」
pn「あんたのことが好きだからよ………!」
らだ美は目を丸くして「え、」と呟いていた。
玉砕するつもりでしかいなかったけどやっぱり少し怖い。
rd「…………………嬉しい」
らだ美は目を細めて嬉しそうに微笑んだ。
どうせ振るんだしそんな顔をするのはあまりにもズルすぎる。
rd「あたいも」
pn「………え?“も”って」
rd「彼氏ができたっての嘘よ」
pn「へ!?そうだったの!?」
rd「ごめんなさいね、ぺん子」
pn「すごいびっくりしたんだから………」
rd「大好き」
pn「え!?………それも嘘なんでしょ?」
rd「さあ〜?ね、ぺん子。ん!」
らだ美は目を閉じて顔をあたいの前に突き出した。
pn「ん、ん………???」
rd「もー………ほら、目閉じて?」
らだ美に催促されて不思議に思いながら目を閉じた。
長い沈黙を置いてチュッとリップ音が響き、唇に柔らかいものが当たった。
目を開くとらだ美が満足気な顔をして立っていた。
pn「……………え?え??らだ美、さっき何したのよ………?」
rd「何ってキス?」
pn「き、き………何でちゅーして…………」
rd「んふふ、ほんと似合ってるわね。その髪型!」
pn「え、えぇ…………」
「長い沈黙」って表現してるところはrdさんがpnさんのキス待ち顔()を見て「〜〜〜〜〜ッ!♡」って静かに悶えてます可愛いですね😘💞
pnさんの一人称はわからなかったのでrdさんに合わせました((
學遊譚のお話増えてほしいよ〜〜〜😭😭