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あれから八年が経った。
僕は八年前、この土地に引っ越してきた。
当時はほんとうに慣れない環境で、あんまりこの景色も好きじゃなかった。だけど今では心地がいい。まあ、あと一ヶ月半も経てば、ここを離れるんだけど。でも少し 寂しい。とはいえ、夢のためだから仕方ないけれど。
僕はそう思い引き出しの中に閉まってあるカメラを取り出すと、思わず微笑んでしまった。
君はあの時、どんな思いで笑っていたんだろう。
ああ、でもやっぱり忘れられない。
今でも、テレビの中継で花火を見ると、彼女を思い出す。君の目に映っていた花火は、どんな花火よりも綺麗だった。君が撮る景色は、見たことの無いものばかりだった。こうやって、また僕は過去の彼女を探してしまう。
そんな僕も、君の夢を叶えたい。
ただの自己満足でしないけど、それでも、僕は彼女のことを忘れたい。
「花火のように咲く君に。」