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俺は恋をした。
翠玉(エメラルド)の様に美しい女に、恋に堕ちた。
_____宝石商の美しい恋人______
俺の名前は 冬璃(とうり)。
12月の誕生石の1つ、ラピスラズリに因んで着けられた名前だ。
勿論、俺は12月生まれ
この世の中は異能を持つものが1部だが存在する。
其れも、所謂、戦闘向きなものでは無く、世の中を利便性に長けたものにするもの。物を浮かせることが出来る、1部の範囲の天気を操れる、等、
だが、その力を持つものをごく一部、異能を持たない者の方が多い。
そんな中俺にも異能が有った。
それが、
____触れた物を宝石にする 異能だ
其れを使って、今は宝石商をしている。
正直、何に使うんだよ、って小学、中学の頃までは使い道を見つけられなかった。
が、最近やっと答えに辿り着いたんだ。
宝石商になればいい。と
母親は美容師で親父は裏の人間だ、
云ってしまえば、宝石商は裏と関係が取りやすい、故に儲けることができる。
金に貪欲な俺にはピッタリだ。
手法は簡単。
宝石に変えたいものに両手で触れるだけ、
その物の性質に合った宝石に姿を変える。
一応調整は出来るが、50か100か、って処だ、片手で触れれば、触れた物の周りに宝石の膜が出来てコーティングされる。触れたものは薄く見える状態になる。
そして、両手で触れれば全く原型を留めずに真新しい綺麗な宝石となる。
石ころや本、家具、何でも宝石に成る。
______此は人間も例外では無い。
俺なら、ラピスラズリかな、、、何てな
______今日も俺は仕事に勤しんでいた。親父のツテから契約が取れたのだ。指輪に出来るような立派なダイヤモンドと真珠が売れた。
契約で動いた金は 約1億4000万 。
あの宝石たちも、元は悪さをする人間や、使われなくなった物達だと思うと、この額を見て心臓が飛び出そうだ。
俺は、宝石商としての仕事をしている他に親父の手伝いもしている。
親父は裏の人間だが、オモテで悪さをするチンピラや犯罪者を人目の知られぬ処で排除している。
警察よりも有能な用心棒だ。
その親父の手伝いはシンプルに犯罪者やチンピラを再起不能にする手伝い。
時が有れば其奴らも、宝石になる。
だから、俺に都合がいいというわけ。
契約で手に入った1億4000万円をアタッシュケースに入れて持ち帰る。 その帰り、親父が血塗れで倒れていた。